序章予告
「せっかくだから、疲れてるひろの代わりに、私たちが朝ご飯を用意してあげたら良いんじゃないかな?」
「いーよいーよ。”私たちだけ”で朝ご飯作るから♡」
「……今、夏ですよね?なんであったかいおしるこなんて飲んでるんですか?」
「……トイレに行くかぁ」
「あー!なんか急に電波がなー、聞こえないなー、あーこれはもう切るしかないなあー」
「だって!これくらいしか下がった拙者の株をあげる要素がないでござる!!」
「……嘘も、俺たちで真実にすればいいんですよ」
「ふふふ……。聞いて驚け!今回行く場所は、俺が勝手に裏山に入り込んで見つけた、恐らく誰も見つけてない未探索の遺跡だ!!」
「アホ丸出しってだけでしょ」
「…………ラウル!!…………みぃつけた!!!!!」
「……そこにいるんだろう?運命に呼ばれた誰かさん?」
「……さっさと行け。救えるものすら救えなくなるぞ」
”テキゴウテストカンリョウ。ミッションコンプリート。イチメイノダクラツヲカクニン。コレヨリノコリノモノノテンソウヲカイシスル”
「………水神様の使いじゃ!!神の使いが舞い降りたぞ!!!」
星の導きは2年先を指し示している。
さあ、準備を始めよう。
偶像は偶像のままで。
虚影を真実に。
全てを書き換えて、無から有を生みだそうじゃないか。
序章 日本 ○○○○
この虚構に、一体誰が気づくのか。
運命の歯車は、まだ、回りだしていない。