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僕の気持ち 2

引き続き、リオン視点です。

「大丈夫か?リオン。」

「兄様?何で……。」


今はできれば顔を合わせたくなかった。

だって、たぶん酷い顔をしている。


「クロエに、『リオンの様子が少し変なんだけど、私には言えないみたい。だからレイス、聞いてきて。』って言われて。……それに、俺もリオンの様子は気になってたし。」


そう言いながら、兄様はベッドに座っていた僕の隣に座る。

そして、優しい声で「どうした?」と僕に問いかけた。


(……僕の気持ち、言うべきなのかな。……いや、でも……)


兄様に自分の気持ちを言おうと喉まで出かかるが、やっぱり言う勇気がなくて僕は黙ってしまう。


僕と兄様の間に沈黙が流れる。


その沈黙を破ったのは兄様だった。


「……リオンが思ってること、当てても良いか?」

「……え?」

「『僕も姉様が好き。だけど兄様との関係も壊したくない。』だろ?」

「な、んで……」


兄様に心の中を言い当てられ、僕は驚いて上手く言葉が出てこなかった。

それに、バレていたなんて……。どうしよう……。


「リオンがクロエの事を好きなのは見ればわかる。リオンは自覚してなかったみたいだけど、結構前から俺は気づいてたよ。」

「………」

「……なんて顔してるんだ。リオンが俺と同じでクロエの事を好きでも、リオンは俺の大切な弟だ。嫌いになるわけないだろ。」


そう言いながら兄様は僕の頭を撫でた。

恐る恐る兄様の方へ顔を向けると、兄様はふっ、と口角をわずかに上げて微笑んでいた。


「……本当、ですか?」

「ああ。だから、リオンも自分の気持ちを抑えることはない。」


兄様がそう頷いてくれた事に安心して、少しだけ泣きそうになる。


「それに俺達がいがみ合ったところで意味がない。……俺達がどれだけ好きだと言っても、それに答えるかは結局クロエ次第なんだから。」


そう言われてハッとする。……兄様の言う通りだ。

大切なのは姉様の気持ち。姉様事を好きなら僕達がやるべきなのは、姉様に好きになってもらえるように努力する事。


……そして今、姉様には好きな人はいない。なら、僕にもチャンスはある。


兄様も、僕の気持ちを抑えなくていいと、嫌いにならないと言ってくれた。……なら、勇気を出しても良いのではないか。


「……僕も、姉様に好きだって伝えます。それで、好きになってもらえるように努力します。」


覚悟を決めてそう言えば、兄様はもう一度僕の頭を撫でた。


「良い顔になった。……1つアドバイスをしておくと、クロエにはストレートに告白した方がいい。自分に向けられる好意に全く気づかない鈍感だからな、クロエは。」


兄様がまさかアドバイスをくれるとは思いもしなかったので、僕は目を丸くする。だって言うなれば、兄様と僕は同じ人を好きな、恋のライバルなのだから。


「兄様、何でそんな事教えてくれるのですか?……僕に教えない方が良いのでは?」

「……可愛い弟が恋の自覚をしたお祝い、て言う事にしておこうかな。………さて、リオンの悩みも解決したみたいだし、俺は部屋に戻る。」


そう言って兄様はベッドから腰を上げると、ドアの方へと向かう。


「ああそれから、俺達以外にもクロエを好きな奴はいる。言っておくけど、俺を含めライバル多いからな?覚悟しろよ、リオン。」

「え?それって……」


兄様の言葉に驚いて思わず、誰のことですか、と聞こうとした僕に兄様は口元に人差し指を当てながら振り向いた。


「それは、秘密。俺から言う事でもないしな。まあでも、誰が相手だろうと俺は手を抜く気はない。全力でクロエを俺に惚れさせる。……誰にも譲る気はない。」


そう言って微笑むと、兄様は僕の部屋から出ていった。


「……僕も、譲る気はありません。」


残された僕は小さく、そう呟く。


(まずは姉様に告白をして、それからーー)


それから、姉様に好きになってもらえるように努力する。そう、僕は心に決めた。

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