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STAR SKY GUARDIANS  作者: 花海
序章 日本 ○○○○
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序章5 運命は変えられない (改行済み)

熱い。

まず初めに感じたものは、熱だった。

目を覚まし体を起こす。

燃え盛る森。知らない場所。辺りには、誰もいない。


「葵!春香!鉄!宗次!」


名前を呼ぶが返事すら聞こえない。

さっきまで近くにいたのに……と言っても周りがこれじゃ、はぐれても仕方が無い。

それにもし、他の4人が固まっているのなら、葵が火から逃げる方法を知っているから、どうにかしているだろう。

まずは、あいつらの魔力を探ろう。

丹田に力を込めて、魔力を感じられるように感覚を研ぎ澄ます。

感じられたものは……個々の魔力が集団の魔力に消されていっているというものだった。

誰かが誰かを殺しているということは間違いなかった。

急いで合流しないと、あいつらも、俺自身も危ない。

もう一度丹田に力を込めて、4つ魔力が固まっている場所を探る。

近くに1つ、それと奥の方に1つ集団で固まって動いていた。

そのうち、近くにある方は3つ程の魔力が後を追いかけているようだった。

今すぐにでも動き出した方が良さそうだ俺はその魔力の反応を頼りに、近くの4つの魔力の塊の方へと燃え盛る森を走った。



もう、立ち止まりたい。

私は娘2人の手を繋ぎ、もう1人の娘を背中に背負って森の中を走っていた。

早く楽になりたかった。

けれど……娘達のことを思うと、そんなことはできなかった。

背後から迫る気配は3人。娘達の力を狙っているのだろう。

だから、止まることなんてできない。今にも喉が焼けそうなくらい周囲は燃え盛っている。

煙のせいで前も見えないし、呼吸も上手くできない。

娘の1人が躓いて倒れた。

早く起こさなければいけない。

だというのに、体に力が上手に入らない。

金属音が近づいてくる。もう死ぬんだろう。

娘達を抱きしめて目を瞑る。……死を覚悟した、その時だった。

この世に神は本当にいるのだと思ったのは。



魔力の塊に向かって走って行くと、今まさに目の前で女性が殺されそうになっていた。

反射的に体が動いた。

刀を納刀したまま地面を蹴り、女性を殺そうとしていたその剣を、抜刀しながら下から刀を振り上げ受け止めた。

予想外の人物である俺が突然現れたからか、明らかに相手側は混乱しているように見えた。


「━━━━━━━━━━━━━━━!!?」


「━━━━━━━━━━━━━━━!?」


「━━━!!」


…………何言ってんだこいつら。

言語が違う…?聞いたこともない言葉で目の前の奴らが会話を始める。

そいつらは体全体を鎧で覆い、1人は剣、もう2人は槍を手に持っていた。

仮に戦闘でもすることなったら厄介な相手になる。

だが、引く訳にはいかない。

何があっても。相手の出方を伺っていると、目の前の兵士のような奴らは会話を終えた途端、剣を持ったやつが急接近してきた。

1対1なら受け止めて反撃すればいい。

だけどこれを受け止めたら、間違いなく槍の追撃を受けて死ぬだろう。

なら、この状況での最善策は………今このタイミングで、全員を倒すことだ。

刀を納刀し、頭義流の基本の構えをとる。それでも相手は怯むことなく突っ込んできた。


「頭義流抜刀術!五の型!!」


相手が剣を俺に振り下ろしたタイミングで、刀を納刀したまま腰から引き抜くと、刀を相手の剣とぶつけた。

剣が鞘にくい込んだそのタイミングで刀を一気に引き抜きながら、体を回転させ体重をのせる。


「剛破斬!!」


目の前の怯んだ相手の脇腹めがけて一太刀を入れる。

そのまま流れで地面を蹴った。


「頭義流抜刀術!二の型!!駆車!!」


突き出された槍を避けて、すれ違いざまに残りの2人を斬った。

その2人が倒れたのを確認してから、剣に刺さった鞘を取り戻し納刀して女性に声をかけた。


「大丈夫か?」


手を差し伸べる。ここでふと、言語は通じているのか不安になった。

もしかしたら、攻撃してくると思っているかもしれない。

だが、その不安はすぐに取り除かれた。


「…ありがとうございます。……あなたも東洋語を話せるんですね」


ん?東洋語?日本語じゃなくて?疑問が浮かんだが、今はそれよりも意思疎通出来たという喜びの方が大きかった。

だから、聞きたいことを口早に言ってしまった。


「ここは?それにどうして追われて?」


「……とりあえず、場所を移しましょう。娘達も限界が……」


女性の言う通り、その子達の服は所々焦げていて、靴も履いていなかった。こんな状態でよく逃げることが出来ていたなと驚いた。

すぐに簡単な治療を施して、俺も子供たちを背中に背負ってから火の手の少ない方へと場所を移した。


「改めてお礼を言わせてください。ありがとうございました」


少し落ち着いた場所で見つからないように静かな声で女性はそう言った。


「いや、当たり前のことをしただけです。特に……争いの場で女性や子供が敵対していないのに殺そうとするなんて……」


「……お優しいのですね」


その言葉をかけられて、そんなことはない。と言いそうになった。

が、その言葉を呑み込むと、ありがとうございます。と簡単なお礼を述べてから、今後どう動くかについて話した。

そして、彼女らがなぜ追われていたのか、どこへ向かっていたのか、俺の仲間を見て田舎ということを尋ねると、前者の2つについては答えてくれた。

まず、追われていた理由としては、女子の子供たちの中に強力な魔力を持ったことがいることが分かり、その子を我が手中に収めようと動いた何者かに襲われたということ。

