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「金髪ロールと鰹節」

くるミニ(702574)さんとのお題企画です。


「波のぉたぁにぃ間にぃいのぉちの〜…♪」


なんて30年くらい昔の演歌をバックに登場するオイラの名前は鰹節タロウ。


2015年に生まれたビッチピチのゆるキャラだ。


見た目は茶色だけど、後頭部の一部か本枯れ節の真っ赤なルビー色なのが自慢だ。




実はオイラ、恋をしてる。


相手は同じゆるキャラのピカコさん。


ピカコさんはトウモロコシのゆるキャラで、肌は白く金色の縦巻きにしたヘアが特徴のお嬢様だ。



磯臭いオイラに勿体ないくらいの、高嶺の花なのは分かっている。


けれど、去年の冬に行われた北海道物産展でたった一日の競演で…惚れちまったんだよ。



オイラは南の鹿児島、あっちは北の北海道。



遠対面で告白かます勇気なんてあるわけもなく、それ以前にまず連絡先の交換さえ言い出せなかった。


あの時、一言言えていたなら…


いや、でも…



出会って別れたあの日からずっと考えている。


告白していたら何かが変わっただろうか…



答えは出ない。



遠距離だから、恋い焦がれるのかもしれない。



そんな時、降ってわいた幸運にオイラら興奮していた。


鹿児島物産展を北海道で行うことが決まったらしい。



オイラはピカコさんに、今度こそ告白するんだ。



そう決めて俺は北海道への初上陸を期待していた。



まさか、それが岐路だなんて誰が想像しただろう。



「タロウ、お前にはフランスに渡ってもらう」


突然の鰹節工場社長の言葉に、オイラは焦る。


「物産展の心配は要らんぞ。二号くんが行くことになったからな」


フランスに工場が出来てから、こんなこともあるんじゃないかと作られた兄弟だった。


鰹節二郎。

2016年生まれの俺にそっくりな二号。


はたして、二郎はピカコさんと結ばれてしまった。



その後のオイラ?


そのままフランスに住むこととなり、本物の金髪ロールの女性に囲まれている。


懐かしさに思うことがある…


あの日フランスに行ったのが二郎でオイラが北海道に行っていたら、オイラとピカコさんは結ばれていただろうか。



いや、否だ。


結局、告白は出来ず鹿児島に戻って寂しい人生を送るのだ。



ゆるキャラの運命なんてそんなものさ。

ショートショートの恋愛?


拙い文章を呼んでいただき、ありがとうございますm(__)m


同じお題でも全く違う作品になっているので、くるミニさんの方も覗いてみてくださいませ(^∇^)




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