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「今日も一人でお留守番できる?」
「うん! かんな、良い子だからできるよ!」
「そっか、良い子ね。ありがとう、これ、夕飯」
「ありがとう! きをつけてね! いってらっしゃい!」
小さな少女は、弁当屋の袋を受け取り玄関で笑って見せた。
本当のところ、両親がほぼ毎日病院へ出かけているのを見送るのは、少しだけ寂しかった。しかし、それは一緒に家にいて欲しいというわけではなく、ただ自分もついていきたい、それだけであった。
「でも、いいの。おにいちゃん、びょうきに弱いからね。かんながびょうき、持ってたらたいへん‼ よし、ご飯たべるー!」
少女は、寂しさを紛らわすように声に出して、割り箸をパチリと弾いた。




