16話 始まり
シャルロットの一件から数日後。一年の最終日。
最終日だけあって、至る所で掃除が行われていた。
教室の方を念入りに掃除する。
机を綺麗に拭き、教室の窓ガラスも拭く。
それから床を掃き、ミューノをかける。
これで教室の掃除は終わりだ。
それから非魔法学科の方の掃除を素早く行う。
それが済むと、部屋の方の掃除へと向かう。
「それじゃあ、始めよ」
「そうだね」
「そうしようなの」
そう言って掃除を始め…
先ずは窓を開け放つ。
すると窓から冷たい風が吹き抜けてきた。
「うわっ、寒い」
「けど、埃が飛ぶから開けないとだからね」「寒さは我慢するなの」
上から上着を着込んで、早速掃除を開始する。
三人は分担して掃除することに。
シャネルは机を、窓をエステルがし、残った分列をミラが其々行う。
机を綺麗にし始め…
埃が飛び散り、目の中に入ってしまう。
物凄く痛い。
目の痛みを耐えながら、机を拭いていく。
窓を拭き始めて、どんどんと窓が綺麗になっていった。
外側の窓は、魔法を使って拭く。
要る要らないモノを分け始めた。
二人に聞きながら、時間を掛けて行う。
三人の担当場が終わると。
「少し休憩しようか」
「する」
「そうするの」
休憩することにし、エステルが淹れた紅茶を三人で飲む。
──ごくごく
「美味い」
「ホント美味しいなの」
「なら良かった」
シャネルとミラの飲んだ感想に、ホッと胸を撫で下ろす。
「それじゃあ、続きしよう」
一息着いてから、再び掃除を再開した。
床を掃き、ベッドのシーツを替えて、布団を魔法を使って洗い、乾かす。
掃除が一段落すると、椅子に座らずその場で胡座を掻く。
「掃除お疲れ」
「凄く疲れた。お疲れ様」
「お疲れなの」
三人は其々に労いの言葉を掛ける。
それから──
「一年てあっと言う間だった気がする。入学試験受けて、合格して。入学して···」
「アタシも同じなの。勉強頑張ってして、試験を受けて、ギリギリ入れたって感じなの」
憶えた筈の単語や用語が書いている内に、何処かへと飛んでいって大変だったのだ。
結果合格点ちょい上くらいだった。
「うちも去年は同じことおもってたよ。やっぱ同じこと思うよね」
どうやら誰でも最初は同じことを思うようだ。
「そう言えば、二人共まだ入学して四ヶ月しか経ってないんだよね」
「うん、四ヶ月にしては色々あったけど」
「アタシは特にはなかったなの。ネージュさんは確かにそうなの」
まだまだ短い年月にも拘らず、本人の言う通り壮絶な四ヶ月であった。
魔法適正検査から始まり、魔法がないと言うことで退学危機に陥るは。周りからは省かれるは。先生にボコられたり、最強の魔法使いに危うく負けて退学になった。そこで良く分からない現象が起きたりもした。そして非魔法学科に入れさせられ、そこで新たな仲間との出会いも果たした。その仲間とあっという間に仲良くなって、お茶会やお買い物等もしたり、仲間の一人の死の危機に直面等したりと。
四ヶ月で起こるにしてはあまりにも起こり過ぎだ。
まるで漫画やアニメの主人公並みの頻度で巻き込まれてると言って過言じゃない。
普通起こることではないのだから。
──大変なことも多かったけど、楽しかったな。四ヶ月
とは言え、悪いことばかりではないとシャネルは思う。
「色々と言えば、交流祭迄も二ヶ月だね」
「翌年の大イベント…」
「ネージュさんにとっては、退学が懸かってるから余計なの。向こうも原因は知ってても退けないから」
近付く翌年の事を話す。
まだまだ忙しそうだ。
「学科の方も上手く言ってるみたいなの」
「何か凄いみたいだね。勝てる可能性は零じゃないね」
「だと言いな」
二人に気付かれない様に、強く拳を握りしめる。
「それじゃあ、そろそろお風呂行こっか」
話に夢中になっている内に、気付くと辺りが暗くなり始めていて…
シャネル達は温泉に向かう。
躰と髪を洗い、湯船に浸かる。
「ふぅ~。疲れが癒える」
「ホントそうだね」
