上流へ
昼食を食べ終えて濡れていた水着もすっかり渇いていた。
暑さはこれからが本番だ。家に帰るかという選択もあったが、せっかくなので上流のほうへ行かないかと少女から提案があった。
そうと決まれば僕らは自転車に乗って上流を目指す。
朝にはまったくなかった雲がいまは心なしか増えてきているように感じた。
上着は着ているとはいえ、お互い水着なのには違いない。そこまで遠くへ行くつもりもなかった。
それに山の上まで行くと虫が多くなる。虫よけはしているが、それでも刺されるときは刺されるものだ。
「泳ぐならだいぶ上流まで行かないといけないんだけど」
流れが急だったりとそれなりに危険ということだった。僕はそこまで泳ぎたいというわけではなかったので、川沿いを散策するという選択をして、少女も同意してくれた。
「お尻が痛くなるがね……」
何とかしてほしいということだった。
途中で川堤防から川へ降りれそうなところを見つけては小休止をはさむ。この川はどこまで続くのか。
「こぐの代わってみる?」
「ううん。ここがいい」
まわされた手の力が少し強くなったような気がする。
神社の近くにある架け橋に自転車を止める。とりあえず今日はここを終着点にすることにした。
お読みいただきありがとうございます。
引き続きよろしくお願いします。
感想、評価、お気に入り登録も今後の励みになりますので、ぜひお願いします。




