深まる謎
「ウホ、ウホウホ?」
僕はゴリラ病院のベッドで寝込むゴリラ母さんに問いかけた
「ウホ、ウホウホウホホフホ」
良かった。いつものゴリラ母さんがそこにいた
ゴリラ母さんは打ち所も悪くなく、傷も浅かったようで安心した
ゴリラ先生もあと二、三日で退院できると言っている
「ウホッホホ」
僕はそう言って、ゴリラ病室を後にした
家に帰ると、ゴリラ父さんとゴリラ兄さんが話し込んでいる
どうやらゴリラ母さんの事件についてどうするか決めているようだ
「ウホウホホフホウオ?」
「ウホ、ウホウホウホ」
「ウホホホホホホフオフオ!?」
「ウホ!ウホウホウホホフオ!」
「ウホ・・・ウホホホフッホ!!」
「ウホウホホフホ!!!」
僕はゴリラ父さんとゴリラ兄さんが喧嘩になりそうだったので止めにはいった
今はそんなこと考えてる場合じゃないのに・・・
「ウホウホ・・・」
ゴリラ父さんはそう言うと、僕に向かって
「ウホ、ウホウホホ?」
と問いかけた、そんなこと僕にできるんだろうか
でもやるしかない、母さんに怪我を負わしたオランウータンの犯行の謎を解くんだ!
「・・・ウホ!」
でも兄さんの一言で僕はこの事件の真相が分かるか不安になった
「ウホウホ・・・ウホホホホ」
そうだ、確かにオランウータンがやったという証拠がないじゃないか
ゴリラ父さんはオランウータンらしき後ろ姿を見ただけで、その証言が決定的な証拠になるとは思えなかった
そして何故か現場には誰の足跡も残っていなかった・・・
続