「朝から掃除掃除で疲れたなの」
一日の疲れたが少しずつ取れていく。
露天風呂から、ふと空を見上げてみると。
「わぁ、星が綺麗」
「凄いなの」
「お風呂からこんな綺麗な星が見れるなんて、浪漫だね」
満天の星空に目を奪われてしまう。
普段あまり見ることがないからか、余計魅力されてしまう。
そんなことしている間にも逆上せそうになってしまい。
温泉から上がって躰と髪を洗い風呂場から出た。
脱衣場で躰と髪を確りと拭いてパジャマに着替え…
部屋に戻ってから、間も無くして食堂へ向かう。
食堂に着くと、席を取って注文しに行く。
暫くして運び込まれてきて、其々が頼んだ料理を食べ始め…
間食すると部屋に戻る。
部屋へ戻ってから、少し休憩して歯磨きを済ます。
歯磨きが済むと三人は、寝る準備をして夢の世界へ入り込む。
──今年こそは変わる時間まで起きてるもん
瞼を擦ったコレットは、襲う眠気と戦っていた。
同室の先生は疲れて先に眠っているようだ。
──うとうと
寝てしまいそうになってしまう。
──後少し、後少し…
もう後数分で年が明ける。
そして新たな年を向かえる。
──スヤァ
年を明けると共に、コレットもまた夢の世界へ入り込んだ。
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──向かえた初日の朝。
朝日が顔を覗かす。
初日の出を目にすることが出来た。
「ごきげんよう。今年も宜しく」
「ごきげんよう。此方こそ宜しくね」
「ごきげんよう。宜しくなの」
一年最初の挨拶を交わす。
「今日はゆっくりしよ」
「そうだね」
「そうするの」
折角の休みだからか、のんびりと過ごすことに。
とーーその前に空腹であることに気付いて食堂へ向かうことに。
食堂に着くと、空いた席に座る。
するとそこに、グレット・デ・ロアが運び込まれてきた。
「わぁ、美味そう」
「ホント美味そうだね」
「美味しそうなの」
と言うことで、早速食べ始め…
「美味!!」
「うん、美味いね」
「滅茶苦茶美味しいなの」
美味いとしか言えない程に美味しい様だ。
大きいサイズにも拘らず、あっという間に平らげてしまい。
一休みすると、部屋へと戻っていく。
部屋に入って少し経ち、歯磨きを済ます。
顔も洗い終わり、シャネルは花のお世話をする。エステルは新しい料理のレシピを考えることにした。
ミラの方は読書をすることに。
お世話が終わってから、庭園の花を見に行く。
綺麗な花に見とれてしまう。
すると同じく学生寮から出てきた白髪の少女ーーカミーユが近付いて来た。
「ごきげんよう。今年も宜しくお願いします」
「ごきげんよう。ネージュさん。ウチこそ宜しく」
年明けの挨拶を交わし、
「この時期の花も綺麗でしょ?」
「ホント綺麗ですよね」
「人は魔法使って花を育てる何てあるけど、あれじゃ駄目。魔法何て汚れたもの使うと、花が駄目になる」
二人は話が合いそうだ。
カミーユも花には思い入れがあるようで…
熱い気持ちを語った。
「だからここの花達は、ウチ、ルナ、マノンで植えた。去年の始めに」
「そうだったんですね」
その光景を思い浮かべただけで微笑ましい。
「森の生物達が攻めてこれないから、花の邪魔されないし、ここは最高」
「それは確かに最高ですね」
余裕そうなカミーユだが、果たして本当に安全なのだろうか。
何処からその自信が来るのだろうか。
「じゃあ、ウチはお暇する。また」
「はい。また」
そう言って、カミーユは部屋に戻っていく。
「そう言えば、どうして攻めてこないって決め付けるんだろう」
今更ながらその疑問点に気付く。
シャネルもまた部屋に戻って行った。
部屋に戻るとお昼にし、それが終わると後半もゆっくりと過ごす。
それからお風呂に行って、それが終わるとご飯にする。
ご飯が済むと、部屋に戻って行った。
部屋へ戻ると、少し経ち歯磨きを済ます。
それから寝る準備を済ませ、夢の世界へ入り込む。




