表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

僕はタツヤが好きだ

作者: くにえミリセ


「僕はタツヤが好きだ」

僕は4年1組

タツヤも4年1組


この学校の先生は ほとんどの先生が

僕を 『しゅんくん』って呼ぶ

他の子たちを呼ぶときは

『田中さん』とか

『前田くん』とか

『木下さん』とかって

呼ぶのに

なんで 僕は『しゅんくん』なんだろう


僕は

ある時 イタズラした

わざと隣の女子の筆箱を掴んで

落としてやった

女子は「あっ、ごめんね」と言った

なんで 女子があやまるの?

悪いのは 僕なのに

絶対 絶対 僕なのに


何日かたって また僕は

イタズラした

今度はタツヤにイタズラした

タツヤの教科書をわざと掴んで

落としてやった

タツヤは怒った

真っ赤な顔して怒った

「しゅん、おまえ わざとやろ!

なんでそんなことすんねん!」

僕は 嬉しかった

タツヤが怒ってくれて嬉しかった


次の時間は特別支援教室に

戻っての授業だ

特別?

特別なんかじゃない

僕は僕が生きるのにたくさんの人の

助けは必要だけど 人より

たくさんたくさん助けが必要だけど


同じなんだ

苗字で呼んでよ

悪い事したら怒ってよ


明日の1時間目は4年1組での

授業だ

タツヤと同じクラスだ


「僕はタツヤが好きだ」



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] タツヤくんはいい子ですね でもこんなふうに普通のことをしたタツヤくんを 周りの大人の中には怒る人もいる こんな世の中は悲しいですね
[良い点] 過度に保護したりするのも実は差別なのかもしれないというのをハッと気づかされました…。自分も昔そんな経験がありました。(友達が主人公の立場)そのときの、心のモヤモヤが少し見えた気がします。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