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第11話 母さん…‥



 ―1―


 僕は、先程の悪夢のような光景を忘れようと、スポーツバックを背負い、黒を探して校庭と校内を行き来していた。

 しかし、黒はどこに行ったのだろうか。

 もう、帰ってしまったのか、僕を置いて。

 それはないと、思いたかった。

 黒は、僕の彼女だと、自分で言っていた。

 ならば、今、一緒に帰りたかった。

 不安だから。

 本当に情けない話であるが、一緒にいて欲しかった。

 なぜだろうか。

 一昨日までは、一人で登校し、一人で下校していたのに。


「黒、どこに行ったんだよ…‥」


 嫌な記憶が蘇った。



 ―2―



 僕が、小学校一年生になりたての頃。

 父さんと母さんと一緒に、初めて遊園地へ行ったときの記憶である。

 小さな僕にとって何もかもが新鮮で、僕は一つ一つのアトラクション、ぬいぐるみ、とにかくその夢の国にある全てに興味を示し、堪能していた。

 母さんと、手を繋ぎながら。 

 しかし、母さんは、もうお前は小学校一年生なのだから、と、僕の手を離した。父さんも、その対応に満足げであった。

 僕は、それが怖かった。

 母がなぜそんなことをするのか、分からなかった。 

 数分後、僕は両親とはぐれた。

 誰も頼れる人はいない。

 誰に言えばいいか、わからない。

 楽しいはずの遊園地が、憂鬱園地を通り越して、ただのお化け屋敷になったような感じであった。

 数分後、僕は遊園地スタッフに声をかけられ、迷子センターにて母親と再会した。

 僕は、思い切り泣いたまま母親の胸に飛び込んだ。 

 そのときのことを、僕は忘れない。

 きっと、一生、忘れない。

 母は、嬉しいような、困りったような顔をして、淡々と、こう僕に言ったのだ。


 もっと、ちゃんとしないと、駄目じゃない、と。

 

