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scene:41 運の悪いメルミラ

 バリスがロングソードを構え、イケメン探索者フェルオルを威嚇する。

「酷えな。ちょっと見ただけじゃねえか。武器を出す事はないだろ」

 フェルオルが鋭い視線をバリス達に向け、ヴェスターナとエネモネを庇うように前に出る。

「貴様らのような胡散臭い奴には、武器を持って相手するのが当然だ」

 バリスの弟分であるギョムリが、戦鎚の柄で肩を叩きながら。

「ケッ、キザったらしく言うんじゃねえよ。その女達を残して消えな。そしたら生かしておいてやる」


 フェルオルは眉をひそめ、怒りの叫びを上げる。

「ふざけるな!」

 次の瞬間、フェルオルはギョムリの胸に剣の突きを入れる。ギョムリは戦鎚の柄で突きを受け流す。バリス達は探索者を始めて十八年、ベテランの域にある手練てだれである。実戦経験も豊富であり、新鋭の探索者であるフェルオルの剣も鋭いが、それを受け流すだけの技量をバリス達は持っていた。


「フェル、離れて!」

 エネモネが叫ぶと構えている火炎杖から炎の帯を吹き出させる。炎はギョムリに向かって伸び、その腕を容赦なく焼く。

「アチッ……このアマ!」

 ギョムリが逆上しエネモネに向き直った時、フェルオルが足を斬り付ける。一瞬の隙を突いた見事な攻撃だった。剣はギョムリの右太腿を切り裂きかなりの傷を負わせる。


 フェルオルが止めを刺そうとした処に、バリスが割って入った。ロングソードでフェルオルの背中を斬り付ける。寸前でフェルオルは斬撃を躱し、剣をバリスの胴へ送り込む。

 バリスとフェルオルの剣の技量はほとんど同じだった。才能は圧倒的にフェルオルの方が上回っているが、バリスには長年の実戦経験があった。それから二人の苛烈な戦いが始まった。


 一方、後ろに引いて見守っていたモルドウは爆裂の矢を短弓に番え二人の美女を狙う。矢が弓を離れヴェスターナに命中しようとした直前で何かに弾かれそこで爆発した。ヴェスターナが持つ逆三角形の形をしたマナカイトシールドによって防がれたのだ。

 これはエイタが作製したマナバックラーと同じく『魔力盾』の魔導紋様を利用した防具で、ヴェスターナの自慢の装備だった。


 ヴェスターナの後ろに避難していたエネモネが走り出す。モルドウが次の矢を引き絞る前に、駆け寄って火炎杖の炎を浴びせる。炎はモルドウ本人には当たらなかったが、短弓の弦を焼き切った。

「チッ」

 モルドウは舌打ちをし予備の武器であるショートソードを抜く。期せずして接近戦となったエネモネとモルドウはモルドウの剣技が優勢となる。そこにヴェスターナが戦槌を持って参戦。

 二対一の戦いとなるが、モルドウはその剣技により互角に渡り合い始めた。さすがベテランという技量を見せる。


 バリスとフェルオルの戦いは激しさを増していた。フェルオルは身体のあちこちに浅手の傷を負い血を流していた。バリスも傷を負っていたが、フェルオルよりは軽く体力も十分に残っていた。

「先程の元気はどうした……ペッ」

 フェルオルが傷を負った原因は、バリスのつば攻撃に有った。戦いの最中、顔を目掛けて飛んで来るつばに気を取られ隙を作ってしまったのだ。

「クッ、汚い奴が……」

 フェルオルが怒りに震える声を上げた。そこに復活したギョムリが歩み寄る。足の傷を応急処置したギョムリが戦槌を持ち、足を引き摺りながらもバリスの背後から近寄って来る。


