表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

1

作者: ——

私は、仕事から帰ると、マスカラをすぐに落とし、食事の準備をする。

“もう会えない”

あの人にそう言われてから、何日が過ぎたのか。


花火大会の夜。私はあの人の事を好きになった。一目惚れに近い感情かもしれない。会場からは少し離れた、高台の小さな公園だった。二人で手を繋いでベンチへ座る。


繋いだ手。

どれくらい前になるのかな、はじめての恋人といるような、新鮮な気持ちになっていた。


あの人は言った。”花火が綺麗だね”

私は公園を見渡す。ずっと、この時間が続くといいのに。二人はキスをした。


それが彼との出会い。すぐに、交際が始まった。休日はお互いの部屋に行き、料理を作る私。料理は苦手、彼の口に合うといい。二人の時間を楽しんだ。


順調な付き合いだったけど、次第に彼からの連絡も遅くなり、少し嫌な予感がした。


ある日、彼から、”会社の女性からネクタイピンを貰ったのだ”、と告げられる。

私は、彼に怒って、”どうして受け取ったのか”と問い詰めた。相手の女性は、何故渡したのか。どういう関係であるのか。

女性の話をしてくる時点で、別れを告げているのだろうか。もう、元には戻れないのだろうか。


私は、騙されているような気になり、更に彼を問い詰める。当然、気を悪くする彼。”もう会えない”と彼は言う。


秋が近くなるに連れて、お互いの仕事も忙しくなった。もう、私の事なんて、覚えていないのだろうか。彼はその人の事が好きなのだろうか。


仕事の帰りに、夏のあの公園に立ち寄った。目の前には夜景が広がっていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 読みやすい文章でした。 [気になる点] 〝私〟の心理描写がもっと欲しいと思いました。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