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異世界での幸せ  作者: ハーふぇん
9/13

仮面ソードの力

 

「うーん……」


 僕は今、生まれて初めて壁というものに直面している。


 魔法は基本属性魔法のレベルをカンストさせ、今は転移や電撃などの特殊魔法の強化を残すのみとなり順調だ。


 問題は、剣術なんだ。


 今や、剣神の力というスキルも得てステータスも上がった。


 だが、父さんに未だ1度も勝てていない。


「何とかして、勝ちたいなー……」


 そこで、僕は閃いた!


 父さんと同じ戦い方をしてるから、いつまで経っても勝てないんだ。


 同じ戦い方で勝てないなら、違う戦い方でやるしかない!


「といっても、前世ではもちろん今でも剣術なんて見たことないもんなー……」


 前世で考えると、特撮ヒーロー物でしか見たことない。


 んっ?……それだ!!



 -それから1週間後-


 今、僕はいつもの庭で父さんと向かい合っている。


「ルークから勝負を持ちかけてくるとは、珍しいね。何か策でも出来たのかい?」


「父さん、余裕な顔をしているのも今のうちだよ。僕はもう、1週間前とは違うんだ」


 そう、この1週間で僕は今までとは、全く違う戦い方を生み出した。


「へー、それは楽しみだ。ん?なんだい、その木刀は。随分細いし2本?」


 そう、僕は前世の朝8時からやっていた仮面ソードの最終形態の戦い方、二刀流を再現させたのだ。


 この世界の剣に刀はなく、西洋の重たくて、切ると言うより叩く感じの剣しかない。


 そのため二刀流は難しく普通はしない。


 だから、僕は刀の形の木刀を2本、小太刀と、まあまあ長い物2つを作り上げたのだ。


「今日も剣が鳴り響く、悪を倒せと俺を呼ぶ!行くぜ、父さん!」


「おい、ルークどうした!」


 ふっ、今の僕は仮面ソード!


 僕は仮面ソードになりきることで自信を手に入れた。


「はあーー!!!」


 今回の戦い方は剣が細い分、打ち合いには向いてないので速さを重視で防御を捨て、最初から全力でいく!


 ブウォン、ブウォン、ブウォン、ブウォン、カン!


 くそっ、さすが父さんだ。


 5連撃を全てかわし、さらに反撃を狙ってる。


「速いだけじゃ、僕にはまだ勝てないよっ!」


 ズガン!


 予想以上に通用しないな。


 仕方ない、今僕ができる最高の連撃を見せてやる!


 仮面ソードの必殺技!


「ブレイブストーム!」


 ドドドドドドドドドドド、ズガーン!!


 この速度の連撃は、剣神の力がある僕でも12連撃が限界だ。


 流石に父さんも効いてるみたいだけど、やっぱり足りなかったか。


「ははっ、ここまでやられたのは師匠以来だよ!ルークも限界みたいだし終わらせてあげるよ!」


 父さんは、すごい勢いで突っ込んできた。


「かかったね、仮面ソードの必殺技は1つじゃない!」


 そう、仮面ソードの最後の必殺技は最終回前に殺られた親友の技であるカウンターなんだ。


 今こそ、あの場面を再現する時!


「これでおしまいだ!新燕返し!!」


 僕は父さんの1歩だけ前にズレて、小太刀で父さん剣の振りを殺しつつ上へと巻き上げる。


 そして、長い太刀で胴に1本入れる。


「ぐはっ!」


 やった……


 ほんとに勝っちゃったよ!!


「よっしゃー!!!」


「まさか、まだ3歳になってない息子に負けるとはね。誇らしくもあるけど、やっぱりめちゃくちゃ悔しいね」


 やはり、仮面ソードは偉大だ。


 いつか、ベルトもコスチュームも作ろう!


 いやー、疲れたけど、父さんにも勝てたしこれで目標達成だー!


「ん?ルーク、勝ち逃げする気かい?残念だけど、僕はまだ終わらす気はないよ」


「いやいやいや、もうヘトヘトで動けないよー!」


「問答無用!!」


 この後、ボコボコにされました。


 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


 ステータス確認


[名前]ルーカス・ラインハルト

[年齢]2

[性別]男


[職業]勇者、魔道士、剣豪

[レベル]1

[体力]1600

[魔力]1980

[身体能力]1820

[知力]2640

[運]999999


[スキル]

 固有:状態異常無効、武術の才、魔術の才、全属性魔法適正、勇者の力、賢者の秘術、ダブルキャスト、スキル統合、武神の極意、二刀流、剣神の力


 常時発動:完全察知、超感覚


 任意発動:情報操作、剣術8、基本属性魔法10、雷魔法7、空間魔法4、光魔法2、闇魔法3


[特殊]

 創造神の加護、幸福をもたらす者、魔王討伐者達の加護

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