 フェルオルは拙い状況になったと背中から汗が噴き出る。奥の手を使うしか無いと決心したフェルオルは懐から小さな瓶を取り出しバリスの足下に投げ付けた。

 地面に叩き付けられた瓶が割れ中身の液体が飛散すると炎を発した。火炎トカゲの肝油を詰めた瓶で空気に触れると炎を発するのだ。

 炎はバリスのズボンとギョムリの革靴に燃え移った。


「ヴェス、エネモネ」

 フェルオルは退却の合図を送る。エネモネが火炎杖の炎を撒き散らし距離を取るとフェルオルの所まで駆け寄り、一緒に逃走を始めた。

 モルドウは追撃しようとしたが止めた。バリスとギョムリが足を止め、炎の消化をしていたからだ。

「流石に三対一は無理だな」


 やっと衣服や靴に引火した炎を消したバリス達は、シャラザ通路に逃げ込むフェルオル達を見送り悔しがった。

「一人残っている奴が居るぞ」

 最初の爆裂の矢で吹き飛ばされたメルミラが樹の根元で気を失っていた。

「こいつ、イケメン野郎の仲間じゃねえのか?」

 モルドウが疑問に思った点を呟くとバリスがメルミラを観察した。

「こいつの装備は貧相だ。安物の革鎧に普通のショートソード、パーティの一員じゃなく荷物運びに雇ったのかも知れねえな」

「どうりで。あっさり見捨てて逃げたのはそういう事か」


 メルミラが気が付くとむさい男達に囲まれていた。十六歳のメルミラは探索者になって三年になる。取り囲んでいる男達に見覚えが有るが、名前までは知らなかった。

「誰なの……フェルオル様は何処?」

 吹き飛ばされた時に出来た傷が痛み始め、その痛みに耐えながらメルミラは起き上がった。背中のリュックが重い。バリス達はメルミラに武器を向け、背中の荷物を奪い取った。

「アッ、何をするの?」

 メルミラが荷物を取り返そうと手を出した時、背後にいたギョムリが戦槌を振り抜いた。足を痛めているギョムリは体勢を崩し、戦鎚の先端はメルミラの左の脹脛ふくらはぎに当り、その骨をへし折った。

「キャーッ!」

 メルミラは悲鳴を上げ地面に倒れる。

「ギョムリ、よく見ると可愛い娘じゃねえか。ちったあ手加減してやれよ」

 モルドウが冗談めかして言う。ギョムリは足の痛みが酷いらしく歯を食いしばっている。

「煩え、あの若造の連れに手加減なんざ無用だ」

 ギョムリは戦槌を振り上げ、止めを刺そうとする。


「止めろ!」

 鋭い声が響きギョムリの動きを止めさせた。三人が声のした方を見るとエイタとモモカの二人が武器を持って立っていた。モモカはスパトラから降り、ハイブリッドボウをバリス達に向けている。

