スリに遭遇
少女と出会ってから3日が経ち、グロブスから借りてた長剣を返し、魔物討伐の依頼に出ていた。
魔物を狩るくらいが最低限の長剣を武器屋で買えた。
人間族なら魔物討伐に出るとしたら準備費用がかさむだろうが、私ならさほどかからない。
魔物討伐の依頼を終えた私が壁の内側の街に戻ると、住人が群がっている場所があった。
大通りで誰かと誰かが喧嘩しているようだった。
人混みを掻き分け、誰が喧嘩をしているか見てみた。
少年と少年だった。
2人は木刀を持っていた。
仲裁する見物人は誰もいない。
私も仲裁する気にならぬ。
人混みをまた掻き分け、離れて冒険者ギルドへ赴いた。
冒険者ギルドに脚を踏み入れた途端に、冒険者達がさっき繰り広げていた喧嘩のことを酒の肴にして、呷っているのを目にした。
「あの喧嘩ぁなんだったんだ?」
「さぁな!食いもんや女に関したやつじゃねぇの」
「ここいらで大金持ちの者ぁ、いねぇからな!そう大したことねぇな」
私は受付カウンターに歩み寄って、冒険者証を提示して、依頼書を出した。
「スヴィエトロさんですね。依頼の——」
「出しますから移動しても」
魔物解体コーナーに移動して、羊を出していく。
討伐した魔物の解体をお願いして、冒険者ギルドを後にした。
グロブスは冒険者ギルドにいなかった。毎日依頼をせずに入り浸っていないだろう。
空腹で死ぬというものじゃないが、たまには人間族が食している食べ物を食べてみるのも悪くない。
一軒の食事処に入ってみた。
肉と野菜が炒めてあるのを頼んで、食べてみた。
うん、悪くない。しかし、スライムだからか複雑な味は……うぅ〜ん。
食事処を出て、街を歩いていく。
服がいつも同じだと何か言われそうだ。
服屋に赴いた。
服屋に入るなり、店員が褒めて服を勧めてきた。
「カワイイですねー!こちらなんてどうですか?これもあれなんかも雰囲気が違って良いと思います!!」
店員が離れてくれずゆっくり見れなかった。
3着服を買って、服屋を出た。
あんなぐいぐいくる人間族に会ったことがなく、とても疲れた。
裏路地に入り、歩いていると背後から叫び声が聞こえ、スリに被害に遭ったと助けを求めていた。
私は長剣を鞘から抜き、走って近づいてくる者に長剣の刃を向けた。
「そこのガキぃっっ!どけぇ、殺すぞ!うわぁぁ」
スリが長剣の刃に怯えて、後ろに転び情けない声を出す。
スリから鞄を奪って、叫んで助けを求めた女性に返した。
「はい。奪われた鞄ですよね」
「ありがとうございます。後日、お礼をしますのでお名前を」
「私はスヴィエトロです。冒険者ギルドで言ったら良いと思います」
女性は頭を何度も下げて感謝した。