 僕は、その言葉が悲しくて、更に泣いてしまった。

 更に泣いてしまったため、父親もすっかり困り顔であった。

 僕の両親は、僕が生まれる前から共働きであり、僕は幼稚園の頃から、家では祖父と一緒にいることが殆どであった。

 だから、親は、僕にしっかりとした人間であることを求めた。

 僕が本当に欲しいものも、分からないで。

 僕はあの時、僕が胸に飛び込んだとき、母に泣いて欲しかった。

 無事でいたことを、安心して欲しかった。

 大丈夫だった?とか、もう、心配させて!!とか言って欲しかった。

 しかし、そんな言葉は一切、僕に投げかけられることは無かった。

 僕は、ただただ無償の愛が欲しかったのに、傍にいて欲しかったのに、一緒にいて欲しかったのに。

 それなのに、母は、僕の手を離した。

 そして、僕は、外の世界が、本当に恐ろしいことばかりであると、感じた。

 それが、今の僕を作った原因、と責任転換するつもりはない。

 実際に僕は、多分に怠惰な人間であったことは認めよう、認めなければいけない。

 しかし、その事件が、幼い僕の心を、深く傷つけたことは、事実である。

 だから、僕は一番に愛されていたいのだ。

 母は仕事を生活のためにしているから仕方ない、ただ、僕も見ていて欲しかった。

 僕を、一番に考えて欲しかった。

 だって、世界の中心は、僕なのだから。

 だから、僕はルールを破らなかった。

 規則を守れば、母は、僕を怒らない、僕をしっかりとした人間だと認めてくれる、褒めてくれる。

 しかし、ルールを守ること、それは、お互いにお堅い仕事をしている両親にとっては、当たり前のことであった。

 だから、僕の両親は、もう殆ど家にいない。

 僕に、興味がない。

 僕が、もう進化を止めてしまったから、僕が努力を怠ったから。

 僕は、一人がいやだ。

 僕を一人にする奴なんて、僕を理解してくれていないんだ。

 だから敵だ、僕を一番に考えてくれない奴なんて、みんな敵だ。

 不安なときは、一緒にいて欲しい。

 それが、僕の求める、愛のかたちだ。

 それがないから、僕は死にたかったのだ。

 僕なんていなくていいんじゃないか、と、思ってしまうのだ。

 だから、僕を人でいさせるために、僕を愛してほしいのだ。

 僕を見捨てないで。

 僕を一人にしないで。

 お願いだから、一緒にいて。

 僕を、守って――


「くだらないな、高校生にもなって…‥僕は」


 泣きそうになったので、僕は嫌な記憶を忘れようと、早足になった。

 しかし本当に、黒は僕を置いて、帰ってしまったのだろうか。

 僕に、一人で帰れと、一人で生きろということなんだろうか。

 僕に、ちゃんとしてほしいのだろうか。

 母と、同じように――



 ―3―



「あ…‥黒っ」


 僕は間抜けな声を漏らした。

 狗川黒は、校門の前にいた。


「…‥逸珂くん。終わったわよ、とりあえず」


 僕を見るなり、彼女はにこり、と笑顔を見せる。

「よかった…‥怪我してなくて」

 終わった、という言葉に若干の不安を感じるものの、彼女の笑顔を見て、僕は胸を撫で下ろす。

 どうやら、彼女は無事のようだった。

 窓ガラスが炸裂した際にケガをしたのでは、と思ったのだが、どうやら、取り越し苦労だったようだ。

 僕は、安心していた。

 彼女が無事だったことは当たり前であるが、彼女がしっかり、僕を待っていてくれたことに、安心していた。

 黒は、僕の傍にいてくれるようだった。

「怪我ならしているわよ」

「えっ!?何処っ――」

 黒が少し不満げに漏らすので、僕は目をこらして彼女の全身を、もう一度見てみた。

 しかし、何度確認しても、彼女の体にケガは見当たらなかった。

「ほら――直ちて」

 黒は、絆創膏が貼られた指先を突き出す。

 そして、噛み噛みのまま甘ったるい声を出して、挑発的な笑みを漏らした―

「今朝舐めたじゃないですか!!」

 僕がつっこむと、彼女は満足そうに笑った。

 八分咲きの笑顔だった。

 僕をからかうことで元気いっぱいになるのだろう、彼女は。

 このシステムが実用化されたら、世界中のエネルギー問題は解決されているであろう。

「ふふっ、楽しっ」

 それは何より、なのだが。

 僕達には、問題が残っている。

「…‥黒、生徒会のことなんだけど―」

「ごめんね、逸珂くん、私、バイトがあるから――」

 と、言い、彼女は右手を上げた。

 さよなら、の意味であろう。

「えっ…‥」

 彼女がバイトをしているのは、初耳だった。

 まあ、彼女と出会ったのは昨日だし、彼女は謎だらけだから、まあ、バイトもしているのだろう、と僕は思った。

 いや、この際、それは大した問題ではない。

 僕が、問題に触れようとした瞬間、彼女はそれを遮ったのだ。

 生徒会の話は、したくないのか。

 僕を巻き込みたくないとでも、いうのだろうか。

「じゃ!!」

 僕に静止する時間すら与えず、黒は走り出す。

 そう、問題なのは、彼女が生徒会の話題を避けている、ということだ。

「あ…‥ああ!!」

 と、僕は走り行く彼女の背中に挨拶していた。

 その声が、彼女に聞こえたかどうかは、分からない。

「黒…‥お前――」

 ただ、桜並木が終わるくらい遠くまで走った彼女は一旦立ち止まり、こちらに向かって何度か手を振った。

 僕も手を振り返すが、その時には既に彼女の姿は無かった。

 このままでは、終わらない。

 まだ、生徒会と黒はぶつかる、そう思えた。

黒は、学校のルールなどお構いなしの少女だ。

 僕も、そんな彼女に影響されている。

 だから、生徒会の決めたルールを破るかもしれない。

 バレなければいいのだが、あの生徒会のメンバーの目を盗んで、いちゃいちゃするのは、難しいであろう。

 次何かあったとき、僕に、何が出来るというのだろうか。

 また今回のように、流されるだけなのではないか――

「あ、ぱおぱおだ」

 僕は校門から離れ、桜並木を歩いていると、その横で、アジアン屋台『ぱおぱお』が店を開いていた。

 アジアン屋台『ぱおぱお』は、この大帝都学園の周辺に出没する謎の屋台である。

 車の後部が厨房になっており、周囲にパイプ椅子とステンレスの折りたたみテーブルが用意されている。

 店長は『慈英さん』という二十台後半の青年だ。

 慈英さんは、つかみどころのない、スキンヘッドの青年で、かなりのイケメンである、どことなく佐藤健に似ている。

 なぜかいつもサングラスを着用し、仏教徒のような黒い袈裟

けさ

を着ているが、イケメンなのでよく似合う。

 町内の草野球にもよく顔を出すらしい、key作品から迷いこんできたのか、この青年は。

 しかも、彼は性格までいいのだ。

 つい一ヶ月くらい前に、ため息をつきながら下校していた僕にハーフサイズのそばをタダでご馳走してくれたのだ。

 ただ黙って、そばを啜る僕を見ながら、慈英さんは「ま、いろいろあるよね」とだけいい、週間少年ヴァンプを読んでいたのがとても印象的であった。

 こういう大人になりたいものであると思っているのは、僕だけではないはずだ。 

「というか、寝てるし」

 今日は僕達が生徒会と一騒動している間に客が沢山来たのだろう、慈英さんは車の運転席で眠っており、車の後部の厨房の窓口(ここで料理を受け取ったり、会計をする)には『ご

