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【完結】人の才能が見えるようになりました。~幸運な俺はいい才能を持つみんなと一緒に世界を救う~  作者: 犬型大
第十二章

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フェンリルの恩返し2

「ちなみに十二階に変化は?」


「……変わったよ」


 白い部屋は相変わらずの空間である。

 しかし圭が飲み込まれたロンダルシアの世界につながる黒い扉は、圭が出てきた時に消えてしまった。


 扉が三つ、そして十一階からのエントランスの隣に十三階へのエントランスとなるゲートがある。

 十三階へのエントランスゲートがある他には、最初に来た時と同じようにも見える。


 赤城は十二階に変化が起きたかもしれないと調査していた。

 その結果十二階は変わってしまっていた。


「世界は変わらない……だけど現れるモンスターが変化したんだ」


「モンスターが変化した?」


「三つ全てに同じモンスター出てきていただろ? それが三つの世界全部違うモンスターになったんだ」


 ボスは確認していない。

 一度クリアした人はボスに挑めず、挑むにしても十分な戦力なく戦うのは危険である。


 なのでボスがどうなっているのか確認はできないが、道中に出てくる一般のモンスターは戦える。

 これまでは兵士、使者、処刑者という同一のモンスターがどの扉の中でも出てきた。


 神殿までの道中だけでなく、神殿でもボスの取り巻きとして出てくる。

 しかし神殿までの間に出てくるモンスターに変化があった。


 変化というか、そもそも出てくるモンスターが全く変わってしまったのである。

 兵士も使者も処刑者もいなくなって、全く別のモンスターが今は出てくる。


 さらに三つの扉それぞれで出てくるモンスターが異なるようになっていたのだ。


「これまでと攻略が変わる……意外と面倒な問題だな」


 赤城は苦笑して肩をすくめる。

 これまではボスも持っている武器こそ違うものの、戦い方に大きな差はなかった。


 一般モンスターも同じなので、三つの世界それぞれで対応を変える必要もなく攻略できていた。

 今の所ボスは確認できていないものの、ボスもそれぞれ違う可能性が高い。


 また新しく調査が必要だ。

 どの道赤城たちには調べられないので、他の塔攻略ギルドに情報共有して警戒を促すしかない。


「……そうなのか」


 ちょっと苦い顔で圭は答える。

 どうしてそんなになったのか圭には分かっている。


 世界の譲渡。

 圭はロンダルシアを倒したことによって、ロンダルシアの持っていた世界を手に入れることになった。


 けれど神ではない圭が世界を管理することはできない。

 そのために圭の味方になってくれそうな神様に世界を明け渡すことにした。


 表示を見る限り四つまとめてではなく、一つずつそれぞれ何かしらの神に譲渡された。

 塔のシステムとしてそれぞれの世界が試練になっていることは変わりないが、別々の神様が支配するようになったのだからモンスターに変化があってもおかしくない。


「みんなも準備はいいな?」


 今回は十二階を調査することもない。

 そのまま十三階に向かう。


 みんなのことを確認する。


「こんな荷物持つの久々だな」


 みんなは今大きなリュックを背負っている。

 これは十三階が広大なために、寝泊まりするための色々なものを持っていく必要があるからだ。


 今ならまだ十二階に戻って持ち物を整えることは可能だ。

 だが当然十二階でも荷物チェックはしているので、みんな準備はできていると頷いた。


「それじゃあ行こうか」


 圭は十三階へのエントランスゲートに入っていく。

 ゲートを通り抜ける不思議な感覚。


 通り抜けてみるとそこは公園のような場所だった。

 丸く石畳になっていて、石のベンチのようなものもある。


 ただ町中なんかではなく、さらに周辺は草原が広がっていて、伸びている道も見えていた。


「あれなんだろうね?」


「……犬の銅像?」


 ゲートを出た目の前には銅像がある。

 ウルフのような姿をしたものをかたどった銅像で、十二階の女神像のような不穏な雰囲気はない。


「なんだかさ……キューちゃんにも似てるね」


「ああ、確かに」


「キューちゃん?」


 聞き慣れない名前だなとかなみが首を傾げる。


「塔の八階でね……」


 波瑠が軽くキューちゃんについて説明する。

 キューちゃんとは塔の八階である灼熱の世界で出会ったフェンリルのことだ。


 ちっちゃくて可愛い子で、キューと鳴くのでキューちゃんと呼ばれていた。

 八階のシークレットクエストに関わる存在であり、レッドフォックスを倒した後、天に登っていってしまった。


「そういえば……キューちゃんの卵の説明を見た時に、十三階にフェンリルが住んでるって話があった気がするな」


 だいぶ前のことなので圭もはっきりとは覚えていない。

 けれどフェンリルの卵の鑑定をした時に、十三階が関わっているような情報が出たようなことを思い出した。


「この階にはこうした銅像がいくつかある。今の所急に壊れたなんてことはなかったな」


「ふーん。あとは試練……あっ?」


 圭は視界の端に表示されている十三階の試練に目を向ける。


『痕跡を探せ!

 デラン山脈に行って罠の跡を見つけろ! クリア

 デルマンド平原にて戦いの痕跡を見つけろ! クリア

 …………

 約束の地にて約束の石板を見つけろ! クリア


 シークレット

 可愛いあの子を見つけて クリア!』


「な、なんだ!?」


 表示を見ると長々といくつもの試練が表示されている。

 ただそのどれもクリアになっていた。


 それどころかシークレットクエストすらクリアになっている。

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