四天王サマご登場!!
優雅に高級車の中から現れ、他行の女学生にキャーキャー言われてさっきまでオレより遥か彼方に居たのに
なんでオレの隣にアイツが立ってんだよ!!
オレはさっと俊輔の後ろに隠れる。
ベーと舌を出して挑発すると、俊輔は笑った。
「なんでアンタがここにいんの?」
「涼の姿が見えたからついね。あ、オレの名前分かった?」
「・・・椿だろ?」
「ご名答♪」
満足そうに微笑むアイツ。
こういう笑顔を世間では『キラースマイル』って言うんだよな。
「そーいえば」
アイツは俊輔の後ろに隠れているオレの腕を無理やりひっぱると、耳元に顔を近づけて囁いた。
かぁっと自分の顔が赤くなるのが分かる
「っ!!なわけねーだろっ!!!」
「あれ?そーだったけぇ?たしか涼の体はきちんと反応してたよぉな」
「言うなァァァァァァァァ///!!!」
ポカポカとアイツの体を叩いて反抗する。
「しかも、随分俊輔と仲良くなったみたいだし」
「え?俊輔と知り合いなの?」
オレは俊輔を見ると、イヤそうな顔をして俊輔がうなずいた。
「一応・・・知り合い程度で」
「ひどい言い様。仮にも会長と副会長の立場なのに」
は?
まてまてまて・・・。
「知らないよそんなの。椿がかってにオレを副会長に推薦しただけだろ」
「だってホラ、俊輔頭いいじゃん。幼馴染だし」
「幼馴染関係ない」
幼馴染?副会長?
話の飲み込めないオレは場違いな質問を一つ。
「あの・・お二人の関係は?」
「「腐れ縁で、この学園の四天王!!!!!」」
なるほど。この学園は四天王=生徒会役員ってことですか。
あ、でもそうなるとアイツはともかく俊輔も四天王ってことかー。
俊輔も・・・
俊輔も・・・
しゅんすけ・・・・もぉ!?
「あれ、まだ涼に言ってなかったの?俊輔」
「だってオレ四天王のつもりないし。しかも、転入生にそんなこと言ってもしょうがないー!!!??」
ふらりと視界が揺れる。
あれ?この感覚どこかで・・・。
びっくりしてオレに手を伸ばす俊輔
それを振り払って、オレをうけとめたアイツ
考えるヒマもなく、オレは意識を失った。
学校の始まるタイミングうを失った福壱なのでしたー。