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Train Road  作者: 日向夏
3/8

ただ今、列車内が大変込み合って・・・

よぉ


わっ!! …ビックリした、今折角試験勉強始めようと思ってたのに


わりぃ悪ぃ、ちょっと顔見たくなったもんで


どんな理由だよっ!


えー、いいじゃねぇかよ。減るもんじゃないし


そーゆー問題じゃなくて!!
















「慶はさぁー」

さっき近所のコンビニで買ってきたペットボトルのサイダーの蓋を開けるのに苦労しながら、線路と道路を隔てる金網の上に座っている幼馴染を見上げた。

「何で女の子達の告白を断ってるの? 誰か好きな人居たりすんの?」

「!! ゲホッ、ゴホゴホ…」

飲んでいた缶コーヒーに咽たのは、座っているせいでよく分からないがすらっとした長身の男。

「大丈夫?」

怪訝そうな顔をして見上げるその先には、都会の喧騒と照明によって薄汚れ、淀んでしまった闇空があった。

「大丈夫だけど…てか、考えても見ろよ。よく知らん奴がオレのこと好きだから付き合えっつーんだぜ、オレの何に惚れてオレの何を理解してんだっつの」

「ま、まあね…。でも、満更でもなかったりするんでしょ」

「うーん、女の子に好かれるのは悪い気はしないけど…」

け、けどって……。

「オレはせめて友達から始めて欲しいな。まっ、多分ずっと友達止まりだろうけどなー」

「分かるー! 流石に私にコクってくるバカな奴は居ないけど、多分同じ事思うと思うよ」

半分冗談のつもりで言ったその言葉に、一瞬で慶の顔から表情が消えた。

「じゃあ、友達からならいいんだな」

へ?

「ど、どういうこと?」

シャンッ

金網から飛び降りてちょうど私の隣に着地した慶は、蒼い月明かりと街灯の光を受けて、知らない男に見えた。

「紀陽……」

「な、に…?」

「蓋、開けてやろうか?」

そういえばさっきから開けようとして、手が滑って全然開かない蓋にイライラしてたんだった。

「いいの? やった、ありがと」

プシュッ

炭酸独特の空気が抜けるような音がして、私があれだけ悪戦苦闘していた蓋はカンタンに開いた。

「うわぁ…、簡単過ぎてなんかムカつく」

「お前が力なさすぎなんだよ」

「るせー」

顔をしかめて舌を出す。

「そんなトコも、大好きだけどな」



………はい???



え、今、サラッと流されてよくわかんな…


えぇ??!


「だから、大好きだって」


これ、最初考えてたのとはちょっと変えました。

あんまり展開速すぎてもアレですから。

ただ今、自分を焦らしてます。


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