表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

32/63

婚約者候補では?

パーティーが始まり、ほとんどの参加者はアルバートの元へと向かって行く。男子も女子も関係なくだ。親からそう言いつけられたのか、自分の意思かはわからないが、みんなアルバートに自分を覚えてもらおうと必死だ。

アルバートは笑顔のまま全員を相手にしているが、とても大変そうである。


そんな様子を巻き込まれないように遠くから見ていると、聞き覚えのある声に名前を呼ばれる。


「クロエ!」


声の方に振り向くと、サラが笑顔でこちらに駆け寄ってきて、私の両手を取り微笑んだ。


サラとはアルバートの誕生日会以降、手紙のやり取りをよくしていて、レイニーク公爵家へ遊びに行かせてもらったこともある。

最近はリオンの事とか色々あって直接会うことができないでいたが、元気そうで安心する。


「私も会いたかったよ。手紙ではやり取りしてたけど、会うのは久しぶりだもんね。」

「ええ、本当に。クロエを見つけて嬉しくて、思わず走ってしまったわ。ふふふ、少しはしたなかったかしら?」


お互い顔を見合わせて笑う。サラは相変わらず、美人さんである。


「レイス卿もお久しぶりです。」


サラは私の隣にいるレイスにも声をかける。


「レイニーク公爵令嬢、お久しぶりです。お元気そうで何よりです。」

「その呼び方は堅苦しいですわ、気軽にサラと呼んでください。」

「なら俺のこともレイスと呼んでくれて構わない。」

「ええ、そうさせて頂きますわ。……それで?クロエの後ろに隠れていらっしゃるのが、手紙に書かれていたリオンかしら?」


そう言いながらサラはチラリと、私の背中に隠れて様子を伺っていたリオンに視線を向ける。

目が合ってしまったのだろう、リオンはビクッと肩を震わせる。


「リオン、この子は私の友達のサラ。レイニーク公爵家の御令嬢だよ。」

「……姉様の、友達?」


そうだよ、と頷けばリオンは恐る恐る私の背後から出てくる。そして胸に手を当てサラにお辞儀をする。この日の為にリオンは礼儀作法を頑張って練習したのだ!


「は、初めてお目にかかります。リオン・アストレアと申します。」


緊張気味で少しぎこちないリオンの挨拶だったが、サラはニッコリと笑ってリオンへ挨拶を返す。


「初めまして、サラ・レイニークですわ。よろしく、リオン。……手紙に書かれていた通り、とても綺麗な髪と瞳ですわね。」


そうサラに褒められて恥ずかしくなったのか、リオンはおずおずとまた私の背後に隠れてしまう。

そんなリオンに私は苦笑しつつ、サラに話しかける。


「サラはアルバート……殿下の所へは行かなくていいの?」

「?殿下の所へ?特に用事もないし、行く必要はないわ。そんな事より私はクロエとお話していたいわ。」

「でもこの間、殿下の婚約者候補として顔合わせしたって……。」


それは少し前、サラからの手紙に書いてあった事だ。


ゲームの設定通りなら、サラはこの顔合わせでアルバートに恋に落ちる。はずなのだが……。


「確かに婚約者候補として殿下とお会いしたけれど、私は婚約者の座を狙うつもりはないの。」

「………え?サラ、殿下のこと好きじゃないの?」

「どうしてクロエがそう思っているのかわからないのだけれど……。そうね、殿下は素敵な方だと思うわ。けれどそれだけ。私は殿下に恋心は抱いていないわ。」


思いもよらないサラの発言に、てっきりゲーム通りにサラはアルバートの事が好きなのだと思っていた私の頭の中は、若干パニックだ。


「もしかして、俺の話してる?」


そこへ、軽く手を振りながら笑顔のアルバートがやってきた。

読んでいただいき、ありがとうございました。

ぜひブックマーク、下の評価をよろしくお願いします!

していただけると、とても嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