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第3話 ミニ変換

 それにしても、なんて不思議な変換能力なんだ。

 プチ変換とは、『プ』を『チ』と読んでしまう能力だった。

 能力の概要を理解した俺は、二時間目からは彼女らを観察する余裕が生まれていた。例えば――


 二時間目、理科。

 ミニ変換、三浦二衣奈みうら にいなの場合。

「ニンニンゼニは土の中で長い間……」

 まるで忍者の埋蔵金じゃないか。


 三時間目、歴史。

 ナラ変換、七草来夏ななくさ らいかの場合。

「大阪冬の陣で、幸村が造ったサラダ丸は……」

 なんだか可愛いな……。


 四時間目、地理。

 シガ変換、進藤伽藍しんどう がらんの場合。

「琵琶湖に雪がガンガンと降ります」

 うわぁ、そのままやん!


 確かにこれは、先輩が言うように習慣とか癖のようなイメージに近い。が、初めて目にした語句でも変換されてしまうらしいので、習慣や癖と断定し難く、そういう意味では一種の特殊能力なのだろう。


 それにしても魔法のような力じゃなくて良かった。


 実を言うと、プチ変換っていろんなものを小さくしちゃうんじゃないかとビクビクしていたんだ。

 ほっとしたような、でもやっぱりちゃんと気をつけなきゃいけないような、複雑な気持ちで俺は最初の一日を終えた。

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