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【第十二章完結!】人の才能が見えるようになりました。~幸運な俺はいい才能を持つみんなと一緒に世界を救う~  作者: 犬型大
第七章

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出会い、あり1

 数日に及ぶマンドラゴラダイコンの調査、実験が終わった。

 攻略チームが持ってきたマンドラゴラダイコンの調査だけでなく、圭たちも攻略チームについていって生態や環境を調べた。


 圭も色々とダイコン料理を考えたりネットレシピを利用したりして結構評判だった。

 一通りその場でできる実験は終わり、あとは戻って行うものや時間をかけて調査していくものなので継続的に観察と討伐を続けていくことになった。


 活用方については面白いことが分かった。

 胴体部分はダイコンに近いのだが手足の部分については苦味が強くて生薬的、本当にマンドラゴラ的な効能があることも判明した。


 圭が作った料理の中で評判が良かったものは食堂の料理人たちが改めて食べ比べて食堂に並ぶかもしれない。


「くぁー! 運転疲れた!」


「カレン、お疲れ様」


 新徳たちは帰ることになったのだけど圭と夜滝はホテルに残った。

 そこへカレンが車を運転して圭たちと合流した。


「うわーっ、こんなホテル初めて!」


 高級なホテルに波瑠のテンションも高い。


「こ、こんなところいいんですか?」


「もちろん。ちゃんと薫のお金でもあるからな」


 薫はまだ未成年で自由にできるお金は少ない。

 叔父夫婦の下でお世話になっているので中々お金を出してくれというのも薫の性格では難しかった。


 ただ今回はギルドとしての活動なのでホテルの費用も全てリーダビリティギルド持ちとなっている。

 薫としては金銭的な負担をかけることを心配していたけれど薫もリーダビリティギルドとして活動しているのでそれぐらいのお金も稼いでいる。


 ゲート攻略などで発生したお金もちゃんと薫の口座に振り込んであるので自分で払いますなんて言っていたが、リーダビリティそのものが保有しているお金もみんなで稼いだものだからみんなのお金でもあるのだ。


「ほわぁ〜」


「すっげぇ……」


 薫は圭が使っていた部屋を一緒に使うこととなり、夜滝の方は部屋を移動して波瑠とカレンと共に同部屋となった。

 部屋を見て波瑠とカレンが呆けてしまう。


 空いているのでということで良い部屋を使わせてもらえることになった。

 良い部屋は良いものでここに来た目的を忘れてしまいそうになる。


「みんなも来られればよかったのにな」


 カレンと波瑠の荷物を部屋の隅に置きながら圭は重恭や和輝のことを思い出していた。

 家族も連れて来ればいいと重恭も誘っていたのだけど用事があるらしく来られなかった。


 和輝は刀匠体験の予約、優斗は学校の講習があるので同じく来ていない。


「あ、こら、行儀悪いぞ!」


「いいじゃん、カレンもやってみーよ!」


「ほいっ!」


「あ、夜滝まで!」


 波瑠がベッドに飛び込んだ。

 夜滝も同じようにベッドに飛び込んで、意外と常識的なカレンが注意する。


「誰が見てるわけでもない。ベッドの耐久度チェックは必要だろう?」


「んなわけないだろうよ……」


「ピョーン!」


「フィーネェ〜」


 空気を読んだ、わけではなく楽しそうと思ったフィーネが圭の肩から飛んでベッドの枕にボフリと着地した。


「いいじゃないか」


「お兄さんまで……」


「楽しむ時は楽しむもんだ」


「おりゃー!」


「おわー!」


「あははっ!」


 波瑠がカレンの腰に手を回してベッドに押し倒す。

 バランスを崩したカレンは波瑠と一緒になってベッドに倒れて波瑠は大笑いする。


「みなさん楽しそうですね」


「おっ、薫」


 荷物を部屋に置いてきた薫がいつの間にか部屋に来ていた。

 薫は自分がいない間にみんなで楽しそうにしていると少しだけ拗ねた顔をしている。


「ちょっとじゃれてただけだろ?」


「そうですけど……」


 可愛らしい嫉妬に圭が笑顔を浮かべていると視線を交差させた波瑠とカレンがこっそりと薫の後ろに回り込む。


「おりゃっ!」


「わっ!」


「ほっ!」


「えっ!?」


「えーい!」


「どりゃー!」


 波瑠がサッと薫の足を掴んで倒し、カレンが薫の上半身を受け止める。

 そして波瑠とカレンで薫を持って振り子のようにスイングしてベッドに放り投げた。


「あ、危ないじゃないですか!」


「はははっ!」


「ヘーキだったでしょ!」


 カレンが慌てたような薫に腹を抱えて笑う。


「良い子は真似しちゃダメだねぇ」


「ピピ、アレヤッテ!」


「まあ、フィーネならよさそうかな」


 フィーネもやってと圭の頬に体を擦り付けてアピールするので圭はフィーネを手に乗せて高く放り投げてやる。


「タノシイ!」


 高めの天井付近まで上がったフィーネは枕に落ちて楽しげにジャンプしている。


「みんな気に入ってくれたようで何よりだ。とりあえず作戦会議を始めようか」


 一応今回の目的はゲートの攻略である。

 離れた土地であることを考慮して難易度的には低めではあるけれどしっかりと情報は共有しておく。


「今回のゲートはレッドフォックスというモンスターのゲートだ」


 茶色い毛が赤く見えることから赤毛という比喩的にいうことはあるがレッドフォックスというモンスターは本当に毛が赤い。

 大型犬ほどの大きさがあって動きは素早く牙が鋭いモンスターである。

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