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STAR SKY GUARDIANS  作者: 花海
序章 日本 ○○○○
12/109

序章終 そして、かの時代へと (改行済み)

早めに投稿できました!!文字数は5000くらいでこれから行こうと思います

あの後、目の前に立っていた2人の兵士が力尽きるまで戦い、動かなくなったのを確認してから俺は宗次達と合流した。

砂浜で戦ったということもあり、鎧で装備を固めていた兵士は、簡単に倒すことが出来た。

シールドを張っていた宗次にお疲れ様と一声かけて


「……ふぅ……それじゃぁまずは………」


子どもを手渡した3人の人の方を見る。

俺達のことを知らないからか、酷く警戒しているようだった。

まぁそらそうだ。

急に目も前に現れたんだから、疑いもする。

さてどうしようか。

……そもそも話しかけて言葉が通じるのかどうか、か。

だがここでグダグダ言っていても話は進まない。

思い切って話しかけようとした時だった。

先程の黒い障壁とはまた違う何かの圧を感じた。

それと同時に葵、春香、鉄が燃え盛る森の方からこの浜辺に出できた。

だが、この時の俺は夜が深いということもあり、こいつらの異変に気づいてやることが出来なかった。


「ひろっ!しっかり受け止めなさいよ!!」


浜辺に出てきた春香は、そう言いながら背負っていた子どもを俺たちの方に投げ、走ってき来た森の方へと向き直ってその拳をどこかに振りかぶっていた。

まるで、何かに追われていて、その攻撃を防ごうとしたみたいに。

ただその時の俺は、春香が子どもを投げたことに対しての驚きの方が強く、春香のその行動の意味を理解できなかった。

投げられた子どもを受け止め、何やってんだよ!と怒鳴ろうとした。

だがその声を出す前に、鉄も俺の方に子どもを投げてきた。

ここでようやく、俺は異変に気付いた。

だが、もう手遅れだった。弾けるような金属音。

春香の左わき腹が槍で貫かれてこちらに蹴り飛ばされ、鉄は上から降りてきた身軽な何者かによって身動きを封じられた。

葵は身軽だったということが幸いしてか、無傷で俺の方にたどり着くことができた。

一変する状況に、頭と体と思考が全く追いつかない。

まずどこから動く、春香の手当てが先か、鉄の救出が先か、子供たちを逃がすのが先か。

どれも今すぐに優先すべき事項だ。だからこそ何をどうすれば……!!


「ひろ君!!まずやるべきは子どもたちを逃がすことでしょ!!宗次君は子どもたちが逃げ切れるまで、その人たちにシールドを!!春ちゃんの回復はこっちで何とかするから、ひろ君は鉄君を救出しながら相手の気を引いて!!」


葵が大きな声を出しながら、冷静にかつ丁寧に手順を説明してくれる。

……さすがは四島で司令塔してくれていただけはある。

俺があせるとポンコツになるだけなのかもしれないが、そんな時でも葵は必ず打開策の一手を打ってくれる。

頼もしいったらありゃしない。前を見る。

じ格好をした集団だった。

ざっと視認できるだけでも50人。

この人数差に加え人質のような形で囚われてしまった鉄。

状況的にも地理的にも間違いなくこちらが不利だ。

だが、兵士程度なら何とか倒せる。

それは、先程兵士を倒せたということで実証済みだ。

……問題は鉄を抑え込んでいる奴と、春香を攻撃した奴だ。

鉄を押し倒し、背後から首元に刃を当てている一人の忍びのような相手からは、味わったことのない独特な雰囲気だし、春香を攻撃した槍を持った兵士に至っては、周りとは別格の鎧を身にまとっていた。

