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東へ  作者: ハンティングキャット
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第8話

間違って書き途中を投稿してしまいました。すみません

部屋の掃除を終えようやく一息つけると力なく座り込む部屋の壁にもたれつつガルド。

三つの死体を片付け、流血で汚れた床を道具を使いふき取り難とか事故現場一室から元に戻せた?だけでここまで披露したわけではない。


こうなった原因であり未だベットの上で不機嫌に寝ている人物がどうやらガルドの精神力を大きく抉り削られる原因があるようで、掃除中も含め彼女の最低限テリトリーに触れないよう・見ないよう意識を外し、少しでも回復せねばと休憩に努めている。


 彼女と初めて宿屋で過ごした時もそうだったな


ナニカ侵入したと目を覚まし振り返れば、特殊部隊の服装来た男が額からナイフの柄を生やし崩れるよう絶命しているのが飛び込み、驚いてベットを盾代わりにしようと跳び起き下を見れば床に首がねじ切れた賊が転がってる。


いくら俺がミラー帝国の元精鋭部隊、それも十年近く潜入など敵施設攻略の斥候を務めていたとはいえ、遅れを取るへまはしない。すぐに行動を起こし追ってか工作員のどっちかと踏みはしたが、ベットの側面下に潜り込む2秒の合間には彼女の姿はベットにはなかった。


代わりに初めて会った時から魅了される白く滑らかな肌が首を包み、その美しい白い手が俺の頬と側頭部に触れる刹那がほんと‥‥永遠に感じたな。


 あ、こりゃ死んだ


確実に死んだ。そうとう軍で絞られたおかげで、レイコンマ数秒で反撃体制が取れる俺の身体がおいつかないと直感したよ ほんと。


ありゃ死神の手だと、マジに思えた矢先「なんだおまえか」とひどく不機嫌な感情含んだ眠そうな声が後頭部に辺りするりと離れていった時は‥‥


生きた心地はしなかったと、あの時1日寝込んだことを思い出したのだろう、悪寒に体が勝手に震えていると‥‥


もぞもぞとまるくなったベットからのそりと半身を起こす件の原因が目を覚まし一欠伸し始めた。


くそっ、ロリじゃないがそのあくびも可愛いのがまた末恐ろしい

「口に出しておるぞたわけ」


人の死に顔など紛争最前線に放り込まれ、日常茶飯見慣れてしまったとはいえ、こいつのわざの恐ろしさを骨身にしみているガルドは湧き上がる怯えを難とか抑え込み起き上がった少女と対面になるように座る。


チラッと目配しと手元のハンドソナーで盗聴機類が無いことを確め一度ため息溢してからもう一度眠そうで不満な顔する少女に目を向けるガルド。


「なんでお前はトラブルメーカーなんだろうな」

「ふん・・・吾が目覚めてからというものの環境強化人間であるお主らが占める人類しかおらぬと言われれば、害虫が寄るのも致し方あるまい」

「いやそりゃこんな美少女がいりゃ、7~8割の人が欲しがるだろうよ、お前は生きた旧人類の象徴みたいなもんだしなにより」

言葉を濁すよう口塞ぐ青年に、ふんっと鼻で笑う。


「吾が生き証人(・・)だから、じゃろ?」

「そりゃ・・・まぁ、その」

「吾の授かった機体を半壊させた癖に歯痒い態度をとるのぅ?半年前、魅入るような目付きで吾しか見ておらぬ男とは思えぬ顔付き」

「そりゃお前を憎いかと言えば(にく)いよ、ラーミア!今でも変わらんっ!!」

お前が隊長の部隊を壊滅させた元凶だと振り返したのだろう。

腸煮えくり返った射抜く目付きをする青年に、少女は実に愉快そうな表情で詰め寄ってくる。


「吾は火の粉を祓おうとしたまで。警告は5度、それを無視した賊をはねるは吾らの役目、であると散々説明したであろう」

納得せんでも良い良いところころ笑いながら、自分から流れるように離れていく少女に歯噛みするガルドは睨み付けながら押し黙った。


「お主の望はこの世界の始まりと最後にナニが起きたかを知る事」

「吾の望はある地点に赴く事」

彼と自分の願いを1つ、1つ、確めるよう指を立て凛とした穏やかな声で順序だてていくラーミア。


「吾の望とお主の望は必ず交わる。故にお主を選んだ。吾は記憶の大半を失おうており、この時代の理を知らぬ。からこそ、協力は不可欠と見込んだまでだ」


淡々と語る姿に初めて彼女と直に対峙し言葉を交わした時を思い出したのだろう、急速に憎悪がなりを潜め沈殿下したガルドは怒りを溜飲し姿勢を正すと真っ直ぐに彼女を見つめる。


「別にオレ以外でも半年の間に会った奴から再度選べば良いだろ?誰でもよかったとすべらしたじゃあないか?」


それこそお前を大好きな程愛してる企業の社長、マグノリアなら飛び付いて手伝ってくれるだろうよとおどけて見せるガルドだったが─── 


表情曇らせ俯き身震いしながら首を横に降る程拒絶する少女に毒気が抜けてしまった。


「たわけ、あんな女好きな女と共にすれば、身体がもたん!」

生き埋めにしそうだと言わんばかりな態度に苦笑いするとガルドにつられたのだろう


「吾はガルドの眼を気におうておる、吾の好きな世の謎を純粋に知りたがる無垢な目じゃ♪」

だから選んだのじゃと美笑する少女に胸が踊ったのだろう。


今度は不照れくさそうにそっぽ向くガルドは「夕飯まだだろ、兎に角腹が減っては支障が大きいからな」とベッドから立ち上がり強引に彼女の手をとり一階の傭兵ギルド受付兼食堂へと連れていった。


ガルドは舞い上がっていたことであることをド忘れていた。


いつもいつも頭を痛め悩ましてきた事柄なのに、すっぽり抜けてしまった間抜けっぷりに後々自己嫌悪する嵌めに陥るのは言うまでもなかった。


彼女は【ご飯】に関して人の何十倍にも五月蝿いことを。


今の世の中、美味い飯の作り方など大破壊でその殆どを失ってしまい、代わりにガンヤクと言うクソ不味いが、


一粒で3日は持つ

飴玉サイズで軽くアレルギー反応起こす人物はないほど安全

砂漠や氷雪地帯など、高負荷な環境下に野晒しても平均3年は持つ──が、味は更に悪くなる

最低コストで大量生産可能

でもクソ不味い


が人類の存亡を支えてくれたおかげでほんの一握りしか調理や食材の知識や技術が受け継がれていない。


だからこそ、彼女は五月蝿くなる。


このご時世だからこそ、貴重な食材をダメにするな!


美味い飯ほど人生が豊かになる!!と


記憶喪失な癖になぜか大破壊前のあらゆる食材の調理法を体得しており行く先々の村や都市で問題を起こしてきた。


僅か半年でゆうに数十件もその村や都市に存在する治安部隊と揉める事も暫々に。


その後、彼女が食堂の飯に一悶着起こしたのは言うまでもなかった。

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