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うちの居酒屋、いつの間にか転生者の溜まり場になってる件〜落ちこぼれ店主と、勇者と魔王と賢者etc…のゆるゆる日常〜  作者: 白狐まる


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3/4

3.サファルコ教会

 ※この物語を第三話から初めて読んでいただくと、何言ってんじゃこりゃとなる確率がひじょーーーーーーに高いので、最初からお読みいただくことをお勧めいたします!!


 あの賢者が来てからだよな、おかしくなったの……

 俺は朝早く、先週賢者が座っていたカウンター席に腰かけて考えていた。

 

 そう。あの賢者が来た日から、なんだかおかしくなったのだ。

 最初より確実に大きくなった、カウンターの焦げ跡。

 賢者が来た後に来店する異世界からの客が共通して持っている、顔の頬の(あざ)

 

 そして仏壇に飾ってある、ばあちゃんの写真の端に突然出来た黒い”焦げ目”のようなもの。

 全てが賢者の何かに共通している気がする。

 

 謎が深まるばかりだ、とそれっぽいことを口にして、俺は顎に手を当てる。

 

 母ちゃんは闘病中だから詳しいことは聞けない、それに当分の店の営業は全て俺に託されてしまっている、こんなことを一日とかかけてゆっくりは考えられない。


 ったく、ほんとになんで母ちゃんは営業を俺に託すかなあ?

 母ちゃんが病院でも診断不可な病気に感染してるんだったら、休む方が妥当だろ……

 いやいや、今そんなこと言ってる場合じゃない、とりあえず準備しよう。


 俺は厨房の掃除をして、卵焼きを大量に準備した。

 

 「ふうっ……こんだけありゃ最初の方は耐えれるだろ……」

 そんな独り言を呟いていると、ガラッ、と勢いよく戸が開いて、十人くらい客が押しかけてきた。


 「大将殿!! 今日は俺の友達の信者達を連れて来たぞ!!」

 

 先週から毎日来る、探検家のアルスさん。

 サファルコ教会という、賢者がトップを務めているところの信者だそう。

 

 「あ、あざっす…! じゃあ今日もご注文は卵焼きですか?」

 「もちろんだ!! ここの卵焼きは絶品だからなあ! 卵焼き十個! よろしく!」

 「かしこまりました! こちら卵焼きです!」

 

 俺は作っておいた卵焼きを一人ひとりの前に置きながら、顔の頬に痣があるかこっそり確かめる。

 三人くらい確かめたところで、一人の中性的な人に見つめられてしまった。


 「? どうされましたか、大将。」

 「え、あ、なんでもないっす! すいません!」

 

 やべっ、あまり見すぎたか、次から気を付けなければ。


 「あ、そうだ、わたくしトウロと申します。男っぽいので男かとよく思われますが実際女です。以後お見知りおきを。」

 「え、あ、はい!」


 唐突に自己紹介をされて驚いたが、なんとか返事をすることが出来た。

 

 俺は厨房に戻り、作業をするふりをしながら全員の顔の頬をよく見る。

 

 …うん、うん………やはり客は全員顔の頬に痣があるみたいだ。

 うーん、もう謎がいっぱいすぎる…ここは割り切って聞くか? どうせ考えても分からんし。


 「あ、あの…」

 

 俺は勇気を出して、アルスさんに声をかけた。


 「ん? どうした大将!」

 

 アルスさんは卵焼きを頬張りながら俺に笑いかける。


 「失礼かもしんないですけど、ずっとみなさん顔の頬に痣があるなーって思ってて…何か意味があるんですか?」

 「ああ、これ?」


 そう言ってアルスさんは自分の頬にある痣を指さす。

 

 「あ、はいそれです!」


 「ああこれ? これはサファルコ教会の信者なら全員持ってるよ! 入信する時に、教祖が直々に自分の頬に痣を付けてくれる! で、教祖が信者に行くことを強く勧める”境界の店”を見つけたら、教祖がその店に杖で焦げ目を付けるんだよ! そうすると痣が反応して、その境界の店の位置情報が頭の中に入る。信者はそこに行くっちゅうわけ! でもあまり行かない人もいるから、焦げ目は段々時間が経つと広がって、さらに痣を反応させて行かせるのよ!」


 アルスさんは長ったらしく色々と話す。


 「おい、アルス!! それ言っちゃダメなやつだろ!! 何やってんだよお前!!」


 トウロさんが慌ててアルスさんの口を塞ぐ。


 「あ、やべっ! まあ大将ならいっか! じゃあまたな大将! また明日来るわ!」


 アルスさんは卵焼きを平らげ、外へ出て行った。


 「チッ、あいつ…! あ、大将、ご馳走様でした。また来ますね。ほら!お前らも帰るぞ!」

 

 トウロさんは仲間と一緒に外へ出て行った。

 

 「ま、またのご来店をお待ちしておりますー!」

 俺は慌てて頭を下げた。


 ふうっ、疲れたーッ…!!

 俺は椅子の背もたれに寄りかかる。


 でも、謎は結構解けたな。

 結構収穫が多かった。


 ……さて、また頑張りますかね!

 俺は頬を叩きながら、もう一度立ち上がった。

 最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!!

 次回もお楽しみに!!

 もしよければブックマークやリアクション、感想もぜひよろしくお願いします!!!!

 それでは!

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