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義弟

アルバートの誕生日パーティーから数ヶ月が経ったある日。

お父様とお母様が1人の男の子を公爵家へとつれてきた。


「レイス、クロエ。今日から貴方達の弟になる子よ。」

「優しくしてあげてくれ。……ほら、リオン。」


お父様に名前を呼ばれた瞬間、彼はビクッと肩を震わせる。

そして、消え入りそうな声で話し始めた。


「リ、リオン……です。よろしく、おねがい、します。」


ああ、弟って聞いた時からそうなんだろうなとは思っていたいたが、名前を聞いて確信した。

彼は、リオンは、マジスクの攻略対象である。


レイス・アストレアの義理の弟。名前をリオン・アストレア。私とレイスより1つ年下だ。

もともとはバウアー伯爵家の子供で、幼少期にアストレア家に養子として引き取られる。

雪のように綺麗な白い髪に、白い肌。所謂アルビノというやつだ。瞳の色は左がワインレッド で右が薄紫のオッドアイ。

その見た目のせいかバウアー家では忌み嫌われ、虐待を受けていた。という設定があったはずだ。

それを裏付けるように目の前にいる彼の体は、普通の5歳児よりも一回り小さくて細い。そして、両手をギュッと握り締め、震えている。きっと、この場にいる全員に怯えているのだろう。


ゲームの攻略対象の登場に思わず警戒してしまったが、そんな彼の様子をみて慌てて警戒を解く。それはレイスも同だったようで、隣にいる彼の気配が和らぐ。


怖がらせないように、目線を彼に合わせるように屈み笑顔で話しかける。


「よろしく、リオン。私はクロエ。それで、こっちの無表情がレイスね。こんな顔してるけど、怖くないよ。」

「よろしく、リオン。」

「レイス……もう少し愛想良くできない?」

「悪い…。」


なるべく優しく話しかけたつもりだが、リオンは震えて俯いたままだ。


(それだけ心の傷は深いってことか……。)


そんなリオンの様子を見て、お父様が優しく声をかける。


「リオン、今日はもう部屋でゆっくり休むといい。」


その言葉にリオンは小さく頷き、メイドさんに連れられて自室へ向かう。

その後ろ姿を見送ってから、お父様とお母様がレイスと私へと向き直る。


「レイスもクロエも賢いから気付いたと思うけど、リオンは前のお家で良い扱いを受けてはいなかったみたいなの。」

「きっと心を開いてくれるのには時間がかかると思うが、優しく見守ってあげてくれ。」

「クロエ、リオンのお部屋は貴女の隣だから気にかけてあげてね。」


その言葉に今は頷くしか出来なかった。

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