「何だ、タイミングの悪い奴だな。もう少し後に現れれば奇襲で楽に息の根を止めてやったのに」

 また自分達を襲うつもりだったと知ったエイタは、腹の底から怒りが湧き起こりリパルシブガンを持つ手に力が入る。

「貴様らいい加減にしろよ。いい歳して何やってんだ」

「余計なお世話だ」

 バリスが怒鳴り声で返す。モルドウが倒れているメルミラを無理やり立たせ解体用ナイフを突き付ける。

「持っている武器を捨てろ。でないとこいつを殺すぞ」


 リパルシブガンでモルドウを倒すのは可能だった。ただ見知らぬ少女にも弾が当たる可能性があった。使い始めて間もない武器なので命中率はお世辞にも高いとは言えない。

「さあ、どうする。見殺しにするのか」

 エイタは聖人君子ではなく、ただの職人である。高潔な信念を持っている訳ではないので、一か八か運に任せて攻撃するのも有りだと考えた。

「ダメ、そのお姉ちゃんを傷付けないで」

 モモカがハイブリッドボウを地面に投げ捨てた。エイタは仕方ないと言うように肩を竦め、リパルシブガンの起動スイッチを切ってから地面に投げる。


「腰に有るメイスも捨てろ」

 バリスの声にエイタは従いプロミネンスメイスを地面に落とす。バリスはエイタに近付き腹に蹴りを放った。蹴りが命中したエイタは後ろにひっくり返り呻き声を上げた。

「お兄ちゃん」

 モモカがエイタの傍に駆け寄り抱き付いた。バリスは地面に落ちているリパルシブガンやハイブリッドボウを拾い上げニヤニヤと笑う。

「こいつを売って、別の街へ逃げようぜ」

 プロミネンスメイスを拾い上げ、エイタに止めを刺そうとした時、後ろで悲鳴が上がった。


 エイタはアイスに後方に回り込んでモルドウを倒すように指示していた。悲鳴はアイスの爪に切られたモルドウの上げたものだった。

 バリスが仲間の悲鳴に驚いて振り返った瞬間、ホルスターバッグからフィストガンを抜いたモモカがバリスの股間に向けて発射していた。バリスの股間に見えない拳が命中しバリスを地獄の苦しみに突き落とした。

 顔を青褪めさせ痛みで口もきけないバリスの姿を目にしたエイタは素早く起き上がりフィストガンを抜いてギョムリに撃ち込んだ。

 フィストガンのスピード【大】が命中するとマウスヘッド級の魔物なら即死する。それは普通の人間も同じだ。しかし、顕在値レベルの高い探索者の耐久力は半端ではない。

 バリスとギョムリは死ななかった。エイタはバリスの手から落ちたリパルシブガンを拾い上げ起動スイッチを入れる。


 ギョムリが足を引き摺りながら襲い掛かって来た。エイタは敵が人間だろうと容赦する気はなく反射的にギョムリに向かってリパルシブガンの引き金を引いた。専用弾はギョムリの肺を貫通する。

 バリスはエイタの持つ武器が弓矢と同じような武器だと勘違いしたらしく、すぐには次弾が発射出来ないと考え突撃して来た。

「ウオオオオーーッ!」

 雄叫びを上げロングソードを振りかざすバリスにリパルシブガンを向け引き金を引く。バンと言う発射音と同時に専用弾がバリスの革鎧を貫き心臓を破壊した。

 強力な魔物用として開発されたリパルシブガンの威力は、人間に向けるには過剰だった。肺や心臓に命中しなければ簡単に身体を貫通し致命傷にはならなかったかもしれない。


 最後の一人モルドウはアイスの爪で背中を引き裂かれ虫の息だった。

「助けてく……死にた……ううっ……」

 エイタは一目見て助からないと判った。少しの間苦しんでいたモルドウが動かなくなった。人間が死ぬ瞬間を見せてしまったモモカが気になり様子を見たが、モモカは興奮している他は変わりがなかった。

 モモカが腰に手を当てて宣言する。

「悪は滅びるのです」

 どうやらテレビとかで見たセリフを口にしているらしい。エイタには理解出来ないが、その姿は可愛くモモカの頭に手をやりポンポンと叩く。


 メルミラは目の前で起きた戦いを唖然として見ているしか出来なかった。突然、彼女を捕えていた男が悲鳴を発した時には何が起こったか判らず目を白黒させ地面にペタンと座り込んだ。

 そして、彼女の近くに愛玩傀儡が居るのに気付いた。小熊型のもので外見は可愛らしいが、行動は野生の熊そのものだった。長い爪で男の背を引き裂いた小熊は彼女を守るように戦いを始めた。

