安否
「ウホ!ウホホホウホ!」
そう言われて僕は急いでゴリラ救急車に電話した
「ウホ!ウホホホホフホウホウホ!」
そう言うと、すぐゴリラ救急車がこっちに来ると言われ、電話を切った
「ウホウホ!?」
そうゴリラ兄さんが聞くと、ゴリラ父さんは震える声で答えた
「ウホ・・・・・ホーウホ」
やっぱりだ。オランウータンにゴリラ母さんはやられたんだ
許せない、母さんに怪我を負わせるなんて、許せない
きっとこの気持ちは兄さんも父さんも同じはずだ
「ウホッホ・・・ウホウホウホ」
良かった、ゴリラ母さんはまだ息があるらしい、幸い命に別状はなさそうだ
「ウホ?」
ゴリラ兄さんが何かを見つけたようだ
僕は近くに行って見つけたものを確認する
「ウホホ・・・・ウホウホ?」
僕がそう言うと、ゴリラ兄さんは小さく頷いた
やっぱりだ、凶器はこの石に違いない
その石は赤く染まり、間違いなくゴリラの血がついている
「ウホ、ウホウホ?」
そうゴリラ兄さんがゴリラ父さんに聞くと、ゴリラ父さんはゴリラ母さんの傷を確かめた
「ウホ。」
どうやらゴリラ母さんは背中に一撃くらっていたようだ
きっとゴリラ母さんが洗濯物を干している最中、背後からオランウータンに襲われたのだろう
「ウホウホホウホホホホ・・・」
ゴリラ兄さんは言った
確かに何故オランウータンがゴリラ母さんを襲ったのか分からない
そんなことを話し合っていると、近くにサイレンの音が聞こえてきた
続