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第二十七話




「って、事があった。宝石のサイズ変えたらもっと込められたよ。ひゅー!レンちゃんってばかしこーい」



「こら、真顔で言わない。…何度聞いても、貴女って飽きないですよね。……目立ちたがらないわりに目立つんですから、もうその星の元に産まれたんでしょう」




アーシェにも似たような事を言われたばかりだ…膨れて反抗しておく


さて、勿論話を聞いた私達以外…シアレスはまだ価値がよく分かってないのか不思議そうな顔をしてるが、それ以外


まぁ予想通り呆然としてる


王様や王子なんてごてごてにアクセサリー着けてるもんね




「…ねぇ、レン。それって貴女だから出来たって話じゃない?私の世界にもげぇむ、なんて無かったし…」



「それが違うんだよね。……実は夜にノーチェ……私を加護する神様に愚痴っ………出来事を話したらね、理由が分かった


一つ。私達の魂は、神様に手を加えられてるから根本的に神に近しい


二つ。この世界の宝石は神様の力を吸収しやすい性質を実は持っている。この世界の生命自体が神様が作ったものだからね


だから私達なら出来るってこと。おそらく複数付加が出来る人もスキルだったり庇護を持ってるからじゃないかな?それと始まりの生命を神様が作ったなら子孫である今を生きる人達も行けるんじゃないって聞いたら、直接加護を与えてるのは何倍も違うんだってさ。庇護を得てるよりも何倍も込めやすいから長年の修行をスキップした状態から私達は始められる


まあ、造り手にそれなりに負荷はかかるし魔力消費も大きい。量産出来ないわけじゃないけど、その分魔石の材料も技術者の相場やら何やらが崩れるから特級レベルの秘匿案件なんだけどね。シアレスには特別」



「そうなの……私、加護する神様とお話なんて出来ないけど、貴女は違うのね……教会に住んでるからかしら?」



「いや、神託スキル持ってない?それで加護持ちは出来るよ」



「神託スキルって、なぁに?どこで確認できるの?」




案外知識欲が多い方なのだろう。一つ知る度に瞳を輝かせているのは微笑ましい…そして今の発言にギョッとして、ステータスすら教えてない王子にどういうことだと視線を送る

初耳だったのだろう。バツの悪そうな顔をしている。……アルトゥールが凄んでるので私は睨むのを止めて上げよう。怒ってるアルトゥールは流石に私でも怖い




「シアレス嬢、流行り病つってたが…もしかしてユリーヌ村出身か?」



「えぇ。確かそんな名前だったと思う、……思います」



「大丈夫だ、崩してくれていい。あそこら辺の村は昔からの風習で外に旅立つ者以外ステータスの出し方や魔術を教えねぇんだ。立ち寄った事は在るが……閉鎖的な村なんだよ」



「仰る通りよ。あそこは近隣の村同士の繋がりで生活できるから…利便性を求める必要がないの


働ける若者は畑仕事や狩り。女の子達は機織りって具合にね」



「なるほど……ふぅむ…」



「……なんでしょうか、国王陛下」




ディグラートさんの知識を補足するようなシアレス。でも幸せだったのだろう、目許が和らいだのを見逃さなかった


…それを見ていた国王陛下が、私とシアレスを交互に見る。……なんか、嫌な予感




「…陛下。考えてることは分かりますが、私の弟子を政に関わらせるのはお止めください。秘匿案件を提供したので十分貢献したでしょう」



「だがなぁ、シアレス嬢の味方はレンだけだろう?城には第二王子も居るし……連れてきてる貴族の殆どがあいつら側だろ


うん。やはりこうするのが一番双方にとって安全だ

レン、悪いがシアレス嬢を預かってはくれまいか?」



「陛下っ!!!」




アルトゥールの本気の怒声に思わず毛が逆立った。……ちょっとシアレス、幸せそうに毛繕いをするんじゃない。助かるけど




「レンは平民です!!正式義娘になるとはいえ……将来関わると言えど今ではない、それこそ隣国の事なら彼女は関係ないはず!」



「だが、シアレス嬢のよき友となれるのも彼女だし……今回のことがなければ俺達も彼女を誤解したままだったろう?

何より彼処は彼女にとって城よりも安全だ。留学ってことで来てるし、ヴォルカーノに預ける分には問題もない。公爵家に姫が滞在するのはどの国も一緒だろ」



「それでレンの事が貴族の目に触れたら?この子はまだ元老院から目の敵にされてるのですよ?!ただでさえ訓練所に入るまで彼女を社交界から遠ざけているのに……!」




うーん。大事なことを話してるのは分かるんだけど、具体的な責任とかが分からないので会話に突っ込めない


ただ白熱しすぎてるのは分かったのでディグラートさんにヘルプを出す




「あー……落ち着け。アルトゥール

まずレンの意思を尊重してやれ。そこからだろ話は」




誰がこっちにキラーパスをしろといったか


アルトゥールからは断りなさいという圧をひしひしと感じる……美人が怒ると怖い。物凄く




「ぁー………別にシアレスを預かるのは問題ないよ?部屋余ってるし、神父様に説明すれば


ただ、そこに生じる責任は正直背負いきれないから判断しかねるんだよねぇ。襲われても神父様居るから問題ないと思うけど……襲われたって時点で面倒事になるし、正直守るのは王子の仕事では?」




シアレスに常識やらさっきの魔石の作り方を教えるなら、教会の方が都合がいいし、対処も出来る

彼女に婚約者としての地位を確実にして貰いたいので是非覚えて欲しいし……成果がないから、侍女も適当な態度なのだろうし。中には王子の婚約者候補になり得たかもしれない子も居ただろうし


まぁ侍女がそれは問題大有りだが。侍女にならず令嬢のままで居た方がいいだろうね、まあ、そんな無能貰ってくれる家があるかは知らないけど




「……俺からも、頼みたい


レンといったか。……お前が居なければシアレスの気持ちも、状況も何も分からなかった。…何よりそんなに柔らかい表情を見たのは初めてだ

自分の好いた人を守れない不甲斐なさは彼女を守ってくれる期間で叩き直す。……だからその間、彼女のよき友であってほしい。…頼む」




座りながらにして頭を下げた王子


王家が軽率に頭を下げるなって言おうと思ったけど、それ以上に聞き捨てならないことが聞こえたのでシアレスと共にガン見してしまった




「……レン、ガルシア王子は…物凄く、言葉足らずなんです。今のはマシでしたが今までのは全部。ええ、それはもう9割の人間が言葉の意味を間違えるほど」



「……ふーん??」




一方的だったらこのままシアレスは帰さないつもりだったのに……相思相愛じゃん。仲良しになれるじゃん


決めあぐねて居たけど、なんだ。嫌ってるわけではなかったのか


にまにまとした口許を隠せず、真っ赤になったシアレスに向けたら顔を背けられてしまった。シアレスにも若干ツンデレ気質を確認。これは愉快そう!!




「分かった。いいよ。シアレスは預かる。可愛くして返すから」



「ちょ、ちょっとレン…!!」



「すまない、助かる。…ただ、これ以上可愛いとなると俺の表情筋が持たないかもしれないな」




冷たく見える顔はどうやら表情を作ってたらしい。……ま、確かに貴族にとってポーカーフェイスは標準装備だもんね

一気に好感度が増した王子……ガルシアと固い握手を交わして約束した。…アルトゥールが呆れた顔をしてるが気にしない


私も将来、惚気話出来るくらいの友達欲しいしね!




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