第四章 NIGHTMARE WITH GIRL
「…何だか可愛らしい部屋ですねぇ…やっぱり木造だからでしょうかぁ…?」
ユーリが部屋を見渡しながら感想を述べている。ちなみにマリーは走り回って疲れたのかうとうとしていた。
「ところでさ何買ってたんだ?」
「これ」
バッと紙袋から取り出したのはどうやら…男物の服、…何故?
「これからここに泊まるなら必要ですよね?」あぁ、なるほど…。
「…あの…、これから私達もここに泊まって良いでしょうか?」
「はい♪大歓迎です♪」即答した。
お姉ちゃんってすごいな…。改めて姉妹のすごさを実感した。
「…となると、寝る場所が…」俺が言うと、
すかさずアイリが「ユーリとお姉ちゃんと私がお姉ちゃんの部屋、マリーとユウマが私の部屋、これでいい」と言い返した。ん?…これって女子と男子で分けただけじゃねーか…。まあ、いいけど…。
「…うん、それで…大丈…b…Zzz…」
マリーはもう睡魔に耐えられなくなったようだ。
「それじゃあ私達も寝ましょうか」リリアの合図でみんなが部屋に移動した。
…その日はよほど疲れたのか、不思議な夢を見た。
「…ねぇ、 だよ。」
名前を言ったのか否か。間が聞き取れない。
「忘れちゃったの?私だよ。」
黒髪の少女が小首を傾げながら見つめる。こんな可愛い少女がいたら絶対覚えている…。「もうすぐ、 …に行くから」
何で聞こえないんだよ!!怒りが込み上げてくる。
まるで音を奪われているみたいだ。
「だから…待ってて。」
おいっ!!どこに行くんだよ…っ?!声は届かない…。
自分の声も掻き消されているみたいだ。去っていく少女の腕を捕まえるために手を伸ばす……。
「うわっ!?どうしたの、ユウマ君!?」
掴んだその腕は、マリーの腕だった。
ってマリーかよ…。
「お前かぁ…。」
「あれぇ?また間違えちゃった?」ニコり、と微笑む。
もうこいつ男の娘設定認めてんだろ…。
いや、まだコスプレを嫌がる意識があるうちはまだ…、
などと、脳内で議論をしていると、「…ユウマ君、早く行こうよ。」と無理やり現実に引き戻される。
…そうだな。腹も減ったし。
「あっ!ユウマさんおはようございますぅ♪」ユーリは物音に気付いたのか、テーブルに食器を置きながら俺たちに声をかける。
「あぁ、おはよう。」
何となく今、思った。美少女達に囲まれていて更に家事全般やってもらっている現状をどう解釈するか…と。やはり今、俺はリアじゅ…、
ゲフンゲフン。失礼、なんでもない。そんな気持ちをごまかすかのように「…きょ、今日も平和な一日だなーっ!」と呟いてみる。
あ、俺は今フラグを立てたかもしれない。まぁ、いいか。
リリアの作った朝食が美味しければなんでもアリだ!
スミマセン…1日投稿遅れました…(>人<;)
これでストックがなくなったのでこれから不定期更新になる予定です…
ではまた次話で会いましょう♫