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異世界での幸せ  作者: ハーふぇん
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プロローグ

まだまだ、初心者ですがよろしくお願いします!

編集を加えたりしてます。

 

 僕の名前は如月勇人、12歳です。


 この2ヵ月間は短いけれど、僕の人生で最高に幸せな時間だったんだ。




「誠に申し上げにくいのですが……もってあと3ヶ月というところでしょう。延命治療をすれば多少は延びると思いますが、病室での生活を余儀なくされるでしょう」


 病室の外の両親とお医者さんの話を聞いてしまった。



 事の発端は昨日の夜、僕は凄く胸が苦しくなって倒れてしまったんだ。


 お母さんに言われてレントゲンを撮って、それからずっと病室にいる。


 そして、さっきの余命宣告を聞いちゃったんだ。


 聞いた時はすごく怖かったし、頭の中が真っ白になった。


 でもね、それからはお父さんもお母さんも仕事に行かないで、僕と一緒にいてくれるようになったんだ。


 すっごく嬉しかったし心強かった!


 けど……


 それから1ヶ月間、お母さんは無理に笑顔を作ってて、お父さんは日に日に白髪が増えていった。


 僕はそれに耐えられなかった。


「僕さ、お父さんとお母さんのこと大好きだよ!だからね、最後にお願いを1つだけ聞いてくれない?」


 2人共すっごく驚いた顔をした。


「僕さ、知ってるんだ。僕はあと2ヵ月しか生きられないんだよね?実はね、病室の外で話してるの聞いちゃったんだ……」


 泣きそうになるのを堪える。


「だからさ、お母さんとお父さんが悩んでるのもわかってる。でも、僕はそれでも家に帰って最後までお母さんとお父さんと笑顔のままでいたいんだ……」


 2人にそう伝えたら「わかった」って呟いて、今度は優しく微笑んでくれた。


 それからは家に帰って、家族3人で遊園地に行ったり、おばあちゃんの家に行ったりして凄く楽しかった。



 でも、時間はそれを許してはくれなかったんだ。



 僕は、ちょっと前から体がだるくなって、最近はほとんど家から出られなくなった。


 お母さんとお父さんは、「また元気になるよ!」って言ってくれるけど僕には分かるんだ。



 ああ、もう時間がないんだね……



 それからは、起きてられる時間が少なくなった。


 それでも、お母さんとお父さんはずっと傍にいてくれた。


 最後にちゃんとこれだけは伝えなきゃ……


「お父さん、お母さん大好きだよ……僕を、産んで、くれて、ありがとう……」


 ああ、僕、笑えてるかな?


 最後までちゃんと言えたよね?


 ちゃんと伝わったかな?


 ああ、2人とも泣かないでよ、最後はちゃんと笑ってよ。




 ああ、もう、眠たいや……


 お母さん、お父さん、おやすみなさい。



 僕はゆっくりと目を閉じた。




 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


「ここ、どこだろう?」


 気がつくと僕は光の玉になって暗い所にフワフワと浮いていた。


 そして、ゆっくりと漂っていると声が聞こえた。


「これこれ、そっちじゃなくこっちじゃ」


 その声に従って進むと、とても大きなおじいさんが杖を持って立っていた。


 そのおじいさんは僕に手をかざすと、すごく優しく笑いかけてきた。


「勇人くんは、とってもいい子だったんじゃな。君の記憶を見させてもらったよ。ご両親も君のような子供がいて、大層幸せじゃったろう。君も、あの状況でも最後まで幸せな感情しか見えんかったよ」


 おじいさんがそういった後、僕は光の玉から元の体に戻った。


「おじいさんはもしかして神様?」


「そうじゃよ。そして、ここで死んだ人を次の人生へと送るのじゃ」


「じゃあ、僕はもうお母さんとお父さんに会えないんだね……」


「すまんのう、わしは転生させることはできても、復活など直接手を出すことは許されてないのじゃ……」


「そっか……」


「まあ、その代わりと言ってはなんじゃが、君の次の人生に関していくつか願いを聞いてあげようと思うのじゃが、何か希望はないかのう?」


「うーん、それなら生まれ変わってもお父さんとお母さんのことは忘れないようにしてほしいです」


「うむ、記憶引き継ぎじゃな。他には?あるだけ言っていいんじゃよ?」


「それならもう、病気になりたくないです。うーん、あとは色んな所に行きたいし、親孝行とか誰かを幸せにしたいです!」


「よかろう!えーっと、状態異常無効と体を強くするなら体術かな?あとは幸福系を上げて、おまけに才能スキルを付けてあげるかのう」


 たぶん、終わったみたい。


 神様が優しそうなおじいさんでよかった!



「うぅ、君は本当に最後までいい子じゃのう……よし!君にはわしの加護を与えておこう。それでは、良い人生を歩むのじゃぞ。」


「神様、本当にありがとうございました!」


 そして、僕は光に包まれた。





「あの子には、今度こそ幸せに長生きしてほしいものじゃ。なあに、ちょこっとくらいオマケしてもよかろう」



[名前]未定:如月勇人

[年齢]0

[性別]男


[職業]なし

[レベル]1

[体力]60

[魔力]80

[身体能力]80

[知力]100

[運]999999


[スキル]

 固有:状態異常無効、武術の才、魔術の才、全属性魔法適正

 常時発動:気配察知10、魔力察知10、並列思考10、体術10

 任意発動:鑑定10、隠蔽10

[特殊]創造神の加護、幸福をもたらす者、勇者の素質


 神の一言:こりゃ、少々やり過ぎたかのぅ笑笑


主人公が病だったのは、テレビで癌の余命宣告を受けた人の特集を見て、皆様が頭の隅にでも置いて貰えるようにと書かせて頂きました。


自分で書いてて何ですが、絶対主人公には幸せになってほしいなって思います。


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