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異世界での幸せ  作者: ハーふぇん
5/13

覚醒の誕生日

 


 僕が産まれてからちょうど1年が経とうとしている。


 あっ、そう言えばこの世界の気候は日本と変わらないみたいだ。


 春夏秋冬もあるし、月日も同じだ。


 今日は4月3日で、あと2日で僕の誕生日なんだ。


 最近、僕は歩けるようになって自由に家中を徘徊してる。


 でも、気を付けなきゃいけない事があるんだよ。


 その気をつけなきゃいけない事って言うのはね……!


 おっと、危ない!気配がする、隠れなきゃ!


「ルークー、お姉ちゃんと遊びましょー!」


 そう、気をつけなきゃいけないのはソフィー姉ちゃんの事なんだ。


 ソフィー姉ちゃんの遊びは危ないことが多い。


 例えば、まだ歩き始めたばかりの僕に修行だーって言いながら走らせたり、持ち上げてグルグル回したりすることもある。


「あれ?どこにいったのかしら?」


 ソフィー姉ちゃんに悪気はないんだろうけど、あれは本当に危険だから逃げさせてもらうね。


 本当、気配察知様々だよ。


 今日はエマ姉ちゃんのところに避難しよう。


 エマ姉ちゃんはソフィー姉ちゃんとは性格が全然違う。


 エマ姉ちゃんはちょっと大人びていて、僕が部屋に行くと本を呼んでくれたりするんだ。


「あら?どうしたのルーク?」


「ソフィー姉ちゃんから逃げ……えっとエマ姉ちゃんと遊びに来たんだよ。」


「ふふっ、もうルークったら……じゃあ何か物語を読んであげましょうか」


 エマ姉ちゃんはそう言って僕を膝の上に乗せてくれる。


「エマ姉ちゃん!僕はこの勇者のお話がいいなー」


「ルークもやっぱり男の子なのね。いいわよ、じゃあ読むわね?」


 全部話すと長いから、かいつまんで話すね。


 まだ、魔王が存在した時代、世界は闇に包まれていた。


 その中、異世界から召喚された勇者が各地に散りばめられている伝説の装備を身にまとって、剣神や賢者、お姫様と一緒に魔王を倒したんだ。


 そして、勇者とお姫様は結婚して大きな国を作った。


 それが今、僕達のいる国エストニア王国なんだって。


 すっごくゲームみたいでありふれた感じのお話だって思ったんだけど、この物語は世界中で人気があってみんな憧れてるんだって。


 でも、この物語で出てくる勇者って僕はすっごい恥ずかしい人だって思っちゃうんだよねー。


 だって、「君に出会うために僕は生まれてきたんだ」とか、パーティーのシーンでは本当に「君の瞳に乾杯」なんて言ってるんだ!


 実際に言ってる人がいたら僕は笑っちゃうけど、みんなにとってはカッコイイセリフらしいんだ。


 おっと、話がそれちゃった。


 で、その勇者って本当に実在したみたいで、その後にギルド制や教会で才能のある子を見つける鑑定の儀、あとは転職を可能にする水晶を作って各ギルドに置いたんだって。


 勇者はただの恥ずかしい人じゃなかったみたいだ。


「ルークもやっぱり勇者様みたいになりたいの?」


「いや〜僕は遠慮したいかなー。でも、僕は家族とかいろんな人を幸せにできるような人になりたいって思うよ。」


「ふふっ、ルークみたいな人が勇者になるような気がするわね」


 エマ姉ちゃんはそう呟いた。


 んー、何かエマ姉ちゃんの言うとうりになりそうで怖いな……


 僕のステータスに勇者の素質ってあったから、可能性は低くないんだよねー。


 でも、まあ強くならないと覚醒しないらしいし、なるかはわかんないな。




 -2日後-


 やってきました誕生日!


 もう既に普通に喋ってるし、みんなには1歳って認識されてないみたいだけど初の誕生日だ!


 あれ?ルーナが今日は起こしに来ないなー?


 そして、僕はいつものようにリビングへ行く。


 リビングには父さんと母さんだけがいる。


「あれ?今日はどうしたの?」


「まあ、座りなさい」


 父さんに言われて席につく。


「今日、お前は1歳になった。本当は3歳の鑑定の儀が終わってから話す予定だったんだが、余りにもお前がしっかりしてるから、今日我が家のことを伝えたいと思う」


「う、うん。」


 何となく、真面目な雰囲気であることはわかった。


「ルークはラインハルト家が辺境伯なのは知ってるよね?」


「うん。確かルーナから聞いたんだけど、お父さんとお母さんが火竜をやっつけた功績で貴族になったんだよね?」


 そう、確か10年前にエストニアを襲った火竜をお父さんとお母さんが剣術と魔法で火竜を打ち倒し、英雄になったって聞いたことがある。


「うん、表面上はそれで合ってるよ。でもね、実際は僕が剣神の孫で、ミラが賢者の孫だった事が知られちゃったのが原因なんだ」


 えっ?!父さんと母さんってそんな凄い人だったの?


