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ジュードの話3

引き続き、ジュード視点のお話です。

この日も午後からクロエの家庭教師をする予定があった。

いつもならそんな事はないのだが、その日は本当に唯の気まぐれで、俺は午前中には既にアストレア公爵邸のすぐ近くの街まで来ていた。

早く来たからと言って、特にやる事はなく時間を潰すため俺は1人、ぶらぶらと街を歩いていた。


(…………相変わらず賑わってんな。さて、なんか暇潰しになるものねーかな。)


そんな事を思いながら歩いていると、1人の女に声をかけられる。


「とってもカッコいいそこのお兄さん。少し私とお話しましょう?」


女はそう言いながら俺に近づいてきた。たぶん、俺で遊ぼうと声をかけてきたのだろう。

正直、タイプでもないし面倒くさいとも思ったが、暇潰しにもなるし、まあいいかと誘いに乗る事にした。


(………この女チョロそうだな。逆に俺がコイツで遊ぶか。)


俺の思った通り少し笑顔を見せて優しく接すれば、徐々に女が俺に本気になっていくのが手に取るようにわかった。


(あとはなんか適当なプレゼントでもしてやれば完璧か?………あー、確かここら辺に新しくアクセサリー屋ができたとか聞いたことあるな。……そこに行ってみるか。)


そう思った俺は女を連れてアクセサリー屋に向かい、適当にプレゼントを見繕ってやった。

そして買い物を終えて店を出た時、予想外の人物に会う。


「あ」


どこかで聞いたことのある声が聞こえて、そっちを向くとそこには驚いた表情のクロエがいた。


「げ!」


予想外の出来事に、俺は思わず素の声が出てしまう。たぶん顔もあまり人に見せたことのない顔をしていたはずだ。


(クソッ!、こんな所を見られたのはマズイ。なんとか、口止めしないと!)


瞬時に俺はそう判断するが、クロエの方が動くのが早かった。一緒にいた女、たぶんアストレア家のメイドだろう、そいつの肩を掴み何か早口で喋ると、そのまま逃げるよに駆け出した。


「ちょ、待て!」


引き止めようとする俺の声を完全に無視して、クロエは走り去った。


「ああ……、クッソ!」


残された俺は、隣にいる女の存在など忘れて悪態をついてしまう。

正直、女は若干引いているが知ったことではない。むしろ、こんな事があって遊び続ける気分ではなくなった。俺は女を適当にあしらって、その場で別れ1人になる。


(絶対、言いふらすだろアイツ……。あー、どうすっかなー……)


色々と頭の中で考えを巡らせたが、正直あの場でクロエに逃げられた時点で、俺ができる事はほぼない。

そうこうしているうちに、クロエの授業の時間が迫ってくる。


「というか、アイツが今の事身内に話してたらアストレア家に行ったところで追い返されるんじゃないか?俺。………はぁ。」


俺は何度目かになるため息を吐き、重い足取りでアストレア公爵家へと向かった。



けれど予想とは違い、俺はいつも通りアストレア公爵家の中へと招かれた。すれ違うメイド達からも、疑いの目などを向けられる事はなかった。


(……もしかしてアイツ、誰にも言ってないのか?)


そんな事を思いながら、いつも授業で使っている部屋の扉をノックしてから開く。

部屋の中では既にクロエが座って待っていた。

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