お嫁さんの愛妻料理
はじめて旦那様を見たとき、脳天に確かに落雷が直撃したかとおもうくらいの衝撃をうけました。むしろ本当に雷にうたれました。
間違いありません。
私の旦那様はそれはそれは、大変美しい方でしたのです。
中性的な顔立ちは彼の神秘性を高め、魅力をはなっておりました。
性格は、寡黙でまぁ悪くいえばさめていらっしゃいます。
コールドストーンもびっくりの冷ややかさを随時放っております。
もともとが愛の無い結婚生活からのスタートでしたので、そこは仕方ありません。
この国の第5王子、末弟であるフェード様はそれはそれは甘やかされて育ったんでしょうね。
本当に、人の気持ちに無頓着、傍若無人、そしてなにより私を生ゴミを見るような目でみてくるのです。
まぁ旦那様の美貌の前では仕方ありません。
オチビさんで低い鼻、狐のような細い目は彼から見たら、生ゴミにしか見えないことでしょう。
そんな私がなぜそのような方と結婚できたのか・・・・・。
私のお父様はこの国の筆頭騎士!
素敵お父様!
しかもナイスミドルの男の中の男!
片親一つで私を育ててくださった親の欲目からか
「うちの娘は可愛いんだ。」と周囲にのろけまくっていた結果、噂に尾ひれがついて何故か傾国一の美少女という恐ろしい噂がたちあがってしまったのです。
ですから流氷の王子ことクリオネみたいな恐ろしい旦那様と釣り合うのはお父様の娘くらいだろうと勝手に婚約がすすめられ現在にいたるのです。
かくゆう旦那様はお初合わせの時に、私のことを付き添いの従者だと勘違いし周囲を静まりかえしたほどの鬼畜でした・・・・。
美少女じゃなくてごめんなさいね。
従者と間違えられるくらいの平凡な女なのです。
ですが、お嫁さんになったからには妻としての役目を果たさなくては!
いい女の基本は料理ですよね。
任せてください
だてに小さき頃からお父様のために作り続けてきた料理の腕は伊達じゃありませんわっ!
ですのに・・・旦那様、私の愛妻弁当に口をつけないのです。
あんまりですわ。
朝早起きして作った弁当がそのまま手つかずのままでかえってくる悲しさときたら・・・・。
「こらないでいい、シンプルなものがいい」
とおっしゃいますが愛妻弁当に手抜きは厳禁ですわっ!
それとも愛が重いのかしら?
私は考えに考え、政略結婚ですからこのような本妻きどりな行いが気に食わないのかしら?と悩みうっかりした結果、なんと間違えて昨日のお昼に自分で食べようと思いアルミホイルで包んだスペアリブの食べ残しを渡してしまったのです!!
これはやばい!
なんたる失態でしょう!
小さなお弁当を入れる用のトートバックにそのままポンといれて渡してしまいましたわ。
これでは悪妻としての評判がたってしまいます!
なのに旦那様、普通にたいらげてきやがりましたわっ!
どうして今日というタイミングで食してくるのですかっ!
あぁぁぁ
穴があったらはいりたい。
どうしていつもの気合バリバリのお弁当箱は残してきて
今日は食べてきたのですか!
さすがにへこんでしまいました・・・。