用の方は声をかけてください』と書かれた札が置いてあった。

 この店は春から夏にかけて、この屋台は『水晶そば』と言われている、どのようにして作ったかわからない透明な麺と野菜の天ぷらが入った蕎麦を出している。 

 さっぱりとしていて、その味は店を出してもいいんじゃないか、と思うくらいに美味しいのだ。

 下校時の買い食いは本当は禁止なので、生徒会が目をつけて、駆けつける前が勝負なのだ。

 そんな状況下だというのに、この店は繁盛しているようであった。

 僕は、そんな屋台を横目に、再び桜並木を歩き出した。

「…‥晩飯、ないんだよな」

 正直食べていこうか迷った、こんな気分なのだ、あの屋台の水晶そばを食べれば、あの日のように気分も晴れるかもしれない。

 僕は、くるり、と振り返った。

 次の瞬間、女の子が降って来た――


 

「あーっ先輩探したっスよー!!」



 ―4―



「ひいぃぃッ!?」



 甲高い、女子みたいな悲鳴を出してしまった。

 上から落ちてくる、という登場方法が先ほど体育館にいた生徒会の四聖天の一人、神城褥と被るため、彼女が来襲してきたと勘違いしてしまったのだ。

「うわっ、私、コウモリ怪人じゃないんですけど、二号っス!!二号!!」

 しかし、それは僕の見間違いだった。

 少し遠くに落下したため慌てて僕に駆け寄る少女、それは猿白砂麦であった。

「さ、猿白、わ、悪かった。黒は大丈夫だったみたい…‥バイトがあるって先に帰ったけど」

 僕がもう分けなさそうに謝罪すると、彼女は安心したように、その豊満な胸に手をあてていた。

「そうっスか。じゃあ先輩、今からマクド行きましょうよ!!」

「えっ…‥でも、もう六時近いし、晩飯食えなくなるぞ」

 僕が断りを入れようとすると、猿白は少しだけ寂しそうに僕から目を逸らした。

「私ん家、お父さんしかいなくて…‥しかも夜通し働いてるから、私、晩御飯用意しなきゃなんスよ。」

「そ…‥そうなんだ」

 僕と、同じだ。

 なんとなく、黒と同じように謎が多かった彼女に、親近感が涌いた。

 自分で用意しているというのか、だとしたら、偉い子だな。

 僕の中で、猿白の好感度が上がる効果音が鳴った、気がした。

「でも流石に今からじゃメンドクサイから、晩御飯、行きませんか――って、うおっと?!」

 彼女は素っ頓狂な声を出す。

「どうしたの?」

 彼女は謝罪しながら、スカートのポケットから携帯電話を取り出した。

 スマイルマンという、満面の笑みを浮かべる天使の羽の生えた黄色い球体のマスコットキャラのストラップのついた、ピンク色の携帯であった。

 そういえば、僕も幼稚園の頃、持ってたっけな、スマイルマンのマスコット

「ちょっとすみませんケータイっス…‥へえ、ほお」

 彼女はメールを確認すると、にやにや、と笑っていた。


「先輩、すみません!誘っておいて何なんですが、また今度でいいっスか?!なにやらお父さん今日帰ってきてるみたいで、ご飯作ってあるみたいなんスよ!!あのパパりん、たまに作るんです!!すみません本当に!!」


