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【完結】人の才能が見えるようになりました。~幸運な俺はいい才能を持つみんなと一緒に世界を救う~  作者: 犬型大
第十四章

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決戦、暗黒竜1

「さて……どうなってるかな?」


 日本に戻った圭たちは少しだけ休んで、また塔にやってきた。

 十八階へのゲートの前で圭はやや緊張していた。


 もし仮にこれで何の変化もなければ、もはや何の打つ手もない。

 何も進まないのは怖い。


 だけど、何かが進み始めるのもまた怖い。


「行こうか」


 いつまでもこのままでいたいような気もするけれど、そうもいかない。

 塔の外の世界は確実に追い詰められつつある。


 ゲートの出現率が右肩上がりで増えている。

 優先順位をつけて、ブレイクする前に何とか攻略して回っているものの、小さな国なんかではすでに限界を迎えつつあった。


 高等級のゲート一つ出現するだけで、首が回らなくなってしまうようなところも出ているのだ。

 ゲームが加速している。


 もう残りの時間はさほどないのかもしれない。


「まあ、ここに変化はないよな」


 ゲートを抜けてすぐのところに変わった様子はない。

 入ってすぐにわかりやすい変化があるとは思っていない。


 圭たちはまず村に向かった。

 多重ゲートでも攻略した、レッドスキンオーガがいた村である。


「あっ、見えてきたね」


 以前来た時には不自然に人のいなくなっていた村が見えてきた。


「あれ?」


「なんか……人っぽいの見えるぞ?」


 村に近づいていくと様子が分かってきた。

 村には人のようなものが見える。


 圭たちは顔を見合わせる。

 ちゃんとした変化がある。


 それでも多少の警戒をしながら村に近づいていく。


「……ああ!」


 どうやらモンスターではなく、普通の人のようだ。

 村に近づくと、村人の一人が圭たちに気づいて走り去る。


「逃げられた?」


「でも、怯えたような感じはありませんでしたけど……」


 圭たちのことを警戒して逃げたのかと思ったけれど、見つけた時に見せた顔は怖がっていたり怯えているような感じではなかった。

 驚いているようには見えたが、ただそれだけだ。


 他の村人たちも圭たちに気づいたものの、逃げるような気配はない。


「んー……」


 そのまま村に入っていく。

 村人に見られている。


 ただやはり敵対するような雰囲気はない。

 警戒するような感じもあるが、そんなに強く警戒しているわけでもない。


 ただ近づいてくることもなく遠巻きに見ているだけ。


「……どうしたらいいんだろうねぇ?」


 変化があったことは理解した。

 人が消え去った村に人が戻っている。


 かなり大きな変化であるけれども、これからどうしたらいいのか分からない。


「あの……あっ」


「なんか、珍獣にでもなった気分だな」


 圭は近くにいた村人に声をかけてみた。

 しかし村人は声をかけられると、視線を逸らしてさーっと離れてしまう。


「誰が近づいてくるよ」


「最初に走っていった人だな」


 圭たちが困惑していると、圭たちに気づいて走り去った村人が年配の男性を連れて近づいてくる。


「初めまして、勇者殿」


 立派な白い髭を蓄えた年配の村人は圭の前に立つと、深々と頭を下げる。


「勇者エクリス様からお話はうかがっております」


「エクリスから?」


 十八階の世界にエクリスがいるだろうことは予想はしていたが、こんな形で名前が出てくるのは意外だった。

 それに、圭たちのことを話しているということにもまた驚いた。


「王城にて待っている。こう伝えてほしいと言われておりました」


「王城……分かりました。ありがとうございます」


「この村をオーガから救ってくださった勇者様のお願いなのですから、これぐらいのことなんでもございません」


『あなたは勇者です! 邪悪なブラックドラゴンを倒してください!

  ◽︎◽︎◽︎ヲ◽︎タ◽︎◽︎エエエ ク◽︎◽︎

  アウェ◽︎◽︎◽︎◽︎ あああ くりア

  ーーー

  伝説の聖剣を手に入れろ!


 しぃくれっト

 塔のソト、チュウゴ、、クはしせんし。ょう。ゲート攻略セヨ クリア!

 勇者を助けよう クリア!』


「おおっと?」


 突然圭たちの目の前に表示が現れた。

 何かと思ったら多少の変化があった。


 普通の試練の方、最後に出ている伝説の聖剣を手に入れろという試練以外のところにクリアと思しき文言が追加されている。

 つまりおそらくは、聖剣を手に入れること以外をクリアした状態になっているのだ。


「どうかなさいましたか?」


 塔の試練の表示は圭たちには見えるが、村人には見えていない。

 突然驚いて、空中の何かを見ているような圭たちを村人は不思議そうな顔で見ている。


「ここで休んでいかれますか?」


「……いいえ、このまま王城に向かって行きたいと思います」


 圭たちは村を出て王城のある町に向かう。


「どうやらあの村はエクリスが救ったみたいだな」


 前の塔の十八階では無人になっていた。

 そして塔の外のゲートではレッドスキンオーガに襲われていた。


 さらに今はエクリスがレッドスキンオーガを倒して村を救ったようである。

 おそらく、本当はレッドスキンオーガに襲われて滅んだ村だったのだろう。


 だがエクリスが塔の十八階に来て、村の運命は変わってしまった。

 今のところ悪い変化ではなさそうだった。


「ともかく変わったことは確認できたし、エクリスは城にいるようだな」


 しかも圭たちのことを覚えている。

 少し希望が出てきたような気がする。

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