レベル1で最強の魔法? そんなの当然。俺の人生、チートがなければ価値がない。
オワコンから転生者になったんだ。チートがなきゃ何もできないオワコンに戻るだけだ。
「鑑定結果を申し上げます。……レベル1、職業『無職』です」
教会に響き渡る神官の落胆した声。周囲の冒険者候補たちは憐みの視線を向け、幼馴染の聖女は「ごめんなさい、私は強い人とじゃないとパーティを組めないの」と、教科書通りの台詞で俺を切り捨てた。
俺の最強人生、最初からエンディングが見たいんだ。余計なチュートリアルは全カットで頼むわ。
レベル1の俺が指先をパチンと鳴らす。次の瞬間、その一撃で、魔王軍の本拠地は地図から消え、ついでに因縁の敵になるはずだった宿命のライバルも、修行を付けてくれるはずだった隠居の賢者も、塵ひとつ残さず蒸発した。
「レベルを上げる努力? 装備を揃える楽しみ? 冗談だろ。チートがない人生なんて、具の入っていないカップ麺と同じだ。腹は膨れるが、心が死ぬ。薄っぺらい人生しか歩んで来なかった俺にとって、語弊力は既に死んでいて、クソみたいな表現しか当然のように頭に浮かばなかった。そんな俺でもチート杖杖杖ができる。テンプレ世界。
続きを読み進めても、そこには俺が「いかにして今日一日を怠惰に過ごしたか」という、生産性ゼロの記録が、前世同様に延々と続くだけだ。異世界に来てもゴミはゴミのままだったって事だ。だがゴミなりに楽しんでいくさ。




