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scene:25 コルメン商会の企み

 コルメン商会は、ユ・ドクトでも中堅に位置する商会である。但し何かを専門に扱っている訳ではなくブローカー的な商売をしている。主人であるリッジは貪欲な男で手広い人脈を駆使して儲け話を嗅ぎ付け、無理やりにでも、そこに食い込み利益を上げていた。

 魔煌晶が値上がりしている現在は、色々な商会から専属探索者を引き抜き、幾つかの迷宮に送り出し魔煌晶を掘らしている。だが、一流の探索者を引き抜くのは難しく、引き抜いた探索者は二流の者が多かった。

 結果、費用ばかりが嵩み期待したほど利益が得られない。


 それに加えヴィグマン商会の取引先にアリサとの商売を控えるように工作した費用も馬鹿にならなかった。下世話な私情から始めた嫌がらせだったが、その効果はヴィグマン商会の仕入れが困難となるという形で現れ、リッジ本人は満足した。

 だが、それは一時的な事。どこからか大量の魔煌晶を仕入れたヴィグマン商会は立ち直り始め、引き抜く価値もないと見逃した探索者三人が頭角を現し始めた。

 そればかりではない、いつの間にか新型の愛玩傀儡を開発し販売を始めた。


 ユ・ドクトの中心部にある中央商店街の一角にコルメン商会は存在した。その支配人室は一言で言えば成金趣味、マナバル皇国産のふかふかな絨毯が敷き詰められ、高価な骨董品や見事なガラス細工などが棚に飾られている。

 個々の品物は素晴らしいのだが、全体的調和を考えていない為、下卑た感じの部屋になっている。


 中央に置かれた高級ソファーにだらしなく座ったリッジは、ヴィグマン商会が立ち直った原因と思われる人物の報告書を読んでいた。その報告書は腕利きの情報屋から買い取ったものだ。

「傀儡工のエイタ・ザックス……聞き覚えのない名前だ。こいつがチサリーベアとか言う愛玩傀儡を開発したのか。……んん……アリサの屋敷の蔵を改造して工房としているのか。ふん、職人風情(ふぜい)を自分の屋敷に住まわせるなどアリサも酔狂な奴だ」


 報告書にはエイタが優秀な技術者であり、チサリーベアは今後も人気商品となるだろうと言う予想が書かれていた。

 リッジはヴィグマン商会を潰すにはエイタが邪魔だと考えた。

「まず、金で引き抜けるか試すとしよう」


 リッジはコルメン商会の副支配人であるモーゲルを呼び出し、ヴィグマン商会のエイタを引き抜くように命じた。誘いに乗るようなら引き抜き、断るなら裏社会の者たちを使って脅しを掛ける。それがコルメン商会のやり方だった。



  ◆◆◇◆◆=◆◆◇◆◆=◆◆◇◆◆


 エイタは超多忙な日々を送っていた。チサリーベアを製作する為に、エイタ自ら行わければならない工程は、偽魂核の製作及び制御コアの組み立て、振動センサーの製作と偽魂核への動思考論理の複写である。

 偽魂核は鳳樹おうじゅと呼ばれる木になる実から製作される。鳳樹は大気中に漂う瘴気を浄化し純粋な魔力として結晶化させる力を持っている。しかも純粋な魔力の結晶である魔玄素マナを種の殻として結晶化させる。それが鳳樹の実『鳳樹核』である。


 鳳樹核は三年以上の間、木に着いたまま成長し魔玄素マナの殻を大きくしていく。鳳樹核を断ち割ると中身は年輪のように層状になった魔玄素マナの結晶がある。この年輪の数で三年殻、五年殻と分類される。

 偽魂核として使えるのは三年殻以上になったもので、チサリーベアに使っているのは三年殻の鳳樹核で最も安いものだが、それでも金貨一枚はする。


 因みに軍用傀儡に使われる偽魂核は五年殻以上の鳳樹核で金貨三〇枚はする。三年殻以上の鳳樹核はちょっとした事で枝から離れ地面に落ちてしまうので、五年殻まで育った鳳樹核は貴重である。