 そう言えばステータス見てないや。


 ごめん!鑑定させてもらうね。


『鑑定』



[名前]アラン・ラインハルト

[年齢]30

[性別]男


[職業]剣豪

[レベル]82

[体力]4590

[魔力]2280

[身体能力]4690

[知力]1500

[運]160


[スキル]

 固有:剣神の力

 常時発動:体術8、気配察知7、魔力察知5、思考加速7

 任意発動:火魔法6、土魔法6、覇気、瞬身、剛力

[特殊]

 剣神の加護



 剣神の力:剣術スキルを10まで上げ、更に剣神の加護を持っているものにのみ出現し、属性剣を使いこなすことが出来る

 思考加速:戦闘中などの集中時に思考が加速する

 覇気:威圧を飛ばし相手を怯ませる

 瞬身:高速移動を行う

 剛力:筋力が上がる

 剣神の加護:剣に関わるスキルの熟練度がかなり上がりやすくなる。なお、この加護は血縁者に適正がある場合のみ、受け継ぎを行える


[名前]ミラ・ラインハルト

[年齢]28

[性別]女


[職業]魔法使い

[レベル]76

[体力]2800

[魔力]6380

[身体能力]1400

[知力]7290

[運]180


[スキル]

 固有:賢者の秘術

 常時発動:魔力察知9、気配察知6

 任意発動:風魔法8、氷魔法9、治癒魔法10、鑑定5

[特殊]

 賢者の加護



 賢者の秘術:魔力と知力が一時的に倍になる。なお、使用は3日に1度のみ

 賢者の加護:適正のある魔法の熟練度がかなり上がりやすくなる。なお、この加護は血縁者に適正がある場合のみ、受け継ぎを行える



 え?!2人ともかなり強いよ!固有スキル持ってるし。


 しかも、母さん鑑定持ってたの!本当隠蔽しててよかったよ……


 こんなことなら、早くステータス確認しとけばよかった。


「僕達は火竜討伐で力がバレてしまってね、加護の受け渡しは代々秘密で鑑定の儀の後に渡してたんだ。でも、今回はもうバレてるし、受け継ぎっていうのは年齢が早いほど可能性が上がるから、今日行うことにしたんだ」


「うん、わかったよ。それって姉ちゃん達もやったの?」


「うん、その通りだよ。エマは賢者の加護、ソフィーは剣神の加護を継ぐことが出来たんだ」


 あー、それは納得だね。


 2人とも、極端に似ている方が違うから。


 これは、何かパターンが読めてきたぞ。


「じゃあ、僕とミラで同時に行うから、終わったらミラの鑑定で確認しよう。まあ、ルークなら、有り得ないと思うけど両方授かっちゃうかもね」


 うん、これは前世でいうフラグだね。


 終わって両方付いてたら片方だけ隠蔽しよう。


「ルーク、大丈夫よ。もし両方出なくても全く気にする事はないわ!だって、あなたのステータス値は普通の1歳を超えちゃってるし、才能はお母さんが保証するわ!」


「じゃあ、ルーク始めるよ……」


 えっ!?ちょっと待って!


 僕のステータス値っておかしいの?


 もう取り返しつかないの!?


「ち、ちょっと待っ」


「「メモリーパス」」


 うわっ!!



 少し頭が痛いな、でもこれは何となく分かったけど、たぶん加護両方取れたよね?


 ステータスもちょっと何とかしないといけないかもっ


「鑑定!」


 しまった!まだ、隠蔽してなっ


「ルーク凄いわ!!両方授かるなんて!、えっ!?アランちょっと!!」


 母さんが父さんに耳打ちしている?


 それよりステータス確認しないと!!


『ステータス』



[名前]ルーカス・ラインハルト

[年齢]1

[性別]男


[職業]勇者、剣士、魔法使い

[レベル]1

[体力]260

[魔力]280

[身体能力]280

[知力]300

[運]180


[スキル]

 固有:勇者の力

 常時発動:思考加速1

 任意発動:剣術1、火魔法1、氷魔法1、風魔法1、土魔法1、雷魔法1、空間魔法1、光魔法1、闇魔法1

[特殊]

 勇者の加護、賢者の加護、剣神の加護



 勇者の力:複数ジョブの解放、適正魔法解放

 勇者の加護:選ばれし者だけが得られる加護で、他人の職業変更、パーティーの経験値補正が入る



「えーーー!?」


 そうか!2つの加護で勇者の素質が解放されて、適正魔法の効果で魔法が全部解放されちゃったのか!


 えっ、不味い!2人にはこれ、見えてるんだよね?


 もう、終わった……これからどうしよう……


「ルーク!よく聞きなさい。確認しただろうけど、君は勇者になってる。君は絶対にこの事を誰にも言ってはいけない。僕らも秘密にするから大丈夫だ」


「で、でも、鑑定の儀があるんじゃ……?」


「ははっ!なーに大丈夫さ!僕は王様と仲が良いからね、鑑定の儀くらいどうにでもしてみせるさ」


 父さんはいつものイケメンスマイルで言った。


「落ち込まないのルーク!あなたは才能が少し有り過ぎたのよ。だから、これは良い事だし、あなたは何も悪くないわ!母さん達に任せなさい!」


 母さん……


「ほ、本当にありがとう……」


「ははっ、男が泣いちゃダメだよ。あと、勇者の力に相応しいだけの力を付けなきゃいけないから、明日から特訓だよ!」


「えっ……」


「明日から頑張りましょうね、ルーク!」


「えーーー!?」


 僕は、どうやら力を隠さなくていい代わりに、明日からは地獄が待っているようだ……


やってしまいました……

自分で書いてて何処を目指しているか

分からなくなってきました。

なるようになるって開き直って書いてます。

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