あいつが隊長と言ったところだろうか。

……どうせ今まで出会ってきた兵士のように話は通じないだろうな。

なら、言葉はいらないだろう。

刀を抜刀する。

こいつを相手にするには頭義流じゃ間に合わない。

斬攻撃、剛攻撃が主の頭義流じゃ、あの鎧の上から刀を振るったところで何も与えることはできないだろう。

だから、突攻撃が主の我流で攻めるしか勝機が見えない。

それに、鉄を人質のように扱うと仮定すれば、こちらが踏み込んでくることはないだろうと考えているはずだ。

そのすきを突く。地面を蹴り、春香を攻撃した奴に向かって接近する。

予想通り俺の行動に驚き、敵の動作がワンテンポ遅れる。

突き出されそうになったその槍を、左上から下に向かって叩きつける。

槍の刃が下へとそれる。

狙ったとおりだ。

人間の動作は上から下に動き安陽にできている。

だが、下から上には反応が遅れやすい。

それはコンマ秒の違いだが、戦場ではそのコンマ秒が生死を分ける。

狙うのは迷いなく首。

それも喉元。

相手の体勢も崩しさらに武器もほとんど相手は使用不可の状態。

もらった!!下に槍をさばいた刀を、体のスピードと腕力を使って無理矢理引き上げる。

刀の切っ先が相手の喉元をとらえる。

あとは突き出すだけ、そう思った直後に、横から何者かに攻撃され横に吹き飛ばされた。

地面を転がりながらも、何とか体勢を持ち直し顔を上げる。

目の前には、鉄を捕まえた身軽な相手が、糸のようなものにつながれた石のような武器を投げてきた。

鞘でそれを叩き落とす。

だが叩き落としたと同時に、ビキッ!!と鞘にひびが入った。

そんな威力が高いのかよ!?と驚いてもいられない。

刀で受け止めれば、おそらく刃こぼれするだろう。

下手に受け止めたらまずい。

飛んできては相手の方へと戻っていくその武器を、何とか避け続けながら現状を確認する。

鉄は相手側に拘束されたまま、春香は、少し顔色がよくなっていた。

宗次はかなり攻撃を受けているようだったが、シールドのおかげで葵も宗次自体も傷は一つもないようだった。

さらに、陸から少し離れたところには、シールドのつつまれた船が地平支援目指して進み始めていた。

無事脱出できたみたいだ。

何とかあの人の願いは叶えることができたらしい。

そんなよそ見をしていたからだろう。

右足の太ももに相手の攻撃が直撃する。

激痛が体を襲い、膝が勝手に折れる。

それを待っていたかのように、反対の手にも持っていた同じ武器でこちらの心臓を容赦なく狙ってきた。

動く左腕を振って刀で防ぐ。

ガキンと鈍い音がして、刀の半分より上が地面に落ちる。

この時、先程であった女性を殺した人の言葉を思い出した。


”お前は、この女の子たちを守るために呼ばれたんだ”


”だから私にはお前を殺すことができない”


つまり今、敵の攻撃が当たるようになったということは、あの人がかけてくれた力の効能が完全になくなったからだっていうのかよ!!?

舌打ちを撃つと同時に、敵はもう一度俺の心臓めがけて武器を飛ばし来た。

右腕を使いその攻撃をしのぐ。

痛い。異物が体の中に入り込んで痛い。

それでも、戦わないと生き残れない。

こんなわけもわからないところで、わけもわからず死にたくはない。


「あああああああああああああああ!!!!!!」


吠える。

空に向かって吠える。

力が欲しい!!前に進むための力が!!今この一瞬だけでも相手の不意をつけるような力が!!願う。

ただ切に願う。

俺の為にじゃない。

こいつらを、葵を、春香を、鉄を、宗次を死なせないために、力が欲しい!!

そう願ったら……不思議と体の痛みが消えた。

体にはまだ武器が刺さっている。

それでも、なぜか痛みを感じなかった。

右ひざを立てて左足で一気に地面を蹴り上げる。

俺が動くと思っていなかったのか、鉄をとらえた相手は驚きのあまり体が硬直していた。

動く左腕でそいつの顔面を殴り地面に張り倒すしお腹を思いっきり踏みつけた。

相手のカハッというかすれた声とともに、相手の武器を持つ手から力が抜ける。


「うわあああああああああああああ!!!!!!」


もう自分をつなぐ鎖はない。

もう一度左足で地面を蹴り、槍使いへと接近する。

だが、相手は無慈悲だった。

いや、それが戦いというものだ。

突き出された槍は、俺の腹部を貫通。

その後、槍が抜き取られ俺は力なく地面に膝をつきそのまま倒れた。

………砂浜に倒れこむはずだった。


”テキゴウテストカンリョウ。ミッションコンプリート。イチメイノダクラツヲカクニン。コレヨリノコリノモノノテンソウヲカイシスル”


