第6927 2話 暗夜堂
第6927 2話 暗夜堂
「寄ってらっしゃい見てらっしゃい!ここは変な品物ばかりを取り揃えた、暗夜堂で御座いまするぞ〜!さて、今回の品物は今までにないほどに貴重で、高価なものですぞ!これ!いい見た目してるでしょう〜?そう!これこそ!ここでしか手に入らない代物でございます!……んぁ?商品名を教えてくれ……?またまたぁ、冗談きついなぁ……。暗夜堂の商品達はみんな品名を持たないですぞ……。なんせこんなにヘンテコな見た目しておる。これに品名をつけろ?バカ言え。つけれるわけがないでしょう……?まぁ、それはそれとして……如何ですかね?この素敵なフォルム!きっとお客様はお気に召されると思いますが……。……ガラクタ?帰る?……はぁ、そう?ふーん……。今は深夜だ……。こんな夜遅くに御足労。……本当に何も買わずに出て行っちゃうのかい?ならそうするがいいさ……!きっとお客様は後悔する。「あぁ!あの時買っていればこんなことにならずに済んだ!」ってね。……信じぬか。構わんが、私は知らないですぞ?……ご来店有難う御座います」
翌深夜、客は死んだ。
「……また一人、闇へ」