 その日も偽魂核の製作をしていたエイタは、買って来た三年殻に『偽魂核』の魔導紋様を刻印した後、魔煌合金をメッキして接続端子を組み込んでいた。

 『偽魂核』の魔導紋様にはアルコールを魔力に変換する機能と傀儡を制御する為の基盤機能が含まれており、刻印する事により、鳳樹核は偽魂核へと変化する。


 作業が一段落し、昨日製作した振動センサーを下請けに使っている工房に持って行く。エイタだけでは製作しきれないほどの注文が来て、アリサの知り合いであるウトラ工房に下請けを頼んだのだ。

 アリサは弟子を取り工房を大きくするように勧めたが、弟子を取ってもすぐに使えないので下請けに出すしかなかったのだ。

 下請けのウトラ工房にはチサリーベアの設計図と製作指示書を渡しており、その指示書通りに作って貰っていた。ウトラ工房の親方はキモサン・ウトラという実直そうなオッさんで、若いエイタにも偉ぶること無く従ってくれた。


「いつも済みませんね。伝言を貰えれば弟子の若いのを取りに行かせたのに」

「オイラも気晴らしが出来たから丁度いいんです」

「そうですか。……そうだ、注文の十二体は明日には渡せると思います」

「ありがとう。次の九体分の制御コアは明後日には用意出来るのでお願いします」

「はい、毎度ありがとうございます。十二体をお送りする時に注文書を用意しときます」


 ウトラ工房を出て、ヴィグマン商会へ行こうと通りを歩いている途中、ひょろりとした赤髪のオッさんに呼び止められた。

「エイタ・ザックスさんですね。ちょっとお時間を頂きたいのですが」

「エッ、どなたですか?」

「まあまあ、立ち話も何ですから」

 かなり強引に喫茶店へ連れ込まれた。モモカが一緒だったら、その時点で断っていただろう。モモカはヴィグマン邸でカシアの手伝いをしていた。


 喫茶店の席に着くとオッさんが自己紹介をし、店員にハーブティを頼んだ。

 声を掛けて来た男はコルメン商会の副支配人でモーゲルだと名乗った。エイタは喫茶店に付いて入ったのは失敗だったと後悔する。モーゲルの話は引き抜きだった。

「エイタさん、うちにいらして貰えればヴィグマン商会の二倍の給金を払いますよ。どうです、いい話でしょ」

 このモーゲルというオッさんはよく調べもしないで引き抜きに来ているようだ。エイタとヴィグマン商会の関係は従業員と雇用者ではない。工房こそヴィグマン邸の蔵を借りているが、対等なパートナーでありチサリーベアに関して言えば、主導権はエイタに有った。


「お断りします」

 エイタが席を立とうとすると。

「待って下さい。コルメン商会へ来てチサリーベアを作って貰えれば、毎月金貨五枚出します。どうです、こんなチャンスはありませんよ」

 一般的な職人の月収は金貨一枚程度だと言われている。その五倍を出そうと言うのだから、コルメン商会としては破格の申し出だったのだろう。

 しかし、ヴィグマン商会とエイタの契約ではチサリーベア一体が売れる度に金貨四枚が利益となってエイタの懐に転がり込んできている。たかが金貨五枚で喜ぶはずがなかった。


「その一〇倍出すと言われても断ります」

 それでもモーゲルはしつこくエイタを誘ったが、きっぱり断るとモーゲルの顔から愛想笑いが消え、本性を見せた。エイタを見下すような眼で睨み付け、吐き捨てるように言う。

「チッ、職人の分際で後悔しても知らんぞ」

 怒ったモーゲルは立ち去った。ふとテーブルの上を見ると伝票が残されていた。

「あの野郎、金を払わないで出て行きやがった」


 エイタはモーゲルの捨て台詞ぜりふが気に掛かった。ヴィグマン商会にもゴロツキを送り込んだ奴らだ。襲って来るかもしれない。最近、工房に篭ってチサリーベアを作っていたので、武器や防具を工房に置きっ放しにしている。

