表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】人の才能が見えるようになりました。~幸運な俺はいい才能を持つみんなと一緒に世界を救う~  作者: 犬型大
第十三章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

768/860

ブラックマーケットの依頼1

「フィーネが夢を見たら何の夢だったんだろうね?」


 引きずり出された他の人もなんとか目は覚めた。

 体調を整えてもう一度挑んだのだけど、結局自分で夢から覚めることはなかった。


 早くに目覚めた他のみんなも念のために体と精神を休めることにして攻略は改めて行うことにした。

 フィーネは塔の試練に囚われない摩訶不思議な存在である。


 十五階でもフィーネは夢に囚われることがなかった。

 フィーネが夢を見ていたらどんなものだったのだろうか。


「シャリンのことを夢に見るんですかね?」


「やっぱり親じゃないか?」


「ピピ……分からない」


 今大切なのはシャリンのことだろうが、フィーネの生みの親であるケルテンのことを夢にみてもおかしくない。

 夢に囚われる可能性はあるものの、逃れ難いような幸せな夢であることに間違いなかった。


 夢を見れたこと自体は悪い経験ではなく、割と良いものであるとも思えた。

 フィーネもちょっと夢を見て見たかったなと思ったりもしている。


 そもそもフィーネに一応睡眠的なものはあるらしいけど、夢を見ることはないらしい。


「でもほんと……塔って不思議だよな」


 塔が何をさせたいのか分からないところがある。

 十五階限っては攻略そのものの難易度としてはかなり低く感じた。


 後ろ髪引かれる夢ではあったが、夢の中でも引き留められることはなかった。

 もっと強く夢の中に止めようとすることは可能なんじゃないかと思うのだけど、そんな感じもしなかったのである。


 ある意味で優しさも感じるような試練であった。

 塔は一つの救済措置として作り出された。


 ほぼ勝ちようのない神々のゲームを終わらせるための希望として生み出されたのである。

 ただ敵対する神々だって簡単にゲームを終わらせてはつまらない。


 塔の各階にも自分の世界の復活を望む神々が入っていて、どうにか自分の世界復活のためのポイントを稼ごうとしている。


「人の夢を覗き見させるのが目的だったら結構悪趣味な階だけどな」


 試練の一つの目的は各階の攻略を難しくする他に、見ているだろう神々を楽しませる目的がある。

 だとしたら圭たちが見ていた夢も他の神々が見ていたのだろうかと思った。


 そんなことが目的だとしたら、かなり趣味の悪い試練だったなと今更ながら感じる。


「今攻略してるので一番進んでるのが十七階だもんな。あとどれだけあるのかは知らないけど、かなり追いついてきたな」


 塔が何階まであるのか圭たちは知らない。

 しかし終わりに近づいているという感覚はなんとなくある。


 現在一番進んでいるところで十七階を攻略中である。

 つまりは十七階から攻略としては完全に未知の世界となるのだ。


 少し気分は重くなる。


「最近ゲートの数も増えてるっていうしねぇ」


 世界の情勢も変わりつつある。

 ゲート出現の数が増えていて、今世界中で覚醒者はゲートの攻略に追われている。


 今の所攻略できないようなゲートは出ていないが、覚醒者たちの余裕は確実に無くなってきていた。

 ここに攻略が難しいレベルのゲートが現れると、ギリギリで保っている平穏が崩れるかもしれないと色々なところで言われている。


「とりあえず俺たちはコツコツやるしかない」


 圭たちが今訪れているのはブラックマーケットである。

 顔を隠す仮面をつけて、いつものお店に向かっていた。


 理由はもちろんシャリン、そしてフィーネのためである。

 シャリンを呼ぶためには器となる人形のようなものが必要となる。


 しかしシャリンほどの悪魔になると、意思を宿すだけでも人形側に耐久力がいる。

 だがそんな人形、普通には存在していない。


 覚醒者の装備を作るように人形を作っている人がいれば良いのだけど、そんな人の情報を調べても出てこなかった。

 表に出てこない情報でも扱っているブラックマーケットなら、そうした覚醒者も見つけられるのではないかと訪れたのである。


 シャリンも今や大事な仲間なのだ。

 薫なんかは慣れないブラックマーケットの雰囲気に少しオドオドとしている。


「ジェイ様、お久しぶりでございます」


 サングラスをつけてはいるものの、なんとなくいつもの黒服の顔は覚えてきた。


「本日はどのようなご用件で?」


「探して欲しい……人や物があるんだ」


 魔道具としての人形を作り出せるような覚醒者や、魔道具としての発見された人形なんかもどこかにあるかもしれない。

 そのようなものの情報を集めてほしいと依頼する。


「かしこまりました。情報の収集ですね。対価は……少々お待ちください」


 そんなに難しい情報ではない。

 高くはないだろうと思っていたら、黒服はふと顔を上げて店の奥に下がっていった。


「なんだろね……」


 実は意外と高額になる情報だったのかなと不安に思っていると、黒服はすぐに戻ってきた。


「ジェイ様、大変申し訳ございません。急な話ではあるのですが、対価につきまして、お金ではなくお願いしたいことがあるのですが」


「お願い?」


 かなり急な話であるし、お願いなんてことをされるのもまた初めてのことである。


「無理でしたらお断りいただいても構いません。ただその場合こちらもお断りすることになります」


「……とりあえず話は聞いてみますよ」


 断ってもいいというが、断ったら断るというのなら脅しに近い。

 なんにしてもどんな内容なのか聞かねば断るも何もない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