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【第十二章完結!】人の才能が見えるようになりました。~幸運な俺はいい才能を持つみんなと一緒に世界を救う~  作者: 犬型大
第十一章

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危険な予兆2

「やはりゲートブレイクの予兆のように感じられないか?」


「そう言われれば……」


 超大型ゲートが出現してから時間も経っている。

 ゲートがどれくらいでブレイクするかはゲートによるとしか言いようがない。


 だが時間が経つほどにゲートブレイクの危険性は高まり、いつブレイクしてもおかしくなくなる。


「次にこれを見てくれ」


 パソコンの画面に二つの映像が映し出された。


「これは同じ画角から超大型ゲートを移したものだ。左が出現して間もないもの、右が今現在のものだ」


 映像にはゲートが映っている。

 噂の超大型ゲートである。


「……何だかおっきくなってない?」


 全く同じゲートを、全く同じところから映しているはずなのに二つの映像には違いがみられた。

 ゲートが大きくなっている。


「何だか色も濃いような……」


 渦巻く魔力の青色も現在のものの方が濃くなっているように感じられる。


「ゲートに何かの変化が起きているんですね……」


「君たちから見ても……そう見えるよな。答えが分かりきっていることを聞く。君たちから見て、ゲートの状態はどう見える?」


「分かりきったことを答えますけど……ゲートブレイクが起こるかもしれませんね」


 ゲート出現予想の異常値といい、ゲートの異変といい、確定的ではないにしてもゲートに何かが起きていることを示している。

 そう遠くないうちにゲートブレイクが起こる可能性があるとしか考えられない。


「専門家でもない以上……これぐらいしか言えませんけど」


「いや……いいんだ」


 アマルジャンは頭を抱える。


「どこかで否定してほしかったのかもしれないな。しかしどの話も全てゲートブレイクの可能性を示唆している」


 あるいは別の可能性でも圭たちなら示してくれるかもしれないと思った。

 しかし圭たちも話を聞けば聞くほどに、ゲートブレイクの予兆に感じられていた。


「A級ゲートがブレイクを起こしたらどうなるか……過去の例を見るに悲惨だ」


 太羽島もA級ゲートがブレイク状態で放置されている。

 しかし周りを海に囲まれた孤島ということと、それなりの広さがある、他のゲートもブレイクを起こしているということから被害としては大きくない。


 ある国ではA級ゲートの攻略に失敗し、ブレイクを起こした結果、国そのものを放棄せざるを得ないことになった。

 今でも国境線に壁を作って厳重に警戒をしている。


 モンスターがゲートを中心にして、それ以上活動を広げていないから何とかなっているのが現状である。

 他にもA級でなくとも地域が壊滅したり、国が危うくなったりとゲートブレイクによって被害を受けた話はいくつもある。


 A級の、しかもこれまで現れたこともないような超大型のゲートがブレイクを起こしたら、どんな被害が出るのか想像もつかない。


「国の一大事だ……」


 もはや残された時間は少ないのだろうとアマルジャンは思った。


「こんな話をしてすまなかったな。護衛の仕事は終わりだ。君たちは国に帰るといい」


「……分かりました」


 なんだかスッキリとしない終わりである。

 しかしアマルジャンの護衛の仕事は終わりで、アマルジャンに関わっていても超大型ゲートをどうにかできるわけでもない。


 仕事が終わったのなら圭たちは日本に帰るしかないのだ。


「……また君たちが会えることがあったらいいな。今度はぜひただの旅行として観光してくれ」


「いい国でした。また来たいと思います」


 最後に圭は改めてアマルジャンと握手を交わした。

 こうして、圭たちの護衛依頼は終わったのであった。

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