最強の魔法使いの誕生
今回から新スキルだけステータスに表示させることにしました。
今日はお母さんから魔法を教えてもらう日だ。
「今日は魔法について私から教えるわね」
「はい!お願いします先生!」
お母さんは訓練の時は先生と呼ぶように言っていた。
「ところでルークは魔法についてどのくらい知ってる?」
「えっとねー、魔法は知力値で強さが決まって、魔力値で使える量が決まる。あとはイメージを明確に持つことで少ない魔力で魔法が使えるってことくらいかな」
お母さんとエマ姉ちゃんの訓練を何度も見てたからね。
基本的な事はわかってるんだ。
「あら?何で、もうほとんど知ってるのかしら……まあ、いいわ。その通りよ。あとは使えば使うほどスキルも上がる。基本属性は火、氷、風、土の4属性で、あとは治癒魔法くらいなんだけど、ルークはいろいろ持ってるみたいね」
「うん!雷と空間と光闇だね」
「ごめんね、私は、基本属性しか教えられないから他は自分で自主訓練になるわ」
「全然構わないよ、ある程度どんなのかは分かるし、基本属性を知れるだけで十分だよ」
そこからは魔法の書みたいなのを読んだり、イメージの仕方とかいろいろな内容を教えられた。
うん、ほとんど小学生でもわかる内容だし、全然難しいと思わない。
「では、さっきまでの内容をこれから毎日、少しずつテストしていくわ」
「はーい」
うーん、思ってたのと違うな?
もっと、魔法使ったり出来るんだと思ってたんだけど……
「じゃあ、庭に的とかあるから1回やってみる?」
「うん!」
待ってました、やっと魔法が使えるよー!
うーん、どんなのにしよっかなー。
とりあえず庭へと向かう。
「じゃあ、自分が使いたい魔法をイメージしてね。あとは魔力を使い過ぎないように調節、そして、あの的に撃つのよ」
よし、決めた!
僕だけの魔法かは分からないけど、ちょっとやってみよう!
「フレイムサンダー!!」
ギュルルルル、ズガーーーン!
僕の魔法は的を消し飛ばし近くの森の木を倒しながら飛んでいった。
「えっ………」
予想以上に威力が強かったな……
これってまたやっちゃったかな?
あれ?お母さんが口を開けたまんま動かない?
やっぱり不味かったのか!
ということは……
「ステータス」
[名前]ルーカス・ラインハルト
[年齢]2
[性別]男
[職業]勇者、魔道士、剣士
[レベル]1
[体力]260
[魔力]880
[身体能力]280
[知力]900
[運]180
[スキル]
固有:ダブルキャスト
常時発動:詠唱破棄
任意発動:火魔法6、雷魔法6
[特殊]
ダブルキャスト:2つの魔法を合成させる
詠唱破棄:詠唱が必要なくなる
新しいスキルだけ見てみたけど、ダブルキャストが固有スキルってことは魔法って普通2つ同時に使えない?!
それに、さっき使った魔法のレベルが5も上がっちゃったよ!
「嘘でしょ……」
お母さんがやっとの事で口を開いた。
うん、まあそうなるよね……
今後は自重を心がけようと心に決めた魔法の訓練初日であった。
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うちの息子は、もう私を超えてしまったかもしれない。
だって、何よ!フレイムサンダーって……
あんな威力の魔法見たことないわ!
それに詠唱破棄に魔法の合成……
もう、これは開き直るしかないわね!
面目丸つぶれだけどしょうがないわ。
だって、うちの息子は天才ですもの!
それはきっと、とっても嬉しいことだし素晴らしい事だわ。
でも、アランに今日の事、何て説明しようかしら……
『元』最強の魔法使いとなってしまった、ミラ・ラインハルトは頭を悩ませるのであった。