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蛍火鳥と東雲  作者: 朝憑 真
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不穏なスタート



「“帰して”だなんて


あなた達はもう戻れない」







『…ニュースセブン、おはようございます』



聞き覚えのない女性の声で目を覚ます。

…今日は少し変な夢を見た。

布団から見るポカポカした陽の光を暖かい目で見つめる。

寒すぎないし暑すぎない気温に満足していた。

そして日に照らされて見えるふわりと舞うホコリが雪のようで目で追ってみたりした。

うーん、このまま二度寝なんてのもいいんじゃないのか?ちょうどいい気温。これから温かくなってくる春の優しい熱が俺を眠りにつかせてくれるーーー



「うおおおお!駄目だああ!!」



a.m.8時15分。俺、笛田創は今日が始業式だという事に気付いた。


「どこだどこだどこだ俺の制服!」


従兄弟のお下がりの服を探し当て、急いで着る。その間なんと5分。



『ーーこれはーーー世紀の大発見

ーーーでーの止まったーがーー…』



昨日寝落ちしたテレビが騒いでいる。


でも最近確かにネタが尽きてない。なんだっけ、世界的アイドルの失踪とか、大手会社の倒産、妖精発見、イタリアンマフィアがうろついてるし行方不明の大量殺人鬼、…だったっけ?あー、怖い怖い!


「うわ!25分!?さすがにヤバイ!」


急いでテレビの電源を消して玄関に向かう。

家を出るとき、親の声が「いってらっしゃーい」と、寝起きの声で聞こえた。

こりゃ入学式も出ないつもりだな…


徒歩10分の道のりを全力疾走。

高校2年生の最初を遅刻するわけにはいかん!!


少し走っていると、後ろから足音がした。こんな時間に学校に向かう生徒などいない。


わかったコイツも遅刻だな!?ラッキーだ!



すると、その足音は急に消えた。

その時感じる絶望感。


「やっぱり俺1人じゃねえかあああああ!!」



結果、俺は7分遅刻して始業式に出席した。







「はああーーーーー疲れたーーーー」


思わず出たため息と同時に講堂の扉を開けると、しんとした雰囲気が俺を襲った。

去年からの友達にクスクス笑われながら、俺は自分の列に並んだ。


そうしたら後ろの方にもぜいぜい言ってる奴がいた。


まさか…俺と同じ!?


後ろを向いていると、後ろの男に睨まれた。

俺、身長は高い方なのにそれでも高いぞ。

こいつは…確か生徒会に不良のレッテルを貼られてるやつだ。何をしたかは知らないけど、おかげで一般生徒から避けられているって話だ。

かくいう俺も、ちょっと怖かったから急いで前を向いた。



校長の長い話が終わり、俺は自分の新しい教室に足を踏み入れた。


ちらほらと同じクラスだった友達がいて安心した。何人かは話しかけてくれたし、学校生活のスタートは順調…かな?


自分の席に座ると、右の席にさっきのぜいぜい言ってる奴が来た。

茶髪にピン留めをしていて、見るからにちゃらそうだ。

そいつはこっちを見て、いきなり立ち上がって俺の肩を掴んだ。


「朝の遅刻野郎君!!あんた俺とバッチを探してくれ!」




「…はあ?」


はじめまして!人生初投稿です!

わりと長くなりそうなので、頑張って走り抜けられたらと思っています。

ちなみに主人公は笛田(ふえだ) (はじめ)君です。

これからよろしくお願いします。

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