#2 寮発見!
「うっわぁ」
しばらく歩いていると、茶色い建物の前に着いた。
それは、新築同然の綺麗な建物。
(今日から、ここに住むのかぁ…)
うちの親が、こんな綺麗な所に通わせてくれるなんて…。 信じられない!
わたしは尚更テンションが上がって、一人でニヤけながら入口を開いた。ドアは全面ガラス張りで、わたしの姿が映っていた。
新しい制服はちょっと大きめで、まだ違和感があるような…。
けど、わたしの少し茶色がかった髪は、ブレザーの灰色にピッタリ。
髪染めてよかったぁ。
建物の中に入れば、天井から吊されたモノに目を細めさせられる。
…あれは、世間一般的に言う… シャンデリアっ!?
ありえない…
寮費ハンパないでしょ
これはっっ!!
床には自分の姿が…
って、パンツ見えてるし!
床は大理石でできていたのでした* (チャンチャンっ
大理石の上を歩くと、ローファーのカツカツという音が響いてびっくり。
なるべく音を立てないように慎重に歩く先は、『B-7』の部屋。
わたしの新しい家…。
階段をのぼって、廊下を歩いて…
ちょっと…広すぎではないですか この寮は!
廊下は先がみえないくらいに続いてるし!
重い荷物と寮の広さにイライラしながら、『B-7』の札を探す。
「あ…あったぁアあ!!」
やっと見つけた部屋のドアは、金色に輝く取っ手が。
なんか触りにくいなぁ…、と考えながら手の汗をスカートで拭う。やっぱり、こんなに綺麗な物に手汗はヤバイよね…。
綺麗になった手で静かに取っ手に触れ、下に下げてみる。
がちゃっ…
ドアは見た目以上に重くて、体全体で押さなければならないほど。
「うっはぁ〜」
たどり着くのに時間はかかったけど、部屋を見た瞬間に時を忘れた。
部屋の中は、でっかい液晶テレビに、キッチン、暖炉まで備わってるよ…っっ
どのくらい立ち尽くしていたんだろう。
ふと、我にかえったわたしは靴を脱ごうと足を動かした。
…ごつっ
動かした足から鈍い音が。足元に視線を向けると、靴が一足おいてあった。
(もう、同じ部屋のひと来てるんだっ)
わたしはノリノリで、テレビ目指して歩いていった。
「こんにちは…って、
きゃぁあ!!」