 今の格好も厚手の綿製のズボンと大き目のポケットが付いた薄手の上着だけだ。襲われたら身を守る武器がない。

「そう言えば、モモちゃんに新しい武器を作ってあげると約束したな」

 都市の中で武器を所持している者は少ない。警邏隊などの官憲や軍人を除けば、探索者や傭兵、裏社会の者くらいである。職人であるエイタが武装しても法律上は問題ないが、職人だと知っている者に出会えば奇異に思うだろう。

 なるべく目立たない武器がいい。モモカが居た世界には銃という武器が有ったそうだ。火薬という爆発する砂を使って金属の玉を打ち出す武器らしい。幼いモモカから聞いた話なので正確かどうかは判らないが、この世界には火薬に似たものは知られていない。


 銃の中にも種類があり、小さな物は拳銃またはガンと呼ばれているそうだ。武器としての形態はクロスボウと似ているが、もっと小型のようだ。

「クロスボウを小型にしても威力が無くなって敵を撃退出来なくなるだろう。やじりに毒でも塗ればカバー出来るだろうが、そんなものをモモちゃんには持たせたくない」

 考えた末、『見えない手』と呼ばれる魔導紋様を思い出した。魔力効果は大気中に魔力を浸透させ擬似的な手を形成する。その手を伸ばして遠くの物を掴んで引き寄せるというものだ。はっきり言って使い道がほとんど無い魔導紋様である。


 遠くの物を取りたければ歩いて行って取ればいいのだ。態々魔力を使って擬似的な手を作り難しい魔力制御を行いながら物を掴むなど馬鹿馬鹿しくてやってられない。

 その魔導紋様が必要になるのは特殊な状況だけだろう。だが、擬似手を形成し伸ばすという働きは武器として使えるのではないかとエイタは考える。


 擬似手を拳骨の形にして素早く伸ばす。伸ばす速ささえ高速化可能なら十分に武器となるだろう。擬似手でなく槍の穂先のようなものに変えれば大きな威力を得られるかもと思ったが、それには魔導紋様の大きな改造が必要になり長期の研究が必要だった。

 どうせ人間相手の武器にするつもりだったのだ。拳骨で構わないだろう。それより伸ばせる距離と速さを調整出来ないだろうか。


 頭の中に『見えない手』の魔導紋様を浮かび上がらせ、考えた通りの改造が可能か検討する。

「割と簡単に出来そうだな。魔力源を六等級あるいは五等級のマナ珠にした場合、射程距離は八マトル《メートル》が限度か。街中の護身用だから十分だな」

 時間も忘れ、喫茶店に座って新しい武器の概念設計をしていると喫茶店の店員(若い娘)が不安そうに自分を見ているのに気付いた。

 どうも頭の中だけではなく声に出していたらしい。エイタは慌てたように席を立ち金を払って外へ出た。


 ヴィグマン商会に寄り、アリサに会ってモーゲルの引き抜きについて話すと、アリサの眼が吊り上がった。

「また、あいつら……。一度断っても諦める奴らじゃありませんから気を付けて下さいね。きっと力づくでも引き抜こうとします。エイタさんは探索者並みに強いけど、奴らのやり口は汚いわ」

