冒険者ギルドへ
私は少女の容姿に変身して、大通りに出る。
人間族の質感を維持しなくてはならぬ!
人にぶつからないように掻い潜っていく。
それにしても大層賑わっておるな、此処は。
少女が所持していた麻袋には、銀貨が5枚と銅貨が8枚入っていた。
食欲は満たさなくても平気だ。食べ物は買わずに済む。
働くと言っても冒険者以外に選択肢は無いと言える。
物造りの才もないのだ。
唾酸弾で魔物を攻撃するにも人間族がそんな攻撃を出来る訳がない。誤魔化すにも、長くは続くまい。
武器を入手しなくてはならぬ。
果たして今の所持金で武器が買えるか?いや、買えないはず。
冒険者ギルドへ赴こう。
騒がしい建物へ歩み寄って仰ぐ。
冒険者ギルドらしき大きな建物に、脚を踏み入れた私だった。
すれ違う人間族達は、様々な武器を所持していた。
受付カウンターへ歩いていこうとした私に声が掛けられた。
「おい、スヴィエトロ。おまえがこんなとこにいるなんて珍しいな。ついに冒険者になろうってか。おいおいスヴィエトロ、おまえに声を掛けてんだ。無視なんて良い度胸してんな」
私は、声を掛けられた男性に肩を触られた。
「……ごめんなさい。つい夢中で……」
「冒険者ギルドに夢中になることなんてあるか?あぁーまあいいや。冒険者になろうってか?」
私は振り向いて返事すると、男性が前方に位置を変え、佇んだので前方に顔を戻した。
「生活が苦しくなったので冒険者になろうって思って」
「そうか。おまえ、ほんとスヴィエトロか?」
「私は私ですよ、嫌だな〜ほんと!あははは!」
「うぅ〜ん、まあスヴィエトロはスヴィエトロだよな。あはは!」
男性冒険者が、納得はせずに豪快に笑って返した。
私が再び受付カウンターに歩いていくも呼び留められることもなく済んだ。
「冒険者ギルドへようこそ!本日はどのような用件でしょう?」
「冒険者になりたくて」
「冒険者登録ですね。ではこの羊皮紙に——」
私は手続きを済ませ、冒険者証を受け取り、諸々の説明を聞いて、依頼書が張り出されているボードの前に立ち尽くす。
冒険者の初心者が受けられる依頼を探し、1枚の羊皮紙の依頼書を剥がし、受付カウンターに出した。
私は冒険者ギルドを後にして、街の外の修練していた森へと向かった。
森に入って、3種類の薬草を15枚ずつ採取する依頼を始めた。
紛らわしい薬草が幾つかあり、いらいらしながら、採取していく。
どれくらい経ったかわからないが、指定された3種類の薬草を15枚ずつ取り終えた。