 男が傷を負いながらもショートソードで小熊を攻撃すると爪で受け止め、反対側の手で男の足を薙ぎ払う。男が倒れると背中に飛び乗って爪を突き立てた。


「君、大丈夫か」

 エイタに呼び掛けられたメルミラはビクッとしてから、足に痛みを覚えた。戦いが続いている間は興奮が痛みを打ち消していたが、今になって猛烈に痛み始める。

「ううっ」

 エイタは痛みに呻く少女の怪我を調べ治せる傷は<治癒の指輪>で治した。ただ骨折などの身体の深い部分にある傷は<治癒の指輪>では治せなかった。

 『治癒』の魔導紋様は魔力で体細胞を活性化させ人間の持つ治癒能力を飛躍的に向上させる。だが、魔導紋様から発せられる魔法効果の浸透力は弱く体表から深い部分に発生した傷には魔法効果が届かない。

 エイタはそこらの枝を切り取りメルミラの折れた足の添え木にした。スパトラの内部に有ったサラシを包帯代わりにして固定する。


 幾分痛みが和らいだのか。状況を考えられるようになったメルミラに事情を訊いた。だが、メルミラ自身も良く判らないようだ。エイタが自己紹介をしスパトラに乗るように言う。

「モモちゃん、このお姉ちゃんをスパトラに乗せてもいいだろ?」

「うん、あたし歩いてく」

 メルミラは慌てて遠慮するが、エイタはメルミラを抱え上げスパトラに乗せた。

「本当に済みません」

「いいんだよ。それより君の仲間はどうしたんだ?」

 メルミラは力なく首を振り。

「判りません。気付いたら一人だけ取り残されていて……」

 そう言った彼女の表情は暗い。エイタは何か事情が有るのだろうと考え、詳しい事情は聞かない事にした。


 迷宮を抜け地上に戻ったエイタ達は、探索者ギルドの治療室へ直行しメルミラの治療をして貰う。ギルドには医学と薬学を学んだ治療士と治療助手が居り、重症を負った探索者の治療を行っている。

 メルミラの治療を治療士に任せたエイタとモモカは、受付カウンターへ向かった。今日起きた出来事を報告する為である。

 相変わらず受付嬢のような格好でカウンターに居るヴィリス支部長は、一組のパーティから報告を受けていた。


「バリス達に襲撃を受けたと言うのだな?」

 ヴィリス支部長が確認するとフェルオルが頷き、突然、爆裂の矢を射掛けられたと証言した。

「それで仲間の一人が倒れ、バリス達三人と戦いになったのか?」

「そうです。僕の剣で一人に重症を負わせたのだけれど、向こうはベテラン探索者が三人。悔しいが隙をっ作って逃げるしかなかった」

 ヴェスターナが悔しそうに。

「逃げたのはフェルの優しさよ。私達の身に危険が及びそうになったから、仕方なくそうしたの。そうでなければフェルの剣があいつらを細切れにしていたわ」

 エネモネが頷き、フェルオルがどんなに勇ましかったかを語り始めた。ヴィリス支部長は幾分呆れたような表情をして聞いている。結論としては襲って来たバリス達を捕らえ処罰しろと言っているのだが、半分はフェルオルがどれほど素晴らしい男性かと言う話になっていた。


 エイタは聞こえて来た話から、報告している三人がメルミラの仲間らしいのに気付いた。

「ちょっといいですか」

 声を掛けたエイタを、ヴェスターナとエネモネがジロリと睨み。

「ちょっと、今大事な話をしてるんだから割り込まないでよ」

 エネモネがきつい視線をエイタに向けた。


 ヴィリス支部長は、話し掛けたのがエイタだったので、何か重要な事が起きたのかと思い。

「どうしたの。何か急ぐ必要のある事態でも起きたのか?」

 エイタは首を振り。

「いえ、三人の話に出て来たバリス達ですが、おいら達にも襲って来たので返り討ちにしました」

 フェルオル達が酷く驚いた顔をする。自分達と五角以上の戦いをした男達が、このひょろりとした男に倒されるはずがないと思ったのだ。

「嘘よ。あいつらかなりの手練だったわ。こんな頼り無さそうな人に倒せるとは思えません」


 エイタは本格的に武術を教わった事はなく、ある程度の眼力を持つ者が見れば、その動きに隙が有るのが判る。その事はエイタ自身も判っており、接近戦はなるべく避け遠距離で倒そうと思っている。