襲ってきたものたちについては一切知らないらしい。

……ますます謎だ。

そして、彼女らを船で逃がすために、村の人間全員が助け合っているらしい。

初め村を出た頃は数人いた護り手たちはすぐにやられてしまい、1人でここまで逃げて来たということらしかった。

よく無事だったものだ。

あの状況下いつ殺されていてもおかしくなかった。

だが、この人は生きた。生きている。……運を持っている人のようだ。

この人と行けば、葵たちともすぐに合流できそうな気がする。

今一度丹田に力を込めて、魔力の塊を探す。

幸い、進行方向の方に4つの魔力の塊を見つけることができた。

まだあいつらは無事みたいだった。

それが分かっただけでも少し安心だ。なら、今やるべきことは一つだ。


「…先に進みましょう。ここにいても、いつ状況が悪化するかわからないです」


小さな子供もいる。

進行スピードは確実に遅くなるはずだ。

だから、進める時に進んでおきたい。

だが、みたことのない地形、火に囲まれた山。

俺が先行することは無理だ。

本当は前を行きたいが、女性に案内を頼むしかない。


「すみません。道案内、よろしくお願いします」


「なら、この子たちをよければ預かってくれませんか?」


そう言って女性は3人の子供を俺の方によこした。……まるで、俺に、託すかのように。


「でもこれだと俺が戦えないですよ?」


俺がそう言うと、こういう時は男性を頼るものでしょう?とほほ笑まれて言われたので、俺はただあいまいにうなずくことしかできなかった。

そのまま女性の子供たちを預かると、女性が進みだしたので、俺もその後に続きながら手を取った子供たちとともに暗闇を進んだ。

火の手のないところを進んでいないおかげで発見はされにくくなった。

それは良いことなのだが、目の前がほぼ見えない。

それに煙もあるので、勢いよくずんずんと進むこともできない。

1人の時はよく勝手に走って進んでいたので、こうも慎重に進まれると、少しだけそわそわしてしまう。

それに子供たちもいる。突然くしゃみをしたり泣き出したりしてしまうかもしれない。

今の俺は、それが一番怖かった。

そんな感情を抱きながら、先に進んでいる女性から手招きをされ、そちらの方へと進む。

進まなきゃいけない。少しでも、前に。

だが、俺の考えに反して、女性は俺たちを手招きしたその場から動かなくなってしまった。


「……どうかしましたか?」


「…………いいえ。なんでもありません」


女性はそう言うと、また俺たちの前を歩きだした。

今の反応、きっと何かあったのは確かだ。

だけど…俺はこの人たちにとっては助けたとしても赤の他人だ。

腹の底の知れない奴だ。

何かあったとしても話さないのは当然だろう。

だが、そう考えると、なんで俺に子供たちを渡したのかということになる。

……謎だ。

そのあとも足を進め、ついに暗闇から抜け出してもう一度火の中へと飛び込まなければならなくなった。

一応もう一度魔力での探知を試みる。

周囲は相変わらず敵ばかり。

葵たちも安全策をとってか、あまり動いていない。

動いていないということは、火の手がまだ少ない、または、本当時動けない状態にあるか……だ。

後者である可能性は限りなく低いと思われる。

俺もこのままだと上手く動けないから、ひとまずはあいつらと合流するべきだろう。

そっちの方が生存率が上がる。近くに俺の仲間がいるはずだから、そっちに行きませんか?と提案すると、女性は少しだけ寂しい表情をしてから頷くと、俺達は燃え盛る森へと再び足を踏み入れた。

森の中に踏み入れた所までは良かった。

そこから、かなり厳しい状態が続いた。

木が倒れ道を塞いだり、火に囲まれ道が絶たれたりした。

その度に何とか道を切り開いて前へと進んだ。

だが……煙の吸いすぎで俺も意識が途切れ途切れになってきた。

手を繋いだ子供たちも、俺が引っ張ってあげないと立てない状態だ。

非常にまずい。

どこか煙のない場所に行かないと持たない。

前を行く女性も俺らを見て、できるだけ煙の少ない方へと向かってくれた。

そして、一時的に煙のない場所へと避難した。

子供たちは疲れと酸素不足でそのまま倒れ込んでしまった。

何とかしてあげたいが、俺ができるのは傷を治すことだけだ。

酸素を発生させたりすることはできない。

子供たちの為にも、早くここを抜けないと……。

それに俺の意識も何度か飛びそうになった。

気を張ってないと、俺も倒れる。

そうなれば、火に巻かれてお陀仏になるだろう。

それだけは避けなければいけない。

だが、そうなって欲しくないと願うほど、そういうことに限って実現してしまうものだ。

突然、俺達5人の周囲が炎で囲まれた。

木に燃え移ったわけじゃない。

人工的に、魔法で発生したものだ。ということは……。

頬を矢が掠め背後の木に刺さる。

位置がバレている!!

俺は咄嗟に子供たちを庇って木の後ろに隠れた。

何本も矢が木に当たる音がする。鈍く何かに刺さる音がする。

くそっ!!動くに動けねぇ!!

どうする!どうでる!

女性にどう動くか確認しようと周囲を見渡した。

だが女性は俺が見える範囲にはいなかった。

まさかと思い、矢の飛んできた方へと視線を動かした。

そこには……俺達を庇うかのように、何本も体に矢の突き刺さった女性が血を流して倒れていた。

GWですね!!皆さんはエンジョイしてますか?え?お前はどうだって?………聞くなよ………。皆が幸せならいいんだよ!!(幸せをください)

次回か次次回位で序章が終わります。ようやく始まる物語、失踪しないように頑張ります!

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