「もちろん、用心する。護身用の武器を作ろうと考えたくらいだ」

「それはいいわ。私も一つ欲しいくらいよ」

「だったら、アリサさん用にも作るよ。メルク達が迷宮へ行っている間は、女性だけになって不用心だからな」


 アリサからチサリーベアの注文について報告があった。宣伝活動を中止しても口コミでチサリーベアの可愛さが広がり、一日に一体か二体の注文が来るらしい。

「お客様には商品の納品が遅くなると言ってるわ。それでも欲しいと言われるのよ」

「ああ、来月も忙しそうだな」

 その後、明日からの予定を話し合い雑談となった。


「ヒメズ館で起きた事件を覚えている?」

 アリサが唐突に関係のない話を振って来た。

「もちろんだ。自由都市連盟の有名な傀儡工や研究者が暗殺された大事件だ」

「あの時、行政府は新しい軍用傀儡を開発する予定だったらしいの」

「へえ、自由都市連盟の主力軍用傀儡は人型で身軽な剣を武器にしてるモルガートだろ。その後継機か」

「他国でも新型の開発を始めたと聞いたわ」

「だったら、連盟も開発を諦める訳にはいかないな」

「ええ、行政府は各地の工房から大勢の優秀な傀儡工を召集し、開発に参加させようとしてると聞いたわ」

「質を数でおぎなおうとしているのか。行政府も苦しい選択をするもんだ」

「やっぱり優秀な人材が居ないと開発は難しいんでしょうね」


 軍用傀儡の開発で最も重要なのが、どのような傀儡にするか決定する事だ。人型なのか昆虫型か、スピード重視なのか、装甲を厚くし大馬力にするのか、メイン武器は何にするか。

 その他にも工学的な見地から、高性能化の方法・防御力に優れた形状・低コストな構造・作り易い形状などを考え纏める必要がある。

 それを概念設計と呼び最優秀な者に任せる。ダルザック連盟総長が発足させた開発チームが担当となるはずだった。

 行政府は、その開発チームの代替となる者たちを集め、急造の設計チームに概念設計を任せた。


「難しいだろうけど、オイラ達に何か関係有るのか?」

「新型の開発に伴って、軍が魔煌晶やマナ珠、鳳樹核などを大量に買い漁っているのよ」

 それらの素材が市場で値上がりし、チサリーベアの製作費も増加していた。

「もしかして値上がりしている原因は、軍なのか?」

「ええ、全く迷惑な話だわ」


 エイタは各国が主力軍用傀儡の開発を始めたと聞いて、戦争の火種が播かれているのではないかと危惧した。モーリス大湿原を巡るブロッホ帝国とカッシーニ共和国との戦いは全面戦争には発展しなかったが、両国とも納得して兵を退いた訳ではなかった。

「ブロッホ帝国とカッシーニ共和国だけじゃなく、ジッダ侯主連合国とマナバル皇国も国境線付近の砦に軍を増援したらしいの」

「やばいな、自由都市連盟も戦争に巻き込まれそうなのか?」

 アリサが額にシワを寄せ、首を振った。

「判らない。でも、行政府も警戒しているわ。だから新型軍用傀儡の開発を急いでいるのよ」

「戦争にでもなったら、チサリーベアなんて売れなくなるんだろうな」

「それどころか、傀儡工は召集されて工廠で働かされるかも」

「ええ~っ……でも、オイラなんか外国人で駈け出しだから声は掛からないよ」

 その言葉にアリサは苦笑した。エイタの技量は駆け出しどころか一流の職人に匹敵すると考えていたからだ。


 アリサと別れたエイタは自分の工房に戻り、喫茶店で考えた武器の設計図を書き始めた。エイタが机に向かっているとドアからモモカがひょこっと現れた。

「お兄ちゃん、何してるの?」

「前にモモちゃんと約束しただろ。新しい武器を作ってやるって」

「武器?」

 モモカは忘れてしまっていたようだ。ゴロツキと争った時の話をするとようやく思い出し、どんな武器か訊いて来た。

「銃の話をしてくれただろ。それを思い出して設計してるんだ」


 モモカは近くに有った椅子を机の近くに寄せ、その上に立ってエイタが書いている設計図を覗いた。

「アッ、拳銃だ。でも……変」

 その拳銃には銃口が無かった。弾が発射される銃身には魔煌合金の棒が詰められている。それは改造版『見えない手』の魔導紋様を刻印した魔煌合金であった。銃把グリップにはマナ珠を入れた魔玄素変換器が組み込まれている。