俺と葵と春香と宗次の足元に謎の黒い空間がぽっかりと開く。

突然消えてしまった地面に抵抗することもできずに、鉄以外の俺たちは………暗闇へと落ちていった。



周囲は霧で満たされていた。見えるのはすぐ近くの村と湖だけ。

大人の男たちは外へ助けを呼びに行った限り戻ってこない。

食料ももう残り半分をきった。

村の全員が死を覚悟していた。

だからこそ、死に対する恐怖心を少しでも解消するために、祈りをささげる対象が必要だった。

その日は珍しく霧が少しだけ薄れ星空が見えていた。

少年は祈ることに嫌気がさしていた。

何もしないで湖に祭られている水神様に祈り続ける女子供に村長はもう死を受け入れているようにも見て取れた。

そんな村の連中が俺は、大嫌いだった。


「貴様も祈らんか!!ライ!!」


「死んでもいやだね!!こんなことして助かるのなら、誰だって死にそうになったら祈るだろう!!?でも、助かった例はほとんどない。もっと行動を起こすべきだ!!消えた大人の男たちの為にも!!」


「お前は引きこもって武器を叩いとるだけじゃろうが!!」


「もう!お兄ちゃん!!いい加減にしてよ!!喧嘩しても意味ないよ!!」


ライと呼ばれる少年の妹のラフィナがその口げんかを、体を間に入れて止める。


「ラフィナ!どけろ!!いい加減このくそじじいに、こんなことが意味ないってことを証明してやるんだ!!」


「そうやって喧嘩腰に行ったって何も生まれな………い………」


兄の言動を諫めようとラフィナが声を荒げた時だった。

今まで何も反応しなかった湖が、突然光りだした。

それも、きれいな深い蒼色に。

誰もが言葉を失い、湖を見つめる。

だが、異変が起きたのは湖だけではなかった。


「ねぇ!空から何か落ちてくわよ!!」


村の誰かが大きな声で叫んだ。

空を見上げると、確かに黒い小さな影がこちらに向かって落ちてきていた。

あの形を見ると、おそらく人だろう。


「スカイピアの人間なんじゃ………」


「それだったら、受け止めなかった全員打ち首に……」


全員が慌ただしく動き始める。

あの落ちてきたものが天空人だった場合、怪我をさせたり死なせたりすると、何をされるかわからない。

それこそ聞こえた声のように殺されるかもしれない。

だが、そんな慌てる村人を差し置いて、ラフィナは唯一湖を見つめ、そしてその後の光景を見て絶句していた。

光りだした湖の中心に、複雑なみたこともない魔法陣が一瞬にして組み立てられる。

そこから東方の龍と呼ばれるような水色の何かが、その何かに向かって飛び出すとそれを呑み込んだ。

村人も慌ただしく動いていたのを、その光景を見て言葉を失い、体の動きを止める。

龍のような魔物がこちらを見つめる。

その光り輝く体の中には、大怪我を負った少年が一人浮いていた。

そして、湖から光が消えると同時にその龍も姿を消すと、その少年は湖にボチャンという音を立てて着水した。


「………水神様の使いじゃ!!神の使いが舞い降りたぞ!!!」


その村長の言葉に、村のほとんどの人間が大きな喜びの声を出した。

神なんて信じていなかったライは、目の前の光景に言葉を失うとともに、嘘だろ……と小さくつぶやいていた。

洋一たちを遺跡へと誘導し、彼らがかの時代へと飛ぶように仕向けた少年少女は、その後敵に逃げられてしまったため、安全確認をしてからその場に腰を下ろした。


「……今頃は1000年前でしょうか?」


「その前に、ルルちゃんたちを助けるところからじゃない?ギルドでもよく言ってたじゃん」


「あぁ、確かに言ってましたね」


二人して笑いながら、彼らはため息をついた。


「皆さん無事でしょうか……」


「……そう君、無事かな……」


「………」


「………」


無言が続く。

彼らにとってこの場所は知らない未知の土地。

知らない言語を使う人々が住む場所。

それでも生きるしかないのだ。

あと2年後、彼がこの時代に戻ってくるまでは

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