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はじめまして。
玉城 水雲と申します。
ゆっくりな更新にはなりますが、お付き合いしてくださると
嬉しいです。
また来てしまった。
ベットの中で白石 澪(シライシ ミオ)は自嘲する。
来るに決まってるじゃない。
だって私は臆病だから、自分から死ぬなんてできない。
寝ている間になぜか、家に飛行機が突っ込んできたり、火事で私ごと全て灰になってたり
なんて都合の良すぎる事を考えて寝たって、そんな事が起きるわけはなく
また、朝を迎えてしまう。
もう、何年そんな事を考えているだろう。
澪は今、高校3年生だ。
だが、別に受験のストレスでこんな事を考えているわけではない。
すでに、有名私立大学へのエスカレーター進学が決まっており、むしろ受験とは無縁なのだ。
そんな彼女が悩んでいる理由、それは家でのトラブルだ。
いや、トラブルというわけでもないのだろう。
直接的な原因は姉の病気、である。
姉は、なんだか難しくて覚えてはいないが、難病を先天的に抱えており
丁度、澪が受験校を決めた頃にその難病が悪化してしまったのだ。
澪の家、つまりは白石家は、由緒正しいのかは不明だが、それなりに権力と財力を
抱えている旧家なのである。
その白石家を継ぐはずだった澪の姉、蒼(アオ)が立ち上がることさえできぬ身体になってしまい
そうなれば、次は澪が継ぐことになる。
姉が倒れて、入院することになってから、すぐに澪は父に呼び出され
受験する高校を勝手に変えたことを告げられたのだ。
それは姉が通っている有名私立高校だった。
後書き
見てくださり、ありがとうございました。
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