64/103
第0話
とある大学のオカルト研究部が、山道を歩いていた。
面々が歩いている山を越えた向こうには、最近――とはいっても十年近く前ではあるが――まで集落があった。そして、とある風習があった。
それを調べようと向かっている。
双子を除いて、同じ日に子供を産んではいけない。もし産んでしまった場合は、以下の2つを行うこと。
母親は出産後3年間、牢で身を清める。
産まれた子供はひとつの例外を除いて、17歳の誕生日の夜に―――
その風習には所以がなく、オカルトではない。怪しい宗教団体に近いような集落に近付きたくない。なにより最近まであったというのが不気味だ。
そう言って嫌がった部員はいた。しかし乗り気な他の部員たちにハイキングだと思えば良いと連れて行かれ、面倒そうに歩いている。
その学生らが自らの足で山を下りることはなかった。




