さて、仕事しないと!
まずは、女の子の沙月ちゃんに夢を見せる事にする。
その子と男の子が別れた後の《真実》を夢で見せる事にする。
私は、夢を見ている人の頭に少し話しかけたりして真実を見せる。
……それじゃあ、始めるか。
*夢の中*
私は、宇佐美 沙月。
告白して、大好きな紅咲君と付き合う事が出来ました。
紅咲君も、私の事が好きだったと言ってくれて、今こうしてデート中。
デートの内容は…………。
…?
内容……は……。
…あれ、そんな記憶……ない?
『あれ?少しはやすぎたかな?』
頭の中に声が⁉︎
『あ、分かります?』
《ヒュゥ……》
次の瞬間、周囲はよく分からないぐにゃぐにゃした世界になっていた。
……まるで、夢のような不思議な気分。
『そう。これは夢の世界です。』
……⁉︎
また声が⁉︎
『こ、怖がらないで?私は、真実を夢に乗せて知らせる能力を持っているバクの妖精です。私は、貴女の恋の手助けをします。それだけですから!』
……わ、分かった……。
『私の質問に答えてください。喋れるようにしました。』
「……あ、本当だ。喋れる。……さっきまで心読んでたんだから喋れるようにする意味あったの?」
『霊力が大幅に減るんですよ……⁉︎』
「霊力……?まぁ、いいか。質問って?」
『……こほん。第1問。彼は、普段周りにどう接していますか?』
「えっと……?周りの女子とは、余り話さない……かな。面倒くさいみたい。」
『……第2問。貴女は彼と私語をしますか?』
「……あ、ゲームの趣味が合うからその話だけなら。」
『……第3問。そのゲームは、周りの人たちはしていますか?』
「ほとんどみんなしてる。みんなその話してるよ。」
『……第4問。第1問で、貴女は彼は女子と余り話さないと言っていましたが、貴女とは話をしていますよね?』
「……まぁ、そうだけど……。それはゲームの趣味が合うから……。」
『……最終問題。そのゲームは、ほとんどみんなしてるんですよね?なぜ貴女とだけ話すか分かりますか?』
「………ねぇ、それって……。」
私は考える。
そして、わかった気がした。
『……答え合わせは、自分でしてみてください。明日はちょうどバレンタインでしょう?チョコを渡して、距離を縮めるといいと思います。』
「………ありがとう。なんか、リアルな夢見ちゃったな。貴女のおかげで分かった気がするよ」
私は彼女にお礼を言った。
でも、彼女はこういった。
『いいえ、私のおかげなんかじゃありません。この答えは、貴女の意志です。私は、後押しをするだけですから。』
彼女は、さよならと言うと喋らなくなってしまった。
「ありがとう、バクの妖精さん。」
今回は、これで終わり。
次回は、男の子にも知らせるわ。
ぜひ、見てね。