突撃隣の救難船
私は再び大きいミミックオクトパスの前に出ました。オクトパスは先ほどと同じ場所で箪笥に擬態し直してます。
「……ここでいいでしょう。さあ、かかってきなさい」
私はさっきと同じ距離でオクトパスが襲いかかってくるのを待つ事にしました。
暫くするとオクトパスはゆっくり擬態を解き始めました。
「……よし」
集中して迎撃をします。失敗したら多分最悪死ぬと思うので。
オクトパスはノロノロと形を変え、ズルズルとその体を引きずりながら口を開け目の前の標的を捕捉した。
「……っ!」
そして逃すものかと言うかのように、弾丸のような速度で目の前に飛びかかり、その巨大な口をバクン、と──。
「グェッ!グェッ!」
──閉じる事はなかった。
「ふぅ。つっかえ棒作戦。なんとか成功しましたね。」
オクトパスの口には2本の棒が挟まれている。作戦名の通りつっかえ棒の役割を果たしているようだ。
「『ヒートトンファー』とか言ってましたね、BB担当者は。まあそんな事はどうでもいいです。奴が状況を理解する前に終わらせましょう」
彼女は背中にある散弾銃を構えるとその口の中に銃身を突っ込み、引き金を引いた。




