第一章5 RE:UNION DUAL BLADE (改行済み)
待たせたな!!あとがきに風華、水連の試練の簡単な資料のっけときます!
その空間は今までいたものとは違う空間だった。
くるぶし付近まで部屋が浸水しており、天井からは日が差し込み、その日の差し込んでいる場所が小島のようになっていて、そこに黒い2本の剣が刺さっていた。
何かを、誰かを待つように。
その神秘的なその光景に、俺たちは言葉を失った。そこに……
「汝はすべてを斬り刻む風」
「汝はすべてを呑み込む濁流」
「「よくぞここまでたどり着きました」」
俺をこの試練へと導いた声の主達が姿を現した。
その人たちの体は少し浮いており、1人は緑を基調とした格好をしており、少しきつそうな顔をしていた。
もう1人は、青を基調とした格好をしておりこちらは柔らかい顔をしていた。
「……何か失礼な事を考えている顔ね。お姉様、どう処しますか?」
「あらあら。処すだなんてせっかく来てくれたのに、そんなことするわけないじゃないですか、風華」
……あっ。
なんか顔の通りの性格してそうだな。
心の中でそんなことを思った。
だが、人というものは見た目だけで判断してはならない。
何があるかわからないからこそ、ここは慎重に相手がなんなのか聞き出さなければならない。
「外の霧はあんたらが起こしたのか?」
直接ではなく、まず間接的にどう関係があるのかを見極めるために、少し遠回りな質問をした。
だが俺の考えているように、事は運ばなかった。
「そんな回りくどいこと言わなくてもいい。あの霧はこの場所を守るため。そして、選ばれし者を保護するためのものだ」
「じゃぁ村の男たちは何処に消えたんだよ!」
ライが怒鳴るような口調で、そいつらに感情をぶつける。
「別に何処にも消えちゃいないわ。少し邪魔だったから、外に出てもらっただけよ。霧の中で死んだりはしていないはずよ。その先は保障しかねるけど」
ライの怒鳴り声に、緑を基調とした恰好をしている風華と呼ばれたそいつは落ち着いた口調でそう話した。
こいつの言う通りなら、きっと村にいたはずの男たちは霧を抜けて村の外に出ることができているのだろう。
……なら、この風華というやつが言ったその先って……。
「……まぁ今はそんなことはどうでもいいのよ。今大切なのは、貴方が私たちを扱う者としてふさわしいかどうかということだけ」
その言葉を発しながら、風華が構える。
「あら、もう始めるの?もう少しお話したかったのに」
風華にお姉様と呼ばれているその人は、風化が構えるのを見ておっとりとして口調でそう言った。
その言葉に、風華がガクッと姿勢を崩した。
「お姉様。この場所にめったに人が来ないからそうしたくなるのもわかりますが、今は最後の試練に集中してください」
「それもそうね。流石私の妹。メリハリがあっていいわね」
「……別にそう言うわけじゃないんだけど……」
そんな事を話しながら、彼女ら二人ともが構えた。
どうやらあっちは準備万全のようだ。
ゆっくりと呼吸を整える。
相手がどう出てくるのかわからないし、何よりさっきの水に一度おぼれかけたことで、すぐに落ち着きを取り戻すことができない。
興奮して周りが見えなくなった時、きっと俺たちは負けてしまう。
だからこそ、落ち着かなければならない。
焦らず慎重に、前に進むために。
「さぁ始めましょう。これが最後の試練です」
「汝が道を切り開くものとしてふさわしいかどうか、試させていただきます」
彼女たちのその言葉とともに、小島に突き刺さっていた2本の剣が1本ずつ彼女たちの手におさまった。
「我はすべてを斬り刻む碧となりしもの」
「我はすべてを覆う蒼となりしもの」
「「我らが力!手に入れるにふさわしい人物か証明して見せよ!!」」
………来る!!
俺が刀を抜き放ったのと、風華が俺に攻撃を仕掛けたのは同時のタイミングだった。
的確なタイミングで引き抜けた、と思っていたが俺の攻撃はなぜか風華には当たらず、風華の斬撃が俺の腹部に直撃した。
攻撃を受けた俺は吹き飛ばされ、そのまま水の中を転がった。
何とか体勢を立て直して腹部を右手で抑えながら、ヒールをかける。
水面には俺の血が広がっている。
こんな場所で出血し続けたら、普段よりも早く血を失ってしまう。
攻撃は出来るだけ喰らわないようにしたい。
だが、あの風華とかいうやつの動き。
確実に当てたと確信していたはずなのに、当てることができなかった。
何か秘密があるはずだ。
まずは逃げながらで良い。
勝てる算段をみつけよう。
そのためには……
「ラフィナ!俺が指示を出したら言う通りに動いてくれ!!」
「!は、はい!!」
「ライ!通訳頼んだぞ!!」
「任せろ!!」
その言葉を聞いてから、俺は部屋の外側を回るように走り出した。
「……その程度の動きで、私から逃げられるとでも?」
風華は俺の動きを見て俺が馬鹿にしていると思ったのか、少し切れ気味でそうぼやくと、風魔法のウィンドカッターを連続で俺にめがけて撃ってきた。
何発か刀でしのぎながら、足を止めずに走り続ける。
くっそ。近距離も遠距離も隙がねえぞ!!