 地下迷路採掘場では我流の槍術を一生懸命に訓練したが、その技量は七級で停滞している。やはり我流では技量の伸びも遅いのだろう。

 但し経験が浅いにも関わらず、顕在値レベルが高いので身体能力自体は高く、実戦ではそこそこ戦えてしまう。なので本格的に武術を習おうとは考えなかった。


 総合的に見てエイタは強そうには見えない。それはエイタも承知しているが、エネモネの言葉は男のプライドを傷付けた。

「嘘なんか付かない。本当にバリス達は倒した。証人も居る」

 ヴェスターナが胡散臭そうに眉を顰め。

「証人、誰よ?」

「メルミラだよ。おいら達が助けた」

 フェルオルが一瞬忌々しそうに顔を顰めたが、次の瞬間普段の顔に戻り視線をエイタに向け口を開く。

「あの娘は死んだものと思っていた。君の言葉が本当なら感謝するよ」

 フェルオルが棘のある視線をエイタに向け礼を言ったが、本当に感謝しているとは思えなかった。


「フェルオル様、ご無事だったんですね」

 メルミラが治療を終え受付まで来た。右足に包帯を巻き松葉杖を突いている。

「メルミラ、この男が襲って来た奴らを倒したと言うのは本当なの?」

 ヴェスターナが尋問するように問う。メルミラはビクッとしてから。

「え、はい、本当です。荷物も無事です」

 メルミラが背負っていた荷物をフェルオルに渡す。

「どうやら本当らしいな。支部長、既に奴らは罰を受けたようです」

 ヴィリス支部長は苦笑いして頷いた。

「エイタ、よくやった。君らはギルドが行うべき仕事を代わりにやってくれたようだ。すぐにでも詳しい話を聞きたいが、これから会合がある。済まんが明日来て詳しい報告を頼む」

 エイタは頷き承知した。ヴィリス支部長はギルドの奥へ消えた。


 ギルドでの用が済んでしまったフェルオルは不機嫌な顔をしてエイタを見てから視線をメルミラに移した。突然、メルミラの怪我をした足を確認し口を開く。

「足の骨を折ったのか。それじゃあ当分迷宮へは行けないな。今までありがとう」

 フェルオルは大銀貨を一枚メルミラに渡して別れを告げた。


「そんな……」

 メルミラが泣きそうな声を出す。それを見たエネモネが吐き捨てるように告げる。

「最初からメルミラを入れるのは反対だったのよ。実力に差が有るし装備だって貧乏臭いものしか持っていないから、うちのパーティには不釣り合いだったのよ」

 ヴェスターナも同意見だったらしく大きく頷いている。メルミラは顕在値レベル5の探索者である。フェルオルの顕在値レベルが17、ヴェスターナとエネモネが14なので明らかに実力差が有る。


「ごめんよ、メルミラ。彼女達がそう言うなら仕方ない。残念だが今日までだ」

 フェルオルがそう告げたのを聞いて、エイタは何故かムカムカして来た。一番最初に別れを言い出したのは彼のなのに、いつの間にかヴェスターナとエネモネの意見だったように話している。

「おい、怪我をしたからって一方的過ぎるだろ。仲間だったら怪我が治るまで面倒を見ろよ」

 エイタが言うとフェルオルがフッと笑い。

「エイタ君だったね。君は年下だろ、言葉遣いに注意して欲しいよ。それにメルミラの事は我々パーティの問題だ。他人が口を挟んで欲しくない」

 フェルオルが何だが爽やかなイケメン口調できっぱりと言い切った。これがイケメン効果なのだろうか。周りで聞いていた探索者達が「そうだ、そうだ」とフェルオルの味方に回っている。イケメン恐るべし。


2016/3/8 メルミラの顕在値レベルを9→5に修正

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