第五部 第十一章 決着
その時、巨大な雷がヒプルルツムーナミオコシーオオクニードラゴリアートトルトウルーイセーナムチーササノオトーヒツルギーオオクマノミコトを射抜いた。
「ば、馬鹿なぁ! 」
ヒプルルツムーナミオコシーオオクニードラゴリアートトルトウルーイセーナムチーササノオトーヒツルギーオオクマノミコトが黒く焦げながら崩れ落ちた。
当たりに香ばしい匂いが漂う。
「「「ごくり」」」
俺達は息を飲むんじゃ無くて、喉を鳴らした。
何て旨そうな匂いなんだ。
ちょうど、背後のバーベキューのタレの匂いが漂ってるせいで、まさにビバ! バーベキューと言う感じの香ばしい匂いになった。
「やはり、熊肉かぁぁ」
雄二がじゅるりとよだれを垂らしそうになる。
まわりのエルフのお弟子さんドン引き。
「ああっ! そ、そんなっ! 」
由宇が絶望の叫びをあげた。
「くくくっ、どうやらワシの負けのようだな」
落雷にやられたはずのヒプルルツムーナミオコシーオオクニードラゴリアートトルトウルーイセーナムチーササノオトーヒツルギーオオクマノミコトがゆらりと立ち上がる。
何てタフなんだ。
これではバーベキューは出来ない。
由宇と雄二も悲痛な顔をしている。
「いやいや、別にいいじゃない? 猪のモンスターだって絶品だし」
和弘おじさんが囁いた。
「いやでも、角熊は食べたこと無いし」
由宇が囁き返す。
耳のいい弟子のエルフさんが一斉に凄い顔をした。
「うまく血抜きした熊肉は絶品らしいのですよ」
「まあ、メスが一番なんだけど」
雄二の囁きに由宇が囁く。
「こええええ」
「姉御は恐ろしい……」
エルフの弟子さん達がさらに囁くように話し合ってる。
「ふむ。流石に漢のようだな」
非常食さんが笑った。
「当たり前だ。山王になろうとするものは皆、漢であろうとするものだ」
ヒプルルツムーナミオコシーオオクニードラゴリアートトルトウルーイセーナムチーササノオトーヒツルギーオオクマノミコトさんが断言した。
そして、二体の角熊が笑いあった。
「いや、そう言うのはどうでも良いんだけどな」
由宇が実も蓋もない事を言った。
「いや、あれはあれで良いんじゃ無いか? 」
雄二が武道の家だけあって、ああいうのは好きなんで由宇に異論を唱えた。
「……バーべキュー」
由宇が辛そうな目で眺めている。
「ええと……」
和弘おじさんがドン引きしたところで、異様な殺気を持ったものが近づいて来ている。
鉱山のカナリヤの雄二でない俺が気が付くほどだ。
なんだ、これ。




