公園
朝、泣きながら公園の中を通った
放課後、友達と、公園の中でケンカごっこをした
雨の日、公園の中を通って帰った
友達数人が、自転車に乗って、公園の中を通って行った
中学生に上がった先輩たちが、公園のトイレの中で、隠れて煙草を吸っていた
公園で友達とフリスビーをやっていたら、思ったより遠くに飛ばしてしまい、拾ってくれた見知らぬ高校生二人組ともやることになった
少しすると、彼らは堂々と煙草を吸い始めた
お兄さんたちは不良? と聞いたら、
別にそんなに悪くねーよ、と言った
そして、お前たちが高校生になった時には、絶対に同じように吸ってるよ、と予言した
吹雪の中、公園の中を通って帰った
夕暮れ時、公園の雲梯に、その時一番仲が良かった友達と一緒に登り、ふわふわ浮かびながら、初めて、女性の体のことについての話を聞いた
理由が分からないまま、何故か、このまま聞いていてはいけない気持ちになった
夜明け、夏の明るい陽があっという間に空を染め上げ、一人、公園の中にあるブランコに腰掛けていた
大人になっていた
懐かしい気持ちになった、が、それと同時に、公園が全くの他人のような気がした