第七部 第四章 待機
懸念はしていたが、予想してた通り、枯草と枯れ木が少ない。
特に低木しか無いから、その辺りに落ちている枯れ木を少しずつ拾って集めている。
自分達の食事などの焚火には充分かもしれないが、間違いなく横でゴブリン避けの大きな焚火は難しそうだ。
「参ったな。ゴブリン避けは無理かもしんない」
俺が集めて来た枯草と枯れ木を下に置くと雄二達に話しかけた。
「しょうがないよね。実際に木が無いもの」
由宇が答える。
草地の方は綺麗に刈り取られて、下にそれを敷いてブルーシートをかぶせて、その上で寝るつもりらしい。
幸いに雄二と由宇がブルーシートをたくさん持って来ていた為に、随分と助かっている。
竹の杖を組み合わせて、屋根も作り、キャンプと言うよりは浮浪者の生活空間みたいな感じのものが出来上がった。
もっとも、日本の浮浪者さんのバラックハウスは馬鹿に出来なくて、ツーバイフォーで作ってたり、その辺は日本人なりの凄さだったりする。
海外は段ボールに入ったり、新聞とか使って包まるだけだもんね。
実際、海外で報道された時、家じゃんって突っ込みがあちこちから出たとか。
とりあえず、日が暮れて来たので、焚火を始めた。
「全然、非常食さんが帰ってこないな」
雄二がため息ついた。
「どうする? 非常食さんの分を作らないでおく? 」
「その辺も難しいな」
由宇の懸念は分かる。
意外と捻くれるので、作ってないと愚痴るだろうし、逆に作っても帰ってこないと無駄になる。
「とりあえず、帰って来るのを待つしか無いだろ」
和弘おじさんが苦笑した。
「しようがないよね。俺、陽があるうちにさらに薪とか拾っておくよ」
流石に、待つならもっと薪とかいるだろうし。
「俺も手伝うよ」
雄二もついて来てくれた。
なんとなくだが、非常食さんと行動する自体、本当にまるでうちの親父と行動しているような感じだ。
自由すぎる。
「にしても、今夜なんかあったら、戦力的に厳しいかもな」
雄二も同じことを懸念しているようだ。
「なんだかんだで、最強戦力だもんな」
俺が答えると頷いた。
そして、その夜に俺達はさらなる厄介ごとに会う事になる。
俺の親父も碌なもんじゃ無いが、非常食さんもあまり変わらないレベルなんで胃が痛い。




