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ジュードの話

ジュード視点のお話です。

俺が学校の教師になりたいと思った理由は単純だ。

幼い頃に出会った家庭教師の先生に憧れて、俺もこんな風に人に色んなことを教えてみたいと思ったから。

そして、どうせなら大勢の人に教えたいと思い学校の教師を目指した。


俺が今家庭教師をしているのは、人に教える感覚を掴む為。つまり、練習みたいな感じだ。


だからと言って、手を抜いているわけではない。何人かいる生徒それぞれに合わせて、授業内容を考えたり、問題用紙を作ったりしている。けれど、そんな努力もほとんど無駄になる……。


何故かって?

それは俺が家庭教師をしている生徒のほとんどが、真面目に授業を受けないからだ。


……自分で言うのもなんだが、俺、ジュード・フローレスは外見がいいのでモテる。

コレは自惚ではなく事実だ。

街を歩けば声をかけられ、パティーに出れば必ずと言っていいほど女性に囲まれる。



俺の教えている生徒は何故か大半が女子で、大体の奴らは授業中は俺の話を聞かずに俺の顔ばかり見て呆けている。そんなんだから、結局授業内容は頭に入っていなくて、俺の努力は無駄になる。

授業の中で何か質問はあるかと聞いても、恋人はいるのか?どんなものが好きなのか?などなど……授業内容とは全く関係のない俺へ質問ばかり。本当にうんざりする。


それが毎回毎回続くものだから俺は諦めて、いっその事その状況を楽しむ事にした。


相手が真面目に授業を受ける気がないなら、俺も真面目に教える義理はない。


元々、家庭教師の仕事をしている時は仮面をかぶって人の良い人間を演じていたが、俺に気がある生徒にはそれに輪をかけてわざと相手にとって都合のいい優しい先生を演じ、相手が喜ぶ言葉を囁いた。そうして、いかに早く相手を俺に夢中にさせて落とせるか遊ぶようになった。

ああ、もちろん一線は越えない。なんせ、相手はガキだからな。

相手から告白される事もあったが、フォローを入れつつやんわりと断れば後腐れなく終わったし、それに期限付きの家庭教師だ、時間が経てば関わる事はなくなった。


そうする事で気分は晴れたが、同時に少しだけ虚しさも感じていた。



そんな事を続けていたせいか、俺は日常的にも女性を誑かすようになっていた。

……言い訳臭くなるが一応言っておくと、俺からモーションをかけた事は一度もない。相手が先に俺に声をかけたり、色っぽい目で見てきたり、少しでも俺に興味を示した時だけ手を出していた。手当たり次第というわけでは断じてない。


そんなある日の事、恩師から一通の手紙が届く。ちなみにこの恩師というのは、俺が教師になる事を目指したきっかけになった人だ。


手紙の内容としては、体調を崩したためしばらくの間代理で家庭教師をしてほしい生徒がいる、というものだった。

生徒の名前は、クロエ・アストレア。アストレア公爵家の御令嬢だ。たしか、元々庶民の出で養子として公爵家に引き取られた、という話を聞いたことがある。


「………また女子か。はぁ。どうせコイツも授業なんか真面目に受けないんだろうな。」


思わず、そんな独り言を漏らす。

気は乗らないが恩師からの頼みだ、断るつもりはない。



数日後、俺はいつもの人の良さそうな笑顔を顔に貼り付けて、アストレア公爵家に訪れた。

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