やけくそでファイアーボールを投げつける。
だが、その攻撃はもう一人の水連によって防がれた。
……なるほど。風華というやつが攻撃で、水連というやつが防御か。
だが、確証がない。
もう少し徹底的な証拠が欲しい。
そうすれば、何とかなりそうだ。
だが、とりあえずこのまま走り続けたら、ラフィナたちの所に戻ってしまう。
とりあえず向きを変えよう。
最小限の動きでスピードを殺し、向きを転換して走りだす。
その間も、風華に何度もウィンドカッターで狙われた。
その攻撃を防いでファイアーボールを何度も投げたが、その攻撃は全て水連に防がれた。
間違いない。
風華が攻撃担当で、水連が防御担当だ。
それなら、何とか攻略できる。
俺は刀を納刀し右手でファイアーボールを撃ちながら体の向きを変えた。
その攻撃をまた水連が受け止めようとしたとき
「ラフィナ!!青色の奴に向かってエアシュート!!」
俺が叫んだのと同時にラフィナは水連に向けてエアシュートを放った。
先ほどまで攻撃してこなかったこともあり警戒していなかったのか、ラフィナの攻撃は綺麗に水連に直撃した。
水連の体勢が崩れる。
風華にも驚きと少し動揺しているのが表情を見て取れる。
攻めるなら今しかない。
「頭義流抜刀術!二の型!」
納刀していた刀を握りしめ、空中に浮かんでいる水連めがけて一気に地面を蹴り上げる。
水しぶきが上がり、そちらの方に視線が動いたのか、水連は隙だらけだった。
そんなチャンスを見逃すような俺じゃない。
「駆車!!」
水連の腹部に重たい一撃を入れる。
攻撃が綺麗に通ったこともあって、水連はそのまま地面に向かって力なく落下していった。
「お姉様!!」
風華が水連が地面に落ちていったのを見てそう叫ぶと、すぐに俺の方に突撃してきた。
これは追撃は諦めた方がいいなと思い、防御に回ろうと右手に持っている鞘で、その攻撃を防ごうとした時だった。
ラフィナが横から、風華に向けてエアシュートをぶつけた。
その攻撃で風華の体勢が崩れる。
「ひろ!いま!!」
ラフィナが大きな声で叫ぶ。
「ひろ!今しかねえぞ!!」
ライも大声で叫ぶ。
ここまでサポートしてもらったんだ。期待に応えるしかない。
この瞬間を逃さないためにも。
体に回転させながら、勢いよく水連に向かって俺は刀を振り下ろした。
地面に打ち付けられて身動きができない状態での俺からの攻撃に耐えきることができなかったのか、水連の体は泡のように溶けて、残った魔力のようなものが黒い剣の中に入った。
また、それと同時に地面に強く叩きつけてしまったため、ライの作った刀は真っ二つに折れてしまった。
とっさに刀を捨て、左手でその剣を掴み風華の方を見る。
崩れていた姿勢が今すぐにでも回復しそうだった。
体勢を立て直す前に何とか倒したかったが、抜刀術が使えない今、素早く正確に敵に接近することはできない。
個性を使えば疑似的なものは出来るが、スピードは駆車よりは遅いし、正直使い物にならない。
なら一度、こちらも態勢をを整えるべきか?
そう考えて体が少し止まっている間の事だった。
風華が無理な態勢から俺ではなく、ラフィナやライの方にウィンドカッターを何本も放った。ラフィナとライとの距離は近い。
だが風華の放ったウィンドカッターは、とてもギアでラフィナたちの前に出て防げるようなものではなかった。
このままじゃ絶対に間に合わない。
………だからって、あきらめるわけにはいかない!!
間に合え!!
ただ心の奥底からそう願った。
気が付けば自然と地面を蹴っていたそして間に合うはずがないと思っていたライトラフィナの前にウィンドカッターが到着する直前にたどり着くことができた。
だが、これを防ぐすべまでは持っていない。
…その剣を前に突き出して!
夢で聞いたことのある少女の声が突如として頭の中に響いた。
……イチかバチかだ。
左手で剣を振るような形で前に突き出した。
すると、青く光っている部分がゆらっと剣の外に出ると俺たち3人の周囲を膜のような形で覆った。
その直後、その膜に全てのウィンドカッターが直撃した。
だが、ウィンドカッターがその膜を突き破ることはなかった。
攻撃の全てを塞いだところで、膜が剣の中に納まる。
敵は魔法を放った直後、少し硬直しているはずだ。
これが最後のチャンスだ。
「ラフィナ!援護頼む!」
「はい!」
俺は走りだす。
自分のやるべきことの為に。
ラフィナがエアシュートを風華に当てた。
風華の体勢がまた崩れる。
「これで終いだ!!」
足に魔力を込めて、ギアを発動し地面を蹴って風華の方へと飛ぶ。
そして、左手に持った剣ですれ違いざまに斬りつけた。
風華の手から剣が抜け落ち、水連と同様に風華の体が朽ちてゆく。
残った魔力のようなものがもう一つの黒い剣の中へと吸い込まれ、斬りつけた後地面に着地した俺の右手におさまった。
しばらくの間、静寂が続いた。
そんな中、最初に口を開いたのはライだった。
「……勝った……のか?」
俺たち以外にはほかの魔力は感じない。
おそらく……いや、これは確実に。
「俺たちの勝ちだ!!」
左手に持った剣を上に突き上げながら、俺は喜びの声を上げた。
風華、水連の試練
風華
物理攻撃が怯んでいるとき、ダウンしている状態でしか当たらない。必ず物理攻撃はカウンターで返される。洋一の魔法攻撃で怯ませ、ギアで接近するのが一番無難な戦い方である。
水連
水属性攻撃を受けると回復、火属性無効、風属性2倍ダメージ。基本盾としてしか機能しないが風華をずっと守護しているのでラフィナで崩していくしかない。また、もし仮に風華を先に倒すと……