 『見えない手』は大量の魔力を必要とする魔導紋様のようで、バーサクラットから採れるマナ珠だと三発、ウィップツリーのマナ珠でも九発しか撃てないと判った。


 チサリーベアの製作を続ける合間に、ちょっとずつ新しい武器の開発を続け、完成したのは六日後だった。

 完成した銃を持って試し撃ちにヴィグマン邸の裏庭へ行った。前にインセックボウを試射した場所である。あの時作った標的は撤去してあり、雑草と何本かの木だけが目に付いた。

 その木の中の一本を標的にして銃を構えた。銃把グリップの上の部分にセレクトレバーが二つ付いている。右側に有るのが拳骨のスピードを選択するレバーで、大・中・小の三つから選べるようになっている。左側にあるセレクトレバーは飛距離を選択するレバーで、三マトル《メートル》・五マトル《メートル》・八マトル《メートル》の三つから選べる。


 飛距離を選択可能にしたのは、室内で使用する場合を考えてのことだ。いつでも最大射程距離である八マトル《メートル》も拳骨が飛ぶようにすると室内で使用する場合に敵以外にも被害が及ぶ。特に使用する場所が商店などの商品が陳列してある場所だと大きな被害を出すだろう。


 エイタはスピードを【小】、飛距離を八マトル《メートル》にし試し撃ちする。引き金を引くと構えた銃の先端からブンという風切音がして何かが前方へ打ち出されるのが判った。目に見えた訳ではないが、前方の空気が押し退けられ掻き乱されたのを肌で感じた。

 標的にした木の幹にガツッと何かが当たる音がし幹の樹皮が削り取られ幹が僅かに揺れた。喧嘩慣れした男が放ったパンチ並みの威力は有るだろう。

「急所にでも入らなければ一発で倒せるほどじゃないな」


 スピードを【中】にし、もう一度引き金を引いた。幹に当たった瞬間、先程より大きな音がして幹の表面に拳の形をしたくぼみが生まれ、先程より大きく木が揺れた。

「この威力なら一発で倒せる」

 エイタはスピードを【大】にして引金を引く前に少し躊躇った。敵を殺さずに撃退する武器として作ったつもりだったが、スピード【大】はちょっと計算外の威力になる予感がする。

 引き金を引いた。鋭い風切音がし木の幹にドガッと何かが衝突する音がした。木が大きく揺れ幹の表面が拳の大きさほどにえぐれていた。

「これは死ぬかも……まあ、スピード【大】は使わないようにすればいいだけか。もし商品化する場合は魔導紋様を調整しよう」


 三発撃つと魔玄素変換器に入れられていたバーサクラットのマナ珠が消滅していた。魔力消費量はスピードの大小にはあまり影響されず、擬似的な拳を魔力で再現する事に消費されているようだ。

「三発というのは少ないな。せめて九発の連射は可能にしたいけど、五等級のマナ珠は高いからな……」

 バーサクラットなどの六等級マナ珠はあまり使い道がないので安い。それが五等級になると偽魂眼に使われるなど可能になるので高くなる。出来るなら六等級マナ珠だけを魔力源にしたい。

「市販の魔玄素変換器ではなく専用のものを製作するか」


 飛距離のセレクトレバーも試してみた。問題なく機能するようなので、魔玄素変換器について検討を始める。

「マナ珠の交換が簡単に行えるようにするか、同時に六等級マナ珠三個を使えるようにするかだな」

 エイタは市販の魔玄素変換器を改造し三個の六等級マナ珠を同時に使えるようにした。そして完成した銃を『フィストガン』と名付けた。


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