 よほど嬉しいのか相変わらず口元は緩んでいるが、申し訳なさそうに言う猿白。

 謝る必要なんかないのに、律儀な奴である。

「よかったじゃん。気にしなくていいよ。僕は買って食べるしさ」

 そうだ、僕は一人で大丈夫。

 今までもそうしてきたし、猿白や黒に会えたんだから、僕は大丈夫。

 寂しくなんか、ないさ。

「よかったら来ます?」

 猿白は体をクネクネさせて、僕の手を掴もうとする。

 が、僕は少女のように顔を赤らめ、初々しく一歩後ずさる。

「まっ、まだいいよ…‥」

 おい自分、まだ、ということは、いつか、行くつもりなのか。

 まだ、そういう仲じゃなかろうに。

「そうっスか。じゃあ先輩、また明日!!」

 彼女は満面の笑みで手を振ると、桜並木を一直線に走っていった。


「ああ!!じゃあ!!」


 家族、か――

 と、感慨にふける、僕。

 また、僕の母を思い出してしまいそうになったから、僕は無理やりにでも、ほかの事を考えようと努力した。

 彼女の母は、どうしているんだろうか。

 もしかして、父子家庭なんだろうか。

 だとしたら、寂しいだろうに。

 いや、いつからかにも、よるよな。

 僕と、同じなんだろうか。

 彼女は、猿白砂麦という少女は―


「むぎひとッ?!」


 突然の事態に、僕は意味不明な呻き声をあげた。

 桜並木を抜け、民家に挟まれた路地裏に入った僕を、猿白が抱きしめていたのだ。


「なっ!?猿白っ?!なっなななッ何をッ!?」


 その豊満な胸に、僕はあやうく窒息しそうになる。

 やわらかい肉の塊がセーラー服越しに僕を包み、気持ちよくて苦しい。

 口が殆どふさがっているため鼻で息を吸うのだが、その酸素は凄くいい匂いがした。

 フローラルな匂いと共に、少し汗の匂いがして、僕の鼻腔をくすぐる。

「…‥先輩、元気ないみたいだったっスから」

 猿白が、優しく僕の耳元で呟く。

 その生暖かい吐息が、心地よかった。

「だっ!僕は大丈夫だっ――」

 そう、僕は大丈夫だから。

 もう黒や猿白もいる、一人じゃない。

 だから、大丈夫なんだ――


「先輩、大丈夫っス。大丈夫…‥私が守るから」


 それなのに、なんで、お前はそうなんだ。

 もう、大丈夫なのに――

「猿白っ…‥」

 僕は、暖かい彼女の胸に顔を埋めていた。

 柔らかくて、本当に気持ちがいい。

 まるで、大きな優しさに、無償の愛に、包まれているようであった。 

「私が、あなたのそばにいるから、守るから、安心していいんだよ」

 らしくない口調で、彼女は僕に語りかける。

 路地裏とはいえ民家に挟まれており誰かに見られてしまうかもしれないというのに、僕は自然と落ち着いていた。

「あなたは…‥自分の思うとおりに生きて、いいんだよ」

 僕の脳裏に、何かが浮かび、その僕にとって大きなものが、猿白と重なっていく。

 この香りは、この温もりは―



「…‥か」



 母さん――



 僕は、思わず口をついて出そうだった言葉を呑み込んだ。

 すると彼女は何も言わないで、僕の髪を撫でて、ふふっと、優しく微笑んだ。

 そんな時間が、数分間、続いた――


「―ありがとう、砂麦」


 彼女の胸から顔を離した僕は、泣いていたことに気づいた。

 しかも、彼女の胸の中で、かなりの量の涙を流していたようであった。

 それは悲しい涙ではなかった。

 まるで、心にあった鉛のような気持ちが、浄化されたようであった―


「あっ、ごめっ!!なんなんだろうな!!僕は…‥あ、あはは!!つうか鼻水がっ!!ごめん!!」


 僕は彼女のセーラー服に自分の涙に混じって透明な鼻水が数滴ついてしまっていることに気づき、慌ててハンカチを取りだそうとポケットをまさぐる。 

 しかし、それでも猿白は微笑み、ポケットをまさぐる僕の手をとり、首を横に振った。

「いいんスよ、先輩。それより、携帯、出してくださいっス」

 猿白は汚れた制服を全く気にする様子もなく、僕を見つめていた。

「う、うん」

 僕は言われるがままに、ポケットから携帯を取り出す。

 そして、彼女の指示通りに、赤外線通信を行った。

「メルアドと、番号っス」

 猿白のピンク色の携帯から、僕の携帯にアドレスと電話番号が送信され、僕も自分のデータを送った。

「あ、ああ…‥」

 そして猿白は、ピンク色の携帯を赤く染まる自らの頬につけたまま、僕に向かって、熱い視線を送ってきた。


「いつでも呼んでくださいっス。先輩が困ったとき、寂しいとき、私はいつでもそばに行きますから。」


 彼女の気持ちに、僕は自分の胸がじん、と熱くなるのを感じていた。

 僕は、愛されているんだなぁ、と、思い、体全体が震えた。


「ありがとう猿白、ありがとう――」

 

 そして、僕は猿白と別れ、家に帰った――


 僕は、帰って、また泣いてしまった。

 一日の中で、あまりに色々なことがあったが、僕は不思議と安心していた。

 きっとそれは、猿白のおかげであろう。

 そう思うと、僕はまた、涙腺が緩んでしまうのだ。

 しかし、泣いてばかりではいられない、と、買って帰るはずだった晩ご飯の件を思い出し、スポーツバックの中に入っていたかにパンを、初めて口にした。

 それが、僕の晩御飯であった。

 かにパンは、美味しかった。

 涙で少し、しょっぱい匂いがしたが、カニがプリプリとしており、食感がよく、中に含まれていたタルタルソースとよく合っていた。

 なぜか、エビのような歯ごたえあであったのが、気にはなったが。



 僕が、そのかにパンのカニがザリガニであることを知ったのは、もう少し、後の話である―― 





 